道の街を踊る[2024/4/29-05/05 日記]
4/29(月)
久しぶりに姉と電話した。2月にフランスに戻ってきて以来、初めてだったと思う。別に特に話したいことがあったわけではないけれど、お互いの近況や趣味の話で、結局だらだらと2時間くらい話した。わたしは自分からあまり人に連絡を取るタイプではないし、友達も少ないので、たまには色んなひとと話した方がいいなと思う。どんどん口下手になっていっている気がする。
夕方お散歩に行った。きょうは暖かくて、春らしい穏やかな天気で、空気もなんだか花のいい香りで満ちていて、何度も深呼吸をした。公園に来ているひとたちは、たいていが家族か友達か恋人と一緒で、ひとりのひとはほとんど見かけない。見えないふりをしていた寂しさをまざまざと実感する。
しばらく読みかけにしていた『フィフティ・ピープル』を読み終わった。次に読む本をどうするか迷って、『汝、星のごとく』と『古代ローマ帝国』をちょっとずつ読んでみた。きょうはなんだか読書に身が入らない。そういう日もあるかと早めに寝ることにした。
4/30(火)
久しぶりにちゃんと目覚ましで目が覚めた。
ひとりきりで過ごすことにすでにもう飽きはじめている。それでもちゃんと生活のリズムを整えておくことは精神安定のために大事なので、きちんと三食食べて、掃除と洗い物もして、ラジオ体操やあんトレで身体を動かして、お風呂にも遅くならないうちに入った。偉すぎる。
夫はよく「ひとりのときのほうがちゃんとしてる」と揶揄うけれど、そうでもしていないとさみしさに耐えられないのだからしょうがない。もちろん、普段から生活リズムを整えておくことができるほうが、理想ではあるけれど。
午後いっぱいをかけて『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』を読んだ。普段ノンフィクションはあまり読まないので身構えていたけれど、これはエッセイに近くて、面白くてすいすい読めてしまった。
夜は『汝、星のごとく』を読んだ。凪良ゆうさんの小説を読むのはこれで2作目だけれど、やはりストーリーテリングがうまいなと思う。
5/1(水)
きょうも何の予定もない。
家事を済ませたあと、お昼ごはんまでnoteを書いて、ごはんを食べた。食べたら眠くなったので、ソファで少しだけお昼寝をした。
時々あんスタやとうらぶをやりつつ、暗くなるまで本を読んだ。『汝、星のごとく』を読み終わり、『ペンギンの憂鬱』を読み始めた。そろそろお風呂に入ろうかな、と思っていたら、夫から電話が掛かってきた。5分くらいしか話せなかったけれど、それでも嬉しい。
夜ごはんのあと、『古代ローマ帝国』を読んだ。
昨夜暑かったので、半袖になって寝たら、朝までぐっすり眠れた。
5/2(木)
たぶんきょうが寂しさのピークだろうと思ったので、サークル「たたミュ」のDiscordで通話を呼びかけた。入れ代わり立ち代わり、姉を含めて3人とお話しできた。引っ越しの話や、大人になってから友達を作ることの難しさの話、おすすめ水族館についてなどを話した。なんだかんだ日本時間0時まで話していて、終わった後はちょっとぐったりとしてしまってお昼寝をした。ひとと話すのはとてもエネルギーを使う。
夜ごはんのあとぼんやりしていたら、夫から電話が掛かってきた。出張はずいぶんハードだったみたいで、「脳の稼働領域を減らしてる」と言いながら、返事もなんだかふにゃふにゃしていたので、23時くらいにもう寝た方がいいよと言って切った。
5/3(金)
きょうは紫乃と美甘の読書会の日。実際はいつもより間が短かったのに、なんだか久しぶりのような気がして、初めはふたりともちょっとそわそわしていたが、話しているうちにいつものテンポを取り戻した。今回は共通の友達がリアルタイムで聴いてくれていたので、なんだか張り合いがあってよかった。読書会のあとに話していて、紫乃が「棺桶本(=死ぬときに棺桶に入れてほしい本)の話もいつかしたい」と言い出した。わたしが、入れてほしい本があまりにも多いので自分の体が入る余地がないかも、と心配していると、「本だけ火葬したらただの焚書になっちゃうもんね」と言うので面白かった。それはもはや本来の意義を見失っていると思う。
夜になるにつれて、もうすぐ夫が帰ってくると思うとそわそわしてしまって、読書にもあまり身が入らなかった。
夫が帰ってきたのは0時半くらいだった。パリの権兵衛で買ってきてくれたおにぎりをふたりで食べた。いったいどこからお米を仕入れているんだろうというくらい美味しかった。出張の土産話をいろいろ聞いて、2時過ぎには布団に入った。わたしは腰が痛くてなかなか寝付けなかったが、夫は疲れていたのだろう、電気を消してすぐに寝息を立てていた。
5/4(土)
昨夜は久しぶりに夜更かしをしたので、いつもよりゆっくり、昼過ぎくらいまで寝た。夫が出張の疲れでなんだかぼんやりしていたので、わたしもゆっくりぼんやり過ごした。そもそも生理のせいで頭もぼんやりするし、生理痛のせいでなにも手に着かなかったのもある。
夕方お散歩に行ったら、家の近くの大通りで世界の料理フェス的なものをやっているのを発見した。ビールを一杯買ってシェアしながら、ひととおりぐるっと見て回って、ハイチ料理の屋台で、バナナの揚げたのとサツマイモの揚げたのと付け合わせのお米(混ぜご飯みたいになっていて黒い)を買った。料理を受け取るのにかなり待ったけれど、とても美味しかったので満足した。
夜はそのまま軽く済ませて、食べながら「ターミネーター」を観た。ネトフリで「ターミネーター:新世紀」がもうすぐ配信終了するらしいので、それまでにターミネーターシリーズを全部観てしまうつもりだ。夫はまだ疲れが取れないのか、最後の30分くらいは寝ていた。
5/5(日)
週明けまでの仕事があったので、少しだけ働いた。毎日が日曜日なのか、毎日が平日なのか、よく分からない生活をしている。ほんとうはもっとばりばり働きたいのだけれど、現状それほど仕事もないし、これ以上仕事を増やそうというやる気もない。困ったことだ。
おやつに夫が出張で貰ってきたお饅頭とお煎餅を食べた。まるでおばあちゃんの家に行ったかのような気分になる。年末年始に日本に帰ったとき、和菓子を全然食べてこなかったことがいまさらのように悔やまれる。今度帰るときには、もっと和菓子を食べようと心に誓った。せめて豆大福は食べたい。
夜ごはんはミニピザと、ロマネスコとツナのサラダと、ポップコーンで、食べながら「ターミネーター2」を観た。後半すっかり寝てしまった夫を尻目に、わたしは口を半開きにしながら見入ってしまった。
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