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道の街を踊る[2024/02/12-02/18 日記]

2/12(月)
朝起きてもまだうっすら頭が痛くて、とりあえず朝ごはんを食べてシャワーを浴びたあとはずっと布団の中にいた。部屋がとにかく寒すぎて、起きているとどんどん具合が悪くなっていく感じがする。
ひと眠りしてから、夫が昨夜作ってくれた卵とトマトのスープをなんとか温めて飲んだけれど、頭痛はどんどん酷くなるし寒気もするので、その後も布団で丸くなっていた。
夕方夫が帰ってきて、お湯で溶かすタイプの飲み薬を買ってきてくれた。それを飲んで眠ったら、夜22時くらいには元気が出てきて、2日ぶりにまともに食欲がでてきた。やはり食べないと元気は出ないよね、と言いながら、チルドのラザニアなどをもりもり食べた。

ロキソニンも呉茱萸湯も効かない頭痛にさくっと効いた。飛行機で副鼻腔炎が悪化したのかもしれない。

2/13(火)
すっかり元気。イギリスの洗濯機と格闘しながらなんとか洗濯をして、朝ごはんも昼ごはんももりもり食べた。
午後からは夫の通っている語学学校のアクティビティに参加させてもらって、先生の解説付きで市内の歴史的名所などを回るツアーに行った。とても博識な先生による解説はけっこう面白かったのだけれど、いかんせん寒すぎて(気温は5度前後)、途中から「これはいつ終わるのだろう……」と気が遠くなりそうだった。

川岸からの夜景。ちょっと四ツ谷周辺を思い出す。


せっかく元気になったので、帰りがけにスーパー巡りをした。イギリスのスーパーはチルドの出来合いのおかずがめちゃくちゃ豊富でびっくり。とくにMarks&Spencerがすごい。M&Sのパンコーナーで焼き菓子が1個1ポンドくらいだったので、プレーンのスコーンとクリームの乗ったマフィンをおやつに買って帰った。寒さと空腹で何か食べないと何もできそうになかったのだ。そしたらこれが大当たりで、めちゃくちゃ美味しくて感動のあまり姉にLINEした。姉はめちゃくちゃな甘党かつ昔からイギリスが大好きで、かつてロンドン旅行に行ったときも「お茶菓子だけ食べてていいならイギリスに住みたい」と宣っていたけど、たしかにスーパーで買える焼き菓子がこのクオリティならイギリスに住むのもありかもしれない。

マフィンは中にジャムも入っている。
信じられないくらい美味しい。

今回は節約旅なので、エアビーに宿泊して、もっぱらチルド飯ばかり食べているのだけれど、正直食事に関しては何の不満もない。いままで身の回りのイギリスに行ったひとたちが口を揃えて「食事が美味しくなかった」と言っていたのでちょっと警戒していたのだけれど、まあ確かにちょっとばかり味が薄めなので塩胡椒を没収されたら辛いかもしれないけれど、フランスで同価格帯で買える出来合いのものに比べたら断然美味しいと思う。まあまだ外食をしていないので分からないけれど……。
とはいえきょうの夕飯は夫が「とち狂って買ってきた」出前一丁の黒マー油豚骨ラーメンに味の素の冷凍唐揚げだった。ラーメンはやっぱり味が薄かったけれど、久しぶりの和食(?)で「こういうものってやっぱりほっとするよね〜」と話しながら食べたのでした。

2/14(水)
咳がまだ出る以外はもうすっかり元気になった。朝ごはんを食べながら亀とPのインスタライブのアーカイブを見ていたら(野ブタ世代ど真ん中なので山Pはわたしの青春の象徴ともいえる)、ふたりがそれぞれこれから新しいことをたくさんやっていこうとしているのがばしばし伝わってきて、触発されてめちゃくちゃやる気が出てきた。そういうわけでわたしもnoteやPodcastの更新を全力でやっていくぞという気持ちになり、久しぶりに新しい記事を書いた。
夕方から、夫の語学学校主催の飲み会に参加した。といっても、引率の先生ひとりと、わたしたち含めて4人の生徒で、学校の近くのパブに行くというこじんまりしたもの。英語の語学学校なのでもちろん会話は主に英語になる、と思いきや、英語、ロシア語、ドイツ語、フランス語、日本語の飛び交う多言語飲み会になり、なんだか学生時代を思い出した。意思疎通ができれば何語であってもいいのだという空気感が懐かしかった。わたしにとって言語学習のモチベーションは主に色んな言語で本を読みたいということだけれど、会話の練習ももっと真剣にやるべきかもしれない。まあ言語能力以前に引っ込み思案を直さないと、飲み会でほぼ初対面のひとと会話を盛り上げることは難しいだろうけれど。

本場のパブのフィッシュ&チップス!

2/15(木)
ちょっと寝坊して、なんだかぼんやりしながら朝ごはんを食べて、ぼんやりしつつも昨日の続きの書きものを始めた。
夫の予定が急遽変わって、早く帰ってくると言うので待っていたけれど、なかなか帰ってこない。ぼんやりしていて乗り過ごしたらしい。きょうはぼんやり夫婦だ。
午後もずっと書きものをしながら、イギリス滞在中の今後の予定を相談する。本場のアフタヌーンティーをしたい、お城に行きたい、やりたいことは挙げればキリがないけれど、お金と時間は有限だ。
夜ごはんのあと、「God Help the Girl」を観ていたが、眠いな〜と思っていたら夫が寝息を立て始めたので、止めてふたりでちょっと寝た。夜中に起きて、お風呂に入ったり荷造りをしたりした。週末旅行に行くので明日で一旦エアビーを引き払うのだ。わたしは早々に切り上げて布団に入ったけど、夫は5時前まで何か作業をしていたみたい。ずっと明るかったので途中で目が覚めた。そのあとなんだかドラマチックな夢を見たけれど、起きてから考えたらちょっと「なめらかな世界と、その敵」の二番煎じ感があって創作には使えなさそう。

2/16(金)
いつもより1時間早く目覚ましをかけたけれど、起きるのが億劫でベッドの中でしばらくぐだぐだしていた。しかしちゃんと起きて片付けをしないとチェックアウトの10時に間に合わない。えいやっと起きてばたばたと支度をして、結局エアビーを出たのは10時20分くらいだった。
エアビーの近くのお店に荷物を預ける予約をしていて、12時まで時間を潰さなければならなかったので近所のスタバに入った。広い店内にはちらほらとしかお客さんがいなくて、ゆったりした雰囲気だったので、長居できそうで安心した。店員さんは日本人のように見えたけれど、尋ねてみて日本語が通じなかったら恥ずかしいので、たどたどしい英語で注文をして、窓際の席に落ち着いた。買ったのはまたしてもチャイティーラテ。日本でも滅多に行かないスタバに、1ヶ月以内に2回も来ることになるとは。
12時にスタバを出て、スーツケースを預け、それから歩いて植物園に向かった。徒歩30分の道のりで、ちょっとした運動になる。しかしお昼ごはんをどうするか全然考えていなくて、植物園のベンチでしばらく途方に暮れてしまった。初めて来るので勝手が分かっていなかったのだが、カフェでも探そうかと出口に向かっていたら、入ってきたのと反対側の門のところにビジターセンターがあるのを発見した。そこの2階のカフェテリアでサンドイッチを買って食べた。どうやらこのカフェテリアではここの菜園で取れた植物を使ったアフタヌーンティーをやっているらしくて、さすがイギリスだなと感動した。

リスが大きくて人懐っこい。


午後3時に夫と合流して、お城観光に行った。入ったのが3時半で、閉まるのは17時だったので、時間はあまりなかったけど、写真をたくさん撮ったりしてけっこう楽しめた。それから夕方の電車で近郊の街まで移動した。ここはいま滞在している街よりも人口が多いらしく、着いた瞬間から「大都会だ……!!」とおののいてしまった。大好きな映画のロケ地でもあるので、とてもテンションが上がる。スーパーで安くなっていたピザをホテルの部屋で焼いて腹ごしらえをしてから、近くのパブに飲みに行った。もう真夜中近いのに、パブはものすごくにぎわっている。隣の席に座っているひとたちが次から次へと絡んできて、周りがうるさいのと、お互いに酔っぱらっているのと、イギリス英語に慣れていないので、もはや何を言っているのか全然分からないけれど、とりあえずうんうんと頷いておいた。こういうのも旅の醍醐味だ。

2/17(土)
きょうは朝から観光。きのうすでに23000歩くらい歩いてくたくただったので、ちょっと朝寝坊してしまったけれど、とりあえず「God Help the Girl」のロケに使われた植物園の温室に向かった。10年近くが経っても、全然雰囲気が変わらなくて、とても感動した。

「どうして待ち合わせが植物園なの?」


それから近くのカフェで朝ご飯を食べた。夫はスコティッシュ・ブレクファストを絶対に食べたいと意気込んでいたのでその通りにしていた。わたしはそれほどお腹が空いていなかったので、Eggs Florentineという料理にしたのだが、これがイングリッシュマフィンの上にポーチドエッグを載せて、間にほうれん草を挟んでクリームソースをかけたもので、ほうれん草とイングリッシュマフィンが大好きなわたしにはぴったりの料理だった。とても美味しくてぺろりと食べれてしまった。
そのあと地下鉄に乗って大聖堂に向かい、また地下鉄で引き返して2つの博物館を駆け足で回った。博物館はめちゃくちゃ面白かったので、ほんとうはもっとゆっくり見たかった。イギリスは(というかスコットランドは、かもしれないが)けっこうあらゆる施設が17時で閉まってしまうので、早寝早起きスタイルで観光するほうが正しいのだろう。

本物のゾウの剥製と飛行機。


それからモールのフードコートでおやつを買い、本屋さんを覗いてから、スーパーで買い物をしてホテルに戻った。イギリスのKFCを食べてみたくて、夕飯の足しに買ったのだが、これがめちゃくちゃ美味しくて、フランスに帰る前に絶対にもう一度食べなくてはと思った(フランスのケンタッキーは衣も肉の味付けも日本のとまるで違くてあまり美味しくない)。
夜また別のパブに行ったら、やはりものすごい混み具合だった。昨日はウイスキーを飲んだのできょうはサイダーにした。とても美味しくて大満足。ジュースみたいにごくごく飲める。
せっかく湯船のあるホテルを取ったので、絶対にお風呂に入ってから寝たくて、ソファで寝てしまった夫を尻目にお湯をいっぱい溜めてお風呂に入ったら、お湯を使い切ってしまったらしく、そのあと夫がお湯を溜めようとしたら水しかでなくなっていた。申し訳ない。

2/18(日)
夫がどうしても食べたいと言って買ったアイスが1リットルもあって、昨夜少し食べたけれどまだまだ残っていたので、朝からふたりでアイスをもりもり食べた。
10時半くらいにホテルをチェックアウトして、歩いてMackintosh at the Willowというカフェに行った。まだ朝ごはんの時間だったので、スコーンとお茶を頼んでみたら、かなり大きなスコーンが出てきて(たぶんイギリスでは標準サイズなんだろう)、とても食べ切れなかったので持ち帰らせてもらった。ここのカフェ限定のブレンドのお茶が美味しくて、売店で買って帰ろうとしたらちょうど売り切れていて残念。けれどここのカフェで使われている茶漉しが売っていたのでそれは購入した。すごく好みのデザインで嬉しい。
お昼の電車でもともと滞在していた街に戻り、預けていた荷物を引き取って新しいエアビーにチェックインしてから、慌てて港に向かった。Royal Yoacht Britaniaという、1997年まで英国王室の御幸などに使われていた船の見学が15時までで、最後の回を予約していたのだ。夫が語学学校で知り合ったロシア人女性と合流して入ったはいいけれど、日本語のオーディオガイドが他の言語に比べて長いのか、わたしたちが真剣に最後まで聴きすぎているのか、見学コースが進むにつれてどんどん人が居なくなっていくのが不思議だった。同行したロシア人女性もさっさといなくなってしまって、一緒に来た意味があるのか果たして謎だった。船の見学自体は去年ボルドーでも何度か行っていて、けっこう気に入っていたので、ここもすごく楽しめてよかった。船の中の各部屋に当時の様子が再現されているのがおもしろくて、置いてある食べ物の模型がイングリッシュブレクファストだったりアフタヌーンティーセットだったりと、イギリスならではの要素があり、めちゃくちゃ写真を撮ってしまった。それと英国王室のコーギーのぬいぐるみがサブリミナル的にあちこちに置いてあり、これがめちゃくちゃ可愛くて、売店でついつい購入してしまった。商売上手だ。

可愛すぎる。
Victoria女王にちなんでVickyと名付けた。


一旦エアビーに帰ってから、キッチンの設備を確認して買い物に行った。新しいエアビーはとてもコージーな感じで、前のとこよりずっと清潔感もあり、リビングと寝室が分かれているのもよい。ここなら2,3年くらい住んでもいいなと思う。めちゃくちゃお腹が空いていたからか、スーパーに買い出しに行ったら、カゴ山盛りに食料を買ってしまった。デカフェのスコティッシュブレンドティーも買ったので、これに牛乳を入れてがんがん飲もうと思う。
夜は疲れていてあっという間に眠ってしまった。


先週の日記はこちらから。

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