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M11 初日のハードウェアインプレッション

M11を使い始めました。
M11らしさ、その革新性、特徴のレビューは、これから多くの記事が出てくることでしょう。僕はいちユーザーとして戸惑った点、改善して欲しい点を書いておきます。

実はこれ、ファームアップや次の機種にフィードバックしてもらえることを願って、ライカAG(ドイツ本社)向けになんちゃって英語で書いたものがベースです。ここでは省略した前段で、まず何よりも手にできた喜び、素晴らしさ、変わらないことの信頼感を伝え、その後このようなインプレッションを伝えました。

インプレッション

ボタン位置

M10で

LV
PLAY
MENU

と並んでいた背面モニター左のボタンが、M11で

PLAY
FN
MENU

と変わりました。
PLAY位置の違いにまだ戸惑っています(直ぐになれるでしょう)

ブラックの塗装

ざらつきが強く、そのため乱反射が大きくやや明るい色に見えます。現代的で嫌いじゃないですが、人によっては高級感がないと感じるでしょう。
M11-P ではもう少し光沢のある黒にすると別のユーザーが取り込めるのではないでしょうか。

シャッター音

静音化する以前の M10 並みという英文レビューを読みましたが、そこまで大きな音ではない気がします(計測していないので感覚です)。
M10-R(ブラックペイント)はショックアブソーバーを挟んでいるようにくぐもった音で確かに M11 よりやや音が小さいです。しかし M10 Monochrom と M11 はほとんど変わらない音量です。どちらも M10-R より乾いた硬質の音がします。ほんの少し M11 の方が音が高いです。
今のままでも違和感はないですが、M11-P でもう少し静音化できると新たなユーザーを獲得できるのではないでしょうか。

ISO ダイヤル

シャッターダイヤルはAのポジションのクリック感が他より強いです。そこを起点にすると、ダイヤルを見ないでもシャッタースピードを設定できます。
しかしISOダイヤルのAのポジションにはそのような強いクリック感がありません。したがって目視しないとISO感度を設定できません。是非ISOダイヤルのAのポジションにも強いクリック感をもたせてください。
また、ISOダイヤルは持ち上げにくく、回しにくく、素早く希望の位置にセットしにくいです。

起動時間とスリープからの復帰時間

これが今回一番がっかりした点です。
M10シリーズより起動時間とスリープからの復帰も一呼吸遅いです。
僕はレンジファインダーのMにとって速射性は非常に重要な要素だと思っています。ストリートフォトグラフィーを撮る僕は、0.01秒でも早くなって欲しいと M8から毎回お願いしてきました。そしてそれは M9, M240, M10と少しずつ改善されてきていました。
それが今回逆に遅くなってしまい落胆しています。ファームウェアで、あるいはM11-Pで、それが無理ならM12で、是非改善をお願いします!

記録と再生

インメモリー優先にしていると、SDカードの画像が見られません。
SD カード優先にしていると、インメモリーの画像が見られません。
この切換には設定を変えて一旦電源を落とす必要があります。
少し面倒に感じます。

前面のクロップボタン

これがなくなった事への不満も日本でたくさん聞いています。

USBケーブル接続

カメラ電源オフで電源に接続すると、自動的に充電が始まります。ここでカメラ電源をオンにしても撮影モードになりません。USB ケーブルを抜くと撮影モードになります(抜いてしまっていいのか・・・)

カメラ電源オンで USBケーブルを繋ぐと撮影モードのまま充電もされているようです(ただし、連続撮影すると充電よりバッテリーの仕様が上回ると聞いています)。
少し動作にバグがある気がします。

Adobe RGB

僕は基本RAWのみで撮影しているので問題ありませんが、日本人写真家の方々から、色空間をsRGBだけにしてしまったことに強い不満を聞きますAdobe RGBを選択できる希望が強いことをお伝えしておきます。

VISOFLEX 2

M10でも使えるとのことですが現時点では使えませんね。ファームアップが必要なのでしょう。今はまだ使えないことをM10ユーザーに周知していただくことは大切だと思います。またM10で何らかの制限がある場合、それもあらかじめ伝えておくとクレーム対応がへるので重要だと思います。

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早速回答がありました(早い!)
和訳を載せます。

ライカからの回答

様々な要素についての詳細な調査結果を共有していただき、ありがとうございます。これは私たちにとって非常に有益なフィードバックです。

現在、カメラは発売当初のファームウェアですが、接続性、色空間、内蔵メモリーなど、ご指摘いただいたいくつかの項目を修正するため、近日中に数回のファームウェアアップデートを行う予定です。

ボタンの配置はライカQ2やSL2と同様になっています。これは今後の標準となるもので、ライカユーザーは異なるシステムのレイアウトを覚えることなく、簡単にカメラ間を移動することができます。M11では初めてのことですが、すぐに慣れるでしょう。また、上部に追加されたカスタマイズ機能ボタンも非常に便利です。

マットブラックの塗装は、より傷つきにくいように設計されています。ご存知のように光沢があるほど、ひっかき線や傷が目立ちます。ライカは、常にすべてのユーザーがカメラを強力な仕事のツールとして利用できるように、最も耐久性のある仕上げで新しいカメラを発表します。光沢のある塗装や特別な色、レザーなどのご要望にお応えして他の限定版を発売も検討します。

シャッター音や起動時間などのいくつかのトピックについては、申し訳ありませんが、今のところ公式な比較データがありません。これらについては確認してからご報告します。あまり気にならないといいのですが。

カラースペースは良い意見ですね。上記の他のポイントと合わせて、初期のユーザーフィードバックをまとめて共有したいと思います。

画像2
画像3
VISOFLEX 2を付けるとこんな感じです。
実際はこんな風にライカマークにパーマセルを貼って使っています。ライカさんごめんなさい。

追記

こちらのファーストインプレッションも是非お読みください。
Leica M11 1st Review by 武井信也

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