なぜ生産者の方を訪ねるか
ー何もわからないから回り始めました
昔からよく質問をされます。
「なぜ生産者の元をわざわざ訪ねるの?」「畑を見るとジュースが何か変わるの?」
そもそもサンシャインジュースを始めた時、野菜がどう作られているのか、その流通の仕組みもよく分からなくて、とにかく学びたくて各地の生産者の皆さんを訪ねては色々新たに吸収して役立てようと思っていました。お店がオープンした2014年の前年、2013年くらいから色々な産地を回らせてもらい多くの生産者の方々と出会っていますが、その頃はオーガニックとかそんなこともあまりよくわかっていなかったし、見た目が理由で売れないもの(いわゆるb品)があることも知らなくて、全て畑を訪ねて話を聞いて知りました。その学びがあったからこそ色々想うこともあって今につながっています。
当時の事はここに書いてあります。
ー今も学びばかり、でもそれ以上の目的もあるんです
今でも産地に行って生産者の方に会うたびに毎回学びや気づきがありますが、今はそれ以上の理由もあって毎回のファームビジットをしています。それは何かというとエネルギーの伝導です。サンシャインジュース でやっていることはすごくシンプルです。産地で植物が育てられ、収穫してもらって送ってもらい、受け取った僕たちはそれを搾ってジュースを作っています。いつも言いますが、野菜が手に入ってジュースを搾る機械があれば誰でもジュースを作ることはできます。でもそれぞれのジュースには明からな違いがあるのはなぜか、僕が思うに、それはそのジュースに詰まっているエネルギーの違いです。そのエネルギーは目に見えるものでも、iphoneでスキャンして数値化できるものでもなくて、とにかく自分の体とのコミュニケーションで、体が発してくれるシグナルで感じられるものなんです。
植物は太陽を浴びて、光合成をして、土の中から栄養分を吸い上げ育っていきます。こんな灼熱の汗がだらだら流れる夏にはその、またはブルブル震える寒い冬にはその。そして山の上なのか、平野なのか。光が当たる斜面なのか日があまり当たらない場所なのか。土の状態も様々だし、雨がきちんと降ったのか、台風が来たのか。育ってくれる植物には彼らが育つ自然の、そして育てている人のエネルギーが詰まっています。植物は8割程が水分と言われていますが、彼らが育つため、生きるために体の中に蓄積してくれたその水分をありがたくも僕たちは搾ってジュースとして体に取り入れてもらっているんです。そう考えたらその水分であるサンシャインジュース はその植物が生きてきたエネルギーだし、そのピュアな力を水分の形で体に取り入れることで植物の力を受け取らせてもらえていると思うとジュースを通した自然とのつながりに感動です。
ー加工の行為も極力抑えてより自然に近い形にしたい
京都に僕が大好きな珈琲焙煎家の杉山佳苗さんという方がいらっしゃいます。
先日やっと初めて会うことができて、その時間がまた素晴らしくて、心からファンになっちゃったんですが、彼女はこう言います。
「コーヒーを飲む行為はその珈琲が育ってきた環境と一つになることだ」と。本当に彼女の言葉には同感することが多いです。彼女は「食べること飲むことはその素材が生きてきた環境をダイレクトに人間の体に取り入れてその環境と繋がること」と言いますが、まさに同感、彼女の本もおすすめです。
そして体に取り込むためには(ジュースを)搾るという行為、(コーヒー豆を)焙煎するという行為、(様々な素材を)調理するという行為、といった人間による加工行為があってそのおかげで人間にとってよりダイレクトに、楽しみながら、そのエネルギーをいただくわけですが、個人的には、その加工の行為もひっそりと極力抑え、できるだけその素材が持っているエネルギー=その素材が育ってきた環境をそのままの形、変化をあまり加えずダイレクトな形で感じたいと思います。
ーサンシャインジュース は何ができるのか
とは言っても僕たちも1年を通して使う素材の全ての生産者さんを訪ね、常に100%満足のいく素材だけを使えているかと言われればそうではなく、なかなか思ったようなクオリティにならないときもあります。でも、ジュースという極めて直球でその植物の持っている力をこれでもか!とダイレクトに人間とリンクさせることができる商品を作れることが幸せで、できるだけ多くのお客様にもその良さを感じてもらいたいから、できるだけ産地を巡り、ジュースになってくれる野菜や果物がどのような環境で、そしてどのような人たちに育てられてきたのかを見て、そしてそれをお客様ともできるだけ共有していきたいと思うんです。
ー感謝とリスペクトを忘れずに
コロナの影響でなかなか動けなくて東京にいる時間が多いです。でもジュースを飲みながら産地のことを思い浮かべてマインドトリップもできるし、自然エネルギーを飲むことで自然と繋がり自然の癒しも実感できる。そしてやっぱりジュースを飲んであの細胞が盛り上がる最高な感覚が押し寄せてきて、マインドもポジティブに幸せになれる。それらは全て生産者の皆さんが、自然災害が多くなって、暑くても寒くても植物を育ててくれているからかと思います。植物がいい環境でいいエネルギーを持って育ってくれるからこそ僕たちのジュースもパワフルになる。生産者の皆さんにはそんな大きなリスペクトを持ちまたファームビジットをする日を夢見てニヤニヤしながらジュースを飲もうと思います。
皆様健康で良い夏を。