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ダイレクトリクルーティングで効率的に候補者を探す方法

前回のnoteで、ダイレクトリクルーティングで最も工数がかかるのは、候補者検索だという話をしました。(未読の方はぜひご一読ください!)

今回は、日々の運用に役立つテクニック編!

前回のnoteよりも更に効率的でマッチング精度高く候補者を抽出できる「候補者レジュメを起点にした検索条件の作成方法」についてご紹介します。

「検索条件を作成するのに時間がかかる」
「抽出される候補者のマッチング精度が悪い」

など、候補者検索にお悩みの方にぜひ読んでいただきたい内容です。

■ はじめに

採用要件が広いポジションで、簡単な検索条件から抽出できた候補者のレジュメを何百枚も見てスカウトメールの送信対象者を選ぶ。あるいは採用要件が狭いポジションで、合致する候補者を抽出する検索条件が作成できず、候補者を探せない。などといった経験はありませんか?

これからご紹介するのは、最初にベストマッチな候補者を言語化し、そのレジュメ内容を起点にして検索条件を組み上げる方法です。

本題に入る前に、今回の方法を実践した場合のメリットを簡単にお伝えしておきます。

メリット1:
ベストマッチ候補者を言語化できれば、短時間で検索条件を作成できる

メリット2:
抽出した候補者と採用要件のズレが少ない

メリット3:
理解が浅い職種においても検索条件の作成に苦労しない

以上3点です。

それでは、ここから本題に入ります!

■ 検索条件の作成手順

検索条件の作成手順は全部で5ステップ。

一見すると複雑なように思われるかもしれませんが、ステップ1を決めてしまえば、それ以降のステップは機械的に決められますので、とても簡単に検索条件の作成ができます。

今回は、「自動運転(ADAS)の画像認識技術開発」という架空ポジションの採用を例に挙げながらご説明していきます。

【採用ポジション】
自動運転(ADAS)の画像認識技術開発

【採用要件(必須)】
画像処理・認識技術に関する知識・経験を持っている

【採用要件(歓迎)】
自動運転(ADAS)や画像認識技術の開発に携わった経験

 - ステップ1 : ベストマッチ候補者の言語化

ダイレクトリクルーティングで候補者を検索する際に重要なのは、アナログ条件である採用要件を、デジタル条件である検索条件へ正確に落とし込むことです。

そのために、まずは採用要件にマッチする候補者の言語化が必要です。採用するならこんな人!という理想的な人材をまずはイメージしてみてください。

「業種は自動車、職種は制御系エンジニアで、年収は800万円以下」のようなデジタル条件で考えてしまいがちですが、「〇〇株式会社の〇〇部門で、〇〇技術の設計・開発に携わっている◯歳くらいの人」といったアナログ条件でまずは言語化してみましょう。

ちなみに、「自動運転(ADAS)の画像認識技術開発」のベストマッチ候補者は、「〇〇株式会社に在籍中で、自動運転の画像認識技術開発に携わっている27歳〜35歳くらいのエンジニア」と設定しました。

 - ステップ2 : ベストマッチ候補者の検索

ステップ1でベストマッチ候補者の言語化が終わったら、実際のデータベースからベストマッチ候補者を探してみます。

「〇〇株式会社に在籍中で、自動運転の画像認識技術開発に携わっている27〜35歳くらいのエンジニア」を、デジタルな検索条件に落とし込むと以下のようになります。

【企業名】
〇〇株式会社

【フリーワード】
(画像認識 and 自動運転)or(ADAS)

【年齢】
27歳〜35歳

続いて、抽出された候補者レジュメの内容を確認し、ベストマッチの候補者をピックアップしておきましょう。

*10名程確認してもベストマッチな候補者が見つからない場合、検索条件が採用要件とズレている可能性が高いです。フリーワードを変更するなど、検索条件を一度見直してみましょう。

 - ステップ3 : レジュメの経験欄チェック

ステップ2でピックアップしたレジュメの経験欄に着目し、候補者が選択している項目を確認します。ここでは「事前に予想していない項目を選択していないか?」に着目するのがポイントです。

先に挙げた架空ポジション(自動運転(ADAS)の画像認識技術開発)の例だと、

【経験業種】
✔️ 自動車

【経験職種】
✔️ SE(制御/組み込み)

これらの項目が選択されているのは比較的容易に予想がつくと思います。

しかし、実際のレジュメでは、

【経験業種】
✔️ 自動車
✔️ ソフトウェア

【経験職種】
✔️ SE(制御/組み込み)
✔️ データサイエンティスト

など、事前に予想するのが難しい項目(経験業種にソフトウェア、経験職種にデータサイエンティスト)が選択されているケースが多々あります。

ベストマッチな候補者が選択していれば、類似する候補者(採用要件を満たす候補者)も同様に選択している可能性が高いため、これを検索条件に反映しない理由はありませんよね。

 - ステップ4 : レジュメの職務経歴欄チェック

続いてはレジュメの職務経歴欄に着目してみましょう。

ステップ3と同様、候補者が実際に使用しているワードをピックアップし、検索条件に追加していきます。

【職務経歴】
カメラセンシング技術先行開発、機能評価、海外研究所との窓口担当、開発した技術が量産商品に搭載予定

<活かせる経験・知識・能力>
 画像処理、画像認識
 ADAS系カメラセンシング開発
 機能評価
 DeepLearning

採用要件となっている「画像処理」「画像認識」の他に、「センシング」というワードも使用されることが判明したため、こちらを検索条件にも反映します。

 - ステップ5 : 検索条件の確定

これまでのステップで得られた情報を基に、検索条件を確定させます。

1つの採用ポジションにつき、検索条件は1つでなければならない決まりはありません。むしろ、検索条件にバリエーションを持たせた方が作成が簡単ですし、抽出される候補者の抜け漏れも少ないです。

ステップ1〜ステップ5の手順で「自動運転(ADAS)の画像認識技術開発」ポジションの検索条件を作成すると、以下のようになります。

共通検索条件(パターン1〜パターン3共通):

【年齢】
27歳〜35歳

【経験職種(OR検索)】
・SE(制御/組み込み)
・データサイエンティスト

パターン1:

【企業名】
〇〇株式会社 or 〇〇株式会社
*採用したい人材が在籍している企業をOR検索する

【フリーワード】
(画像処理)or(画像認識)or(センシング)

パターン2:

【経験業種(OR検索)】
・自動車
・ソフトウェア

【フリーワード】
(画像処理)or(画像認識)or(センシング)

パターン3:

【フリーワード】
(画像処理)or(画像認識)or(センシング)

■ まとめ

「候補者レジュメを起点した検索条件の作成方法」はいかがだったでしょうか?

最後に、各ステップを簡単にまとめておきます。

ステップ1 : ベストマッチ候補者の言語化
採用するならこんな人!をアナログ条件で言語化する

ステップ2 : ベストマッチ候補者の検索
データベースからベストマッチな候補者を見つける

ステップ3 : レジュメの経験欄チェック
候補者が選択している経験業種、経験職種を検索条件に反映する

ステップ4 : レジュメの職務経歴欄チェック
候補者が使用しているワードをピックアップし検索条件に反映する

ステップ5 : 検索条件の確定
ステップ1〜ステップ4の情報を組み合わせ、抜け漏れがないように複数パターンの検索条件を作成する

この他にも、経験職種とフリーワードを掛け合わせた効率的な検索条件の作成方法や、特定業種に有効な検索テクニックなど、お伝えできる検索ノウハウは色々あります。次回以降にご紹介していきますので、またご覧いただけると幸いです!

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最後までお読みいただき、ありがとうございます。

ダイレクトリクルーティングの採用数を伸ばしていくためには、日々コツコツと運用し続けることが大切です。

しかし、採用ポジションの増加に比例して、ダイレクトリクルーティングの業務工数はどんどん増えていくため、業務工数を削減しながら成果を上げるための工夫が必要となります。

もし、「ダイレクトリクルーティングは大変だ」「ダイレクトリクルーティングの採用を増やしたいけど、今以上に時間をかけられない」などと思われている方がいらっしゃいましたら、ぜひ当社にご相談ください。