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起業する人・転職する人・会社にすがりつく人 1

こんにちは、ひとり情シス歴15年・情報処理安全確保支援士、JUGONYです。

今回は、最近、この年で急に転職を思い立ち、活動が意外とうまく行きそうなので、その関連で気になったことについて書きたいと思います。

その前にまず、最近ショックを受けたことについて。

趣味の集まりでSNSでアピールをしたり、Webサイトを作ろうという話なったときです。

私は2007年から10年ほどWebサイトの運用をメインの仕事にしていたのですが(ひとり情シスは兼業)、その趣味の広報活動の際にほとんど役に立たなかったという話です。

若い子たちが器用にサイトを作成したり、SNSに画像や映像を編集して投稿をするのに「すごいなぁ」と感心する一方で、正直、「出る幕がないなぁ」といった状態です。
若い子たちのスキルや発想と比べると「ほとんど役立たず」というような状態。

単に私が時代に乗り遅れている・仕事ができない、という話もあるかとも思いますが、
この話が、標題の「なぜ、すぐに起業できる人がいるのか?転職できる人がいるのか?また、会社に残らざるを得ない人がいるのか?」という話に直結していそうなので、取り上げさせていただきました。

時代の移り変わりが早く、事業のライフサイクルも年々短くなる昨今、いつまでも同じ会社で同じ仕事をし続ける未来を描くことを「安定」といえるのか。

あるいは、人生100年といわれる昨今、会社を退職してからもある程度収入を得る術を今から身に着けておかないと、不安だ。

という人は私だけではないかと思います。

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<大企業ほど危険かもしれない>

PR記事ですが、こちら「NIKKEI STYLE」さんの記事が非常に興味深かった野でご紹介します。

「NIKKEI STYLE」
生涯を通じて能力発揮し、社会に貢献を[PR]
https://style.nikkei.com/article/DGXZZO68818510U1A200C2000000

上記の「知命塾」に参加されているような方々は、問題意識があるので大丈夫なんだと思いますが、
記事中の、「上から目線」・「評論的」、さらに、下記に書かれているとおり、「大企業病」と呼ばれる病にかかっている人も多いということらしいです。

「キャリアオーナーシップ推進機構」
中高年の再就職を難しくしている大企業病
https://careerownership.jp/change02/3090/

確かに、そういわれると頭の固い中高年の顔が思い浮かんできてしまいますが、(自分は棚に上げて)
問題は中高年になって融通が利かなくなっている、というだけもない気がします。

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<抽象度の違いがミスマッチを起こす>

冒頭の話題に戻ることになりますが、転職や小さな起業が難しい理由はこの「仕事の抽象度」にあるのかと思っています。

大企業で一般的に求められるのは「ジェネラリスト」です。
物事を俯瞰的にみて判断する人です。大きな案件を大人数で動かすのに必要な能力だとおもわれます。
前回「ジェネラリスト」を批判したばかりですが今回はある程度よい意味で使っております・・

その求めに応じて、年をとるにつれて年々物事を抽象的に考えるようになります。
基本的に、抽象度を高くして考えるのはよい傾向だと思いますし、組織でポジションが上になればなるほど必要な能力だと思うのですが、
問題は、
組織を生き残っていく際に、上に行けば行くほどポストが減っていき、ほとんどの人がどこかで頭打ちになる。
そして、一定の年齢を超えると、よい場合は「役職定年」、悪いと「リストラ」などの事態になりうるということです。

1)転職
こうなった時に、まず、転職を考えるのですが、多くの求人は既にポストが埋まりきっている大企業のものではありません。
つまり中小企業のものが圧倒だと思われ、ここで問題が発生します。

小さな会社・小さな案件では、今まで、鍛え上げてきた、抽象的発想がほとんど役に立ちません。
ただ目の前の小さな(と本人が思うような)仕事、なんなら、「今まで”業者”に振っていたような作業」を自分でやる羽目になります。
ここで、業者さんを見下していた人ほど、精神的に苦労することになるのではないでしょうか。

実は、私も以前の転職の時に、身にしみたことがありました。

2)起業・副業
また、起業については私が冒頭に書いた趣味の話につながります。

通常、「サラリーマンからの起業」という際には「一人での起業」を想起すると思います。
副業という意味でもそれが当てはまりますね。

一般的に、若くして独立起業している人は、「先生」か「もの(サービス)を作る」かいずれかの分野の人が多いように思います。
巷にあふれる、起業・副業のハウツーもそのようなものがほとんどかと思います。

つまり、すぐに形にできて目に見えやすいものです。目に見えやすいというのは、「抽象度が低い」ということです。
(アフィリエイトは「先生」でも「物を作る」でもないですが、この条件には当てはまります)

私が長年やっていたのはWebの仕事ですが、通常皆さんが想起するような、純粋にページや画像を作るという仕事ではありませんでした。

それでも私は技術的な役割だったのである程度応用は利きますが、それこそ、大企業の担当者であれば、同じ「Webを担当している」といっても、もう少し抽象度が高く、単に
「そのサイトの必要性をROIなどで論理的にまとめて、予算をとる」
という役割だけという場合もあるかと思います。

このような場合を考えると、趣味をアピールするWebサイトにしろ、Webサイト制作を副業にするにしろ、仕事の能力をそのまま活かすということは難しい気がします。

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<場所が変わっても役に立つものとは?>

上記の「NIKKEI STYLE」や「キャリアオーナーシップ推進機構」の記事などを見る限り、大企業で長年つとめて、大きな仕事を回し始めると、「抽象度をあげる必要がある」というところから、長年続けるうちに、単なる「上から目線」に陥ってしまう傾向が強いのかもしれないですね。
大企業に限らず、ポジションが上になるとそれなりに出てくる傾向かもしれないです。

ここでいいたいのは、何も無理に、「おおらかになろう」とかいう精神論ではなく、
「高い視点を別の分野の具体的なことに置き換える、具体化能力」
を身に着けることも必要だ、という話です。

よく、「ポジショントーク」というのがあります。
中高年で、頭の固い人というのは、抽象度が高くてもそれを自分の狭い視野にしか応用(具体化・具体的に感じること)ができない人なんだと思います。
たとえば、自分の企業内ではすごい影響力がありいろいろ知っているが、社外では通用しない、などその傾向かと思います。

一方、頭のやわらかい人、若い人と交流できる人、というのは、自分で培った抽象度の高い発想を、別の広い分野にも置き換えて発想できる人のように思えます。

「ダイバーシティ」という大げさな言葉を使わなくても必要性はわかってきますね。

転職の場合、多くは次の会社で今まで使っていたスキルが完全にマッチするということはありえないかと思います。
まして、大企業から中小企業に転職するという場合にはなおさらです。

通用するのは自分が売りと思っていることよりも、もう少し具体的な日々の作業・タスクだったりします。

その際に、何で差が出るのか?何で自分らしさを出せるのか?
と考えると、それこそ大企業のような上下の競争原理ではなく、「上記でいうところの頭の柔らかさ、つまり今までの自分の経験をどう別の状況に応用できるかという能力」
それと、過去に何度か記事で取り上げている「好き」という要素なのではないかと思います。

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今回は、ジェネラリストの話題が中心でしたが、次に取り上げる際には私自身もそうである技術者についても書いてみたいと思います。

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