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システムエンジニアが最大のDX弱者になる?

こんにちは、ひとり情シス15歴年・情報処理安全確保支援士、JUGONYです。

今回は、ひとり情シスとして最近思っていることです。

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素人がDXという言葉を使いだした>

ここ数年(十数年?)、IT業界ではDX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉がはやっていて、システムを売るためのいわゆる「謳い文句」になっている気がします。

近年、経営層もそういった潮流をようやく察知して、年度方針などの発表の際にそういったニュアンスを織り込むことが増えてきました。

それはそれで、我々にとっては悪くはないことなんだとおもいます。

ですが、私の周辺では結局、

何か新しい「モノ」(システム・ソフト・サービス)を導入すること


だと思われている節があります。いわゆる、旧来の「システム化」の発想ですね。よく言われていることかと思います。

一般の経営層やその他の利用部門であれば、システムに関しては、

普段は動いていて当然、ほとんど意識もせず、トラブったときだけ存在に気づく
金を生み出さず、コストがかかるものだと思っている

というケースがほとんどだと思いますので、仕方がない傾向だと思います。

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<システム知識は利用者に必要か?>

話は飛びますが、、、
先日、社内に向かって「ITの勉強会」の講師になる機会がありました。
内容はオリジナルではなく、以前外部講師が作ったものの焼き直しでした。

内容は、大きく分けると

「ネットワーク / セキュリティ」
「プログラミング / データベース」
「開発 / プロジェクトマネージメント」

です。

高度IT資格をいくつか持っている私であれば説明できる内容ということで引き受けました。
レベルは、「ITパスポート」よりもさらに易しい「初歩の初歩」です。

ですが、やってみて現場からのリアクションは、「難しい」というのと同時に、「結局、何の役に立つのか?」という疑問でした。

私のほうでも、途中からその反応はうすうす感じていたのですが、「確かに」という感想。

もっというと、その中で

我々(システム関係者)が考える「システムの常識」と、今後必要とされる「システム知識・リテラシー」の間に隔たりがあるのではないか

という疑問が生まれたということです。

たとえば、国が推奨する「ITパスポート」もシステム関係者だけではなく、利用者も対象にしているということですが、
「利用者にとってITを活用していくうえで本当に必要な知識なのか?」
という疑問。

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<そもそも、DXって何?>

今まで何となくわかっている風で書いてきましたが、実はよくわかっていません。一応、下記の記述が参考になりましたが。

FUJITSU JOURNAL
https://blog.global.fujitsu.com/jp/2019-09-26/01/

なんですが、極論すると

「システムの素人」がデータとデジタル技術を使いこなせるようになること

が目標なのではないでしょうか。

これは、今上に書いたような、「現在(旧来?)のシステムの世界」の枠組みについて説明し、理解してもらう、というのとは若干方向性が違うように思います。

あくまで、

「データを活用する」という新しい方法論とツールの知識が必要

ということなのではなかろうかと。

もちろん、「現在のシステムの世界」の枠組みの中で、役に立ちそうな知識もあります、例えば、「プログラミング」。
実際に「データを扱う」というのはどういうことなのかを具体的に理解するのに役立つケースもあると思います。

それと、反対の側面ではありますが、「システムセキュリティ」。
足元をすくわれないためにも考え方くらいは抑えておくべきかと思います。

ですが、必須という訳ではないように思われるわけです。

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<玄人と思っている我々は本当に大丈夫か?>

それで、話が戻って、これが冒頭に書いた「ひとり情シスとして最近思っていること」です。

上記に挙げたように「DX」と呼ばれるものが、
「”システムの素人”がデータとデジタル技術を使いこなせるようになる」
ことであり、今後の潮流なのであれば

「活用する側」ではない我々は何なのか?どうなるのか?

という問いです。

といっても、
「経営層がいきなりデータやシステムを経営に活用できるようになんて、一部のベンチャーやシステム会社でもない限りありえない。必ず我々の仲介・通訳が必要」

とも思うのですが、そもそもの世代交代や、コロナ禍によるITツールの活用の急進展から見て、ただボーっとみていてよいものなのか・・、と脅威を感じている今日この頃。

具体的に「こうしましょう!」みたいな結論が出せる話題ではないので、方向性だけですが、
今後は、少なくとも、「システムを通じて何を提供しているのか?/ 何を解決しているのか?」という意識を持つ、つまり、

「業務の抽象度を上げる」

ことが必要なのかなぁと思っています。

勘違いしてもらいたくないのは、これも「現在のシステムの世界」の枠組みの中でいう「上流・下流」とは、必ずしも一致しないということです(一致するケースもある思いますが)。

もし、それでも今、「ビジネスの価値の提供・問題解決」という事とは全くかかわりがないポジションにいると思ったとしても、
少なくとも今後のキャリアパスとしては必ず意識すべきではなかろうかと。。

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ということで、今回は以上です。

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