ある限界大学生の独り言(千字)

今日は昼間に寝すぎたせいで全く眠れない。気が付いたら午前5時になっていた。明日は後期試験があるので起きて学校に向かわないといけないのだが。そもそも、明日って表現があっているのかもわからない。

ひたすらゲーム、Twitter、YouTubeを繰り返し開いては閉じる。
建設に5日かかる兵舎を何度もタップして、足りない資源を狩りに行く気力も出ない。規則的に動く大工を眺めながら寝落ちを試みるも、目は冴えたままだった。

動かないタイムライン。同じ写真が繰り返し表示され、寂しい通知欄を見つめる。どこかの子供が馬鹿なことして死んだとかいうニュースには、そのガキよりも少し頭がいいだけの"大人"とかいうやつらがこぞって批判を送っていて、将来へのぼんやりとした不安を増幅させる。

美味そうな寿司だの肉だの、ちっとも食欲わかない上に大阪なんか遠くて行けたもんじゃないのに何の動画を何度繰り返し見てるんだ?馬鹿らしい。俺のことを捌いて寿司にしてくれ。

外が明るくなり始めた気がして、カーテンを開ける。最悪の眺めだ。
ただでさえ大学に行けてない俺は、起きれずに親に怒られるよりも幾分かマシだと、リュックサックに無造作に荷物を詰め込んで家を出る。
寒い。しかし眠くはない。一種の無敵状態に陥った錯覚をエナジードリンクと共に飲み込んで、駅へ向かった。

朝の東海道線は、現世に存在する地獄として広く名が知られており、罪人どもが硬く冷たい、嫌悪感にまみれた鉄の棺桶に潰されていく。
なんなんだ貴様は。カバンを傍らに置いて足組みし、端の2席を占拠するな。社会の癌細胞が。つつましく生きろ。できないのなら死ね。死んじまえ。
てか、席が全然足りてねえじゃねえか。座れなかったらこのぶらさがってるちっこい三角形ひとつで全体重を支えてくださいって、頭悪すぎだろ。馬鹿か。高速で移動する乗り物の設計じゃないだろ。

混雑により遅れた電車は、僕の気の迷いを轢き殺し、1限に遅刻することが確定した。後期試験は受けられない。僕はWi-Fi乞食をするために大学の図書室に朝イチで凸るハメになった。

僕にお似合いな、図書室の奥の隅の席を陣取って、本来であれば試験を受けるために必要なPCを開く。少しづつ動くようになってきたタイムラインは、おおよそ僕のストレスが煙たく覆っていた。ヘッドフォンはつけたまま、コーラを机に置いて、僕は大きな希死念慮を抱きかかえながら眠りについた。

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