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個人or組織

いきなりですが、フットボールにおいて『個人』か『組織』のどちらかが大事なのか?という議論を見かけることはないでしょうか?
どちらかが大事ということはなくどちらも大事だとは思うのですが、この相反する命題についてふと考えてしまう出来事があったので、その内容について綴ってみたいと思います。

1.日本高校サッカー選抜

今シーズンの幕開けとなるFUJI FILM SUPER CUPの前座として行われるNEXT GENERATION MATCHの高校サッカー選抜のメンバーを見た時にモヤモヤし、フットボールにおける『個人』と『組織』が頭に浮かびました。

皆さんはこのメンバーを見て感じることはありますでしょうか?

私が感じたモヤモヤは…
優勝校である岡山学芸館高校の選手が誰も選ばれていない!ということです。

選手権の全試合を見れているわけではないですが、学芸館の強みとしては11人がサボらない、チームとしてまとまり、戦い続けること。すなわち『組織』に強みを持ったチームだと感じています。
もちろん決勝で2得点の木村君、準決勝でのゴラッソが印象的な岡本君、エースの今井君やチームに欠かせないGK平塚君、トップ下の田口君の2年生コンビと『個人』としても面白いメンバーが揃っていました。
加えて何よりPK戦での絶対的な自信。これも『個人』の能力と言えるでしょう。

ただ、東山高校の真田君、松橋君のダブルボランチや神村学園のプロ内定コンビに比べると『個人』の能力でほんの少し見劣りする部分はあるのかもしれません。

それでも『組織』の力で優勝できるのがフットボールの面白さであり真髄だと思っています。
そんな『組織』の力で優勝を勝ち取った学芸館の選手が誰か1人選ばれていないことにモヤモヤを感じてしまいました。
日本トップクラスの『個人』の能力がある選手の中で『組織』の中で活きる学芸館の選手を見てみたかったです。

NEXT GENERATION MATCHや欧州遠征がご褒美ではなく、強化であることを理解していますが…

2.高校選手権優勝校

と言うことで、過去の選手優勝校からNEXT GENERATION MATCHに選出された選手を確認してみました。

【2010年】山梨学院:中田寛人、平塚拓真、碓井鉄平(3人)
【2011年】滝川第二:土師直大、谷口智紀、香川勇気、浜口孝太、樋口寛規(5人)
【2012年】市立船橋:積田景介、磐瀬剛、和泉竜司(3人)
【2013年】鵬翔:小原裕哉(1人)
【2014年】富山第一:竹澤昂樹、渡辺仁史朗(2人)
【2015年】星稜:前川優太(1人)
【2016年】東福岡:脇野敦至、福地聡太、鍬先祐弥、藤川虎太朗、中村健人、三宅海斗(6人)
【2017年】青森山田:廣末陸、三國スティビアエブス、橋本恭輔、住永翔、鳴海彰人(5人)
【2018年】前橋育英:湯沢拓也、後藤田亘輝、角田涼太朗、田部井涼、飯島陸(5人)
【2019年】青森山田:飯田雅浩、豊島基矢、天笠泰輝、檀崎竜孔、バスケスバイロン、武田英寿、佐々木銀士(7人)
【2020年】静岡学園:田邉秀斗、浅倉廉、藤田悠介、井堀二昭(4人)
【2021年】山梨学院:熊倉匠、一瀬大寿、板倉健太、新井爽太、野田武瑠(5人)
【2022年】青森山田:藤森颯太、田澤夢積(2人)
【2023年】岡山学芸館:0人

そうなんです。今回選手権優勝校である岡山学芸館から選手が選ばれなかったのは過去14大会を遡っても初めての出来事なのです。

3.TRM

もちろん優勝したので、無条件で選出されるほどこの世界は甘くないです。合宿でのサバイバルの結果、ということになります。
その合宿中に行われたU17日本高校選抜候補とのTRMの模様がYou Tubeにあったので、早速見てみました!

誰が誰かわかんない…!

これでは岡山学芸館の選手をチェックしたいのに分からないぞ…
と言うことで結局以下のレポートをチェック。

2本目で得点していたのはやはり木村くん!
選手権決勝での2得点からもわかる通り、中盤での選手でありながら木村くんの得点能力という『個人』の能力は魅力的ですけどね…
得点というアピールをできていたにも関わらず、不選出は悲しい…

4.最後に

NEXT GENERATION MATCHのメンバーには選出されなかったですが、岡山学芸館の選手達のサッカー人生は続いていきます。

大学の4年間で、成長できることは日本のフットボールファミリーであれば、誰もが知っています。
ここから這い上がってプロの世界で岡山学芸館の選手を見れることを願っています。

5.おまけ

TRMの動画で私が特に気になった選手は鈴木大翔君(尚志)。
1,2本目で連続で出場していたので、特定できました。
右SBとしてのプレーが秀でていました。ボールの持ち方、ポジショニング、サポートの位置。全てが秀逸でした。
進路は仙台大学ということで、これからに期待です。

もう1人は徳永涼君(前橋育英)。世代別代表の常連でこの世代のトップランナーなんですね。存じ上げなかったです。
1本目に松橋君とボランチを組んでいて、ボランチ間のボールの出し入れがあまりにもスムーズだったので、真田君との東山コンビだと勘違いして観ていました。
パスだけではなく、激しい守備も見せていて、これからが楽しみです。


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