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「支援者のための勉強会 外国にルーツを持つ子どもたち」に参加してきました

2月17日土曜日、神戸YWCAで日本語指導者や学校の教員向けの学習会があり参加してきました。
元JSL児童生徒だったネパールの方が講演してくださって
当時や現在のネパールと日本の学習事情の違いなどのお話を聞いたのですが、色々知らなかったことが多くて驚きました。
(ちなみにこの方は現在、母語サポーターとして渡日直後のネパールの子どもたちを学校現場で支えていらっしゃいます。)
”ネパールではお祭り準備とお祭り本番で一ヶ月学校を休む” ”仕事は10日ほど休む”とか・・・児童生徒本人は休む気がなくても、保護者が「お祭りなのにどうして休まないんだ?」と言ってくることもあるらしいです。
「学校は休まないでいくのが偉い」みたいな価値観のある日本だから、これは「お祭りのために学校を休むのはなかなかしんどいやろうな〜」と思いました。学校によっては理解を示してくれるところもあるのだろうけど、少数派なんじゃないかなあと思います。
みなさんのお住まいの地域ではどうでしょうか。

そして、学習のお話。
数学で電卓を使い始めるのは14歳前後。それまでは日本と同じく暗算、筆算などで計算するそうですが、計算機を使い始めるとそっちに慣れてしまいます。
中学生で来日してくる生徒が増えているのですが、よく「算数からやり直さないと!」と言う先生方の声を聞きます。もしも、現地ではすでに計算機を使っていたのなら、電卓を使ってはいけない日本では計算が遅くなって当然ですよね…もともとの得手不得手もあるのでしょうけど。
テストも日本語ですし。
「日本に来たのなら日本のやり方に合わせないと」と言う声もあるけど、それは私からすると同化政策に賛成しているとしか思えなくて違和感アリアリです。
「外国から来た子どもたちが日本のやり方に合わせること」が、本当に子どもの学ぶ権利を守ることができているのでしょうか。
外国の人が増えていて高校の中退率も高いままという現実を考えると、日本の今のやり方は正しいの?と振り返る必要があるのではないでしょうか。
すぐに答えの出る問題ではありませんが、立ち止まって考える時期ではないかと思います。

あ、大事なことを書き忘れていました。
学校などで、面談するとき誕生日もききますよね?
ネパールは今年2080年だそうです。
国では西暦を使っていないのが一般的なので、ネパールの人が覚えている誕生日は西暦ではないことがほとんどだとか・・・。パスポートは西暦で申請して作りますが、みんなあまり気にしないので忘れてしまうことが多いんだそうです。
誕生日を聞いても答えられない子どもがいたら「誕生日がわからないってどういう事…?」と心配することもありましたが、そういった事情があったのか、と今回納得できました。
ネパールから児童生徒が来るときは、ネパールの暦もチェックしておいたらいいですね。

今回、お話を聞いて初めて知ったことが多く、知らないって怖いな!と改めて感じました。

ここまでお読みくださってありがとうございました!(K)

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