見出し画像

「起業の科学」に沿って、新規事業を立ち上げてみる②

前回の振り返り

前回(1ヶ月前)は、起業の科学で有名な田所雅之氏のStartup Scienceの全20ステップのうち、最初のIdea Verificationの「1. アイデアに気付く」についてまとめました。

画像2

あの手この手で、合計1,500人くらいの人から、様々なPAIN, NEEDSを集め、そこからアイデアの質を評価して、新規事業候補を2-3に絞り込むというプロセスで進めたのですが、結果的に1つの新規事業候補にたどり着きました。

画像1

Customer Problem Fit

で、今回はStep2. Customer Problem Fit(顧客課題の検証)です。新規事業候補(アイデア)は仮説なので、顧客が本当に課題を持っているかを明らかにするということですね。

画像3

課題仮説の構築

まず、私たちが見つけたN1(特定の一人の顧客)の声(NEEDS)がこちらです。

あったらいいと思うサービスは、誕生日・記念日・母の日・父の日など様々なお祝いの日に代わりにプレゼントを考えて買って配送までしてくれるサービス。お祝いの日は、忘れてはいけないので、プロにお任せして、管理していただき、確実な方法でプレゼント出来ればいいと思います。

私自身、母の日でプレゼント贈らなきゃと思いつつ、忙しさにかまけて忘れることが多いので、共感できる声でした。

そこで、顧客が抱えている課題仮説としては、
ギフトの贈り忘れを、手軽にかつ確実に防ぐ」こと
と設定しました。

では、この「ギフトの贈り忘れを、手軽にかつ確実に防ぐ」という課題をもつ顧客が本当にいるのか検証しなければいけません。私たちは、定量調査(アンケート調査)と定性調査(インタビュー調査)で、検証することにしました。

定量調査(アンケート調査)

セルフ型ネットアンケート「クエスタント 」をつかって、ギフト(プレゼント)に関するアンケート調査を行い、「ギフトの贈り忘れを、手軽にかつ確実に防ぐ」という課題(NEEDS)は定量的にどれほどあるのか?、そして、お金を払って利用してくれる価値がありそうなのか?を検証してみることにしました。(サンプル数:551)

アンケート調査設計して、実査して、回収するまでわずか5日です!ユーザーニーズ調査(コンセプト調査)が、こんなにスピーディにできるなんて、便利な世の中になりました。

(宣伝ですが、当社で、ざっくり依頼で調査設計・最短5営業日のスピード納品・世界100カ国以上対応の市場調査代行サービス「インサイトサーチ提供しております!よろしければ、是非ご利用くださいm)

調査結果はこちらです!
まず、年に1回以上ギフトの贈り忘れがある人は、全体の約20%でした。

画像4

次に、ギフトを選ぶのが面倒だな(できれば、ギフトを選ぶ時間を節約したい)と感じたことがある人は、40%強いました。

画像5

自分の代わりにギフトを選んで買って配送までしてくれるサービスがあった場合、あなたは使いたいと思いますか?(=サービス利用意向)については、全体の20%弱が「是非利用したい or 利用したい」と回答しました。

画像6

そして、「是非利用したい」「利用したい」と答えた方に対して、サービスの利用料金がギフト代金の10%だった場合の契約意向を聞いたところ、約20%が「必ず契約するorおそらく契約する」と回答しました。

画像7

つまり、全体の20%がサービス利用意向あり×その内20%が契約する=全体の4%(1,000人に40人)が、お金を払ってこのサービスを利用してくれうる人(=課題を持っている人)ということになります。

私たちは、市場規模約1兆1,000億円のギフト市場において、4%の顕在ニーズがあることを、ポジティブに評価しました。

定性調査(インタビュー調査)

次に、「ギフトの贈り忘れを、手軽にかつ確実に防ぐ」という課題を持っている人(想定顧客)が、どういう人で、どういう行動特性があり、どういうサービスを求めているかを立体的に把握するために、インタビュー調査(2名)を行いました。

Tさん(30代前半、男性、両親と同居、兄あり、イラストレーター):
・年5-6回 父の日、母の日、祖母(年始)、姪・甥にギフトを贈る
・兄は母の日に花を贈っていたが、今は止まっている。買いに行くのが面倒。兄は贈るのを忘れるタイプ。ズボラな人が多いから忘れる人も多いと思ってる。
・母の日は贈るけど、父の日は贈らないみたいに、忘れてしまう人も多い。
・Amazonでは、花+お酒みたいなパッケージでギフトを発注できないのが不満。
Nさん(30代後半、女性、4人家族、会社員):
・月に1回程度、家族・親戚にギフトを贈っている
・ギフトの贈り忘れはある。子育てで大変だった時期。母の日、父の日に贈りそびれたことがある。忘れると気まずい。
・サービスとして、プロに選んでもらう、はすごく気になった。カテゴリのプロが選んでくれるなら嬉しい。
・3つ候補選んでもらう、も凄く良い。再提案が何回でも出来るのは助かる。
・意外とメッセージを送れるサービスは少ないので、メッセージカードを選べると嬉しい。

お二人ともギフトの利用状況やサービスに対する要望は違いましたが、"自分ではない誰かが、いい感じのギフトを、手頃な利用料金で、代わりに選んで提案してくれるサービスに価値を感じてくれる"という点は共通しており、サービスコンセプトが事業として成立しうることを確認できました。

手数料10%についても、むしろ安いと思うという反応でして、実際にお金を払って使っていただけそうな感触(肌感)を掴みました。

以上のコンセプト調査を踏まえて、「大切な人への贈り忘れを防ぐギフトのレコメンドサービス」のプロトタイプを開発することに決めました!

次は、Problem solution fit

次回は、Problem solution fit(課題と解決策の合致度検証)ということで、プロダクトのプロトタイプ制作に入っていきます。お楽しみに!

画像8

創業メンバー募集中!

画像10

我々JSPは「世の中にポジティブな変化を生み出す会社」になりたいと考えています。そのためには、もっと仲間(特にエンジニア)が必要!ということで、当社の創業メンバーとして一緒に新規事業立ち上げていたいという気持ちをお持ちの方がいれば、是非こちらからお問い合わせくださいー。

フランクなオンラインMTGからでもやりましょう!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?