ケニア旅行日記2020

2020年2月のケニア旅行の日記でございます。
書けることと書けないことがありますので、ケニアに旅行をしたいという人に向けての情報をご紹介できればと。

まずは飛行機費用をまとめて。エミレーツの深夜羽田発の便を利用しました。金曜の0:30に出発。日本で言うと木曜の24:30という具合ですので、いつもながら不安を感じてしまうのでしっかりと確認。予約が金曜の0:30ならば木曜の22:00頃に羽田へと説明を受けて購入。空港ではWiFiのレンタルをしてからカウンターで荷物を預けました。ノートパソコンとiPod touchをWiFi接続で利用する生活なので、現地でSIMを買うという選択よりもWiFiのレンタルです。1週間ほどで1万円程度。SIMの差し替えで利用しようと考える場合、現地で売っているSIMを買った方が圧倒的に安いです。半額以下くらいで買えたはずです。今回の旅ではナイロビの空港にお迎えが来る予定というのもあり、買いに行く時間があるのかも分からなかったので事前に契約です。

そんなわけでケニアまでの費用。
飛行機代羽田→ドバイ→ナイロビ往復18万円ちょっと。
飛行機代に関してはエミレーツのサイトに楽天Rebates経由で入って1%ポイント還元を受け、JALのマイルも貯まる形。
https://www.rebates.jp/referrer?referrerid=szyRO%2FlQUZ8%3D

ケニアでの飛行機移動はjambojetさんで。
https://www.jambojet.com
ナイロビからエルドレットまでは60分ほどで5400Kes(ケニアシリング)から。
ケニアシリングは日本円とほぼ同じ感覚ですかね。
LCCで往復が1万円ちょっと。一番安いチケットでは持ち込める荷物が10kg程度とかなり制限が厳しいですが、1000円ほど高いチケットにすることで、預入23kgと手荷物10kgまで可能といった感じになりますので、そちらを選びました。座席指定の金額だけ未払いになったため、当日ナイロビのカウンターにて8ドルを支払いました。認証登録をしているカードでないとinvalidの表示が出るかと思います。待合室なども小さめで簡易な飲食店がある程度ですが、30分ほど待つには十分かと思います。エルドレットの空港はしっかりとした飲食店がありました。

続きまして宿泊費用。まず初日と二日目は用意されたナイロビ・ウエスト周辺の宿に連泊。朝食付きで1日70ドルという値段。なお、お湯のスイッチを入れるも温度が30度になるかどうかという微妙な状態。お湯の勢いも弱め。旅行中にストレスを感じる人でしたら、お金を出してしっかりした所に宿泊した方が良いと思います。下町みたいな所で夜遅くまで現地の人と酒を飲み、ニワトリを食べました。イテンにおいてはPetan Guesthouse Itenに宿泊。ナイロビのホテルと違ってしっかりお湯が出るゲストハウスでした。2泊で40ドルほど。朝食やWi-Fiが無いですが、まぁ安い。手ごろなお値段で連泊している人も多く、ゲストハウスに既に宿泊していたのは、イスラエルのランナー、ドイツのオリエンテーリング選手、イタリアの大学院生という多様な人々。なお、着いた時には前の客が汚した部屋を大掃除中でした。ベッドを全部動かして掃除するなどで、臭いがついちゃっててねぇ、と宿のおばちゃんがボヤキながら掃除をされていました。そんなですから清潔なお部屋でした。あとはゲストハウスなので、近くの店でガスを買ってきたらコンロを使えるから、と。水なども大きなタンクで買ってくるとそのまま飲める、調理でも安心よ、と。残念ながら2泊だったので、特にお世話になることはありませんでした。良いゲストハウスだと思います。難点はおばちゃんがお喋り大好きという点くらいですかね。食事に関しては近くにあったケリオビューホテルさんは入場料100円でレストランでの食事はほぼ1000円出せば満足いくものが食べられるという具合ですので、そこで食べるも良し、タクシー代わりにたくさん走っているバイクに100円くらい払ってイテンの街中まで乗せてもらってレストランで500円程度で満足いくまで食べるも良し、という感じだと思います。基本、食べ物はこちらの感覚からしたら安いと思います。ただ、レストランで出てくるまでに時間がかなりかかるのは、ガスや電気を使いつつ、たき火も併用していることが多いからかな、という気がしました。

以上、大雑把なケニアの滞在費用や食事事情でした。

本題へ。。。

2014年に立命館大学で開催された
『長距離王国・ケニアの強さに迫る』
 第 74 回日本トレーニングカンファレンス(日本トレーニング科学会)

上記の会にてAdharanand Finnさんの話を直接聞いたりしていて、強い選手はゴロゴロいるけど大会に参加する費用が無いから日本の方がまだ強く見える、という話を聞いて以降、一度くらいは現地を訪れてみたいと思っておりましたので、ちょうどよい機会があったので行ってきました。
ケニアでの長距離事情に関してはAdharanand Finnさんが書いた「Running with the Kenyans」に詳しくありますので、そちらを読んだりしてみると良いかと思います。以下のリンクも参考になるかと思います。
https://www.theguardian.com/lifeandstyle/series/running-with-the-kenyans

さて、飛行機での移動から。

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着陸前に雲の中に見えるブルジュハリーファの先端です。12時間近い飛行機移動で、前回ドバイに行った二年前の時は1月末で空席だらけでしたが、今回はほぼ満員。窓側で外を眺めても夜に出発で西へと移動なので特に何も見えません。ということで読書をしたりで時間つぶし。

限界は何が決めるのか? 持久系アスリートのための耐久力(エンデュアランス)の科学/アレックス・ハッチンソン

昨年の秋頃に出たのを再度読み直し。ケニアでのトレーニングによってどうして強くなるのか、というのを確認のための旅でしたので、頭の中を整理。速く走るためというよりは、どうして人は運動を制限する機構が働くのか、という点を実際の話や論文などをベースに書かれております。人間の身体はとても複雑で様々な要因によって運動を制限しようとするわけです。そうしたものがケニアでのトレーニングだとどうなるのか。

そんなわけでまずはナイロビにてケニアのクロスカントリー大会を見物する予定でしたが、元大統領がお亡くなりになったため、国葬が行われていたために中止が数日前に決定となりました。これにより、予定していたイテンからナイロビへと移動する帰りの飛行機が飛ばなくなるという連絡がこれまた数日前に来て、エミレーツの飛行機の予約もし直しとなりまして、手数料が...まぁ仕方がないですね。

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ナイロビの空港です。後ろの方になってしまったため、入国審査に1時間くらいかかりました。事前に日本でVISAを申請していたので、機内で入国カードと税関の申請を書いたものを用意して列に並びました。なお、ドバイ→ナイロビの飛行機ではケニアの女子高生と思われる集団に囲まれるような席となりましたが、その際に言われた一言。人生において初めて英語でこの文章を外国の人から聞いた気がします。

Do you have a pen?

入国審査のカードを書くために必要なペンを持っていなかったみたいで、私が使い終わった後に貸してあげました。1時間近くペンが返ってきませんでしたが、友達に貸してもいい?って聞かれてOKと答えていたので、多分ほぼ全員に回ったものと思われます。彼女たちはケニア在住者の列に並んだのでスムーズに。それでも30分くらいですかね。ケニア国籍の皆様がいなくなってからは外国人の人たちもそちらの審査に流されたので一気にスムーズに進みました。そして写真にあるような状態です。タクシーの客引きが20人くらいいます。私は迎えが来る予定だったので大丈夫と答えましたが、迎えの人に電話してあげようか?などととても絡んできます。そんなこんなで迎えの人と合流しまして移動。街中は信号というシステムがあるのか無いのかよく分からないですが、まぁ大渋滞です。そして大渋滞で止まると路上には物売りが現れます。果物とか食べ物は分かる。世界地図?ワイパー?今ここで買うの?といったものまで取り揃えている物売り。声をかけたら殺到しそうなので無視するのが良さそうですが、いくらくらいなのかはちょっと興味のあるところ。そして渋滞にハマっておおよそ1時間ちょっと。空いている時は20分ちょっとらしいです。14時30分に空港に着いて15時30分に出国審査を抜けて17時過ぎにホテル。長い。

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そしてお迎えに来てくれる予定だった人(マヤカ・ステファンさん)と某所ホテルにて合流し、取りあえず一杯という感じでビールを。TUSKER(タスカー)。スワヒリ語でバリディというのが冷たいという意味だそうで。お迎えの車に一緒に乗っていた方は二度目ということで、早くバリディなタスカーを飲みたいと運転している人と楽しそうに話をしておりました。ビールを飲みながら既にケニア滞在数日目の某社関係者の人と話をしつつ、夜ご飯はケニアっぽいものを食べさせてあげますよ、とマヤカさんに言われてさらに移動。宿泊予定のホテルに荷物を置いてから歩くこと数分。日本の下町っぽい空気間の一帯の中にニワトリが入ったケージが。横にいる人と会話をして指さしてニワトリを選び、1時間ちょっと調理にかかるからということで現地の人たちがいる店でさらに飲む。

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ヅェンガ君。Dzeだから。ジェンガじゃない、ヅェンガだと何度も言っておりました。なお首を右に振ると床屋がありまして、とても繁盛しておりました。ずっと客が途切れることなく。そして私のビールも途切れることなく。なんやかんやで1時間以上現地の人たちと会話をしながら飲んでました。スワヒリ語になったり英語になったり。英語ならばまぁ聞き取れるわけですが、でもスワヒリ語が混じったりするのでイマイチ。またケニアに来てくれよ、という感じで別れてニワトリを食しに。店員さんがボウルとお湯の入ったヤカンを持ってきてくれて、ボウルに手を出すと石鹸?洗剤?を手にかけられて、さらにお湯をかけてくれるので手をキレイ。便利なような不便なような手を洗うシステムでした。そしてニワトリ。とにかくニワトリだけです。塩ゆで?という感じですかね。皿に盛られていましたが、素手で食べて骨は机の上に。後でまとめて片付けてくれます。そして食後は再びボウルとヤカンでの手洗い。感触としては明らかに食器洗い洗剤ですね。手づかみで食べたので、それくらいの方が素早く洗えて良さげとも思いました。そんなわけで初日から飲んで食ってで宿に戻ったのは23時くらい。標高1800mでいきなり大量に飲酒をしましたが、まぁ特に悪酔いすることなどもなく。

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2日目。宿で朝食を自分で選ぶビュッフェ方式。まぁこれで全部でしたが、炭水化物に炭水化物を乗せて食べる感じですね。紅茶には砂糖を入れようとしましたが、サラーっと流れるので油断すると一気に恐ろしい量が。食べてからは街中を少々散策。写真を撮るという習性が無いのでほぼ何も無いですが、

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宿の前です。治安は悪くないから歩き回っても大丈夫と言われていましたが、それでも外国なのでケータイを片手にうろつくのは少し気を遣う感じです。日本人が珍しいみたいで、前夜に引き続きましてよく声を掛けられます。

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ケンタッキー・フライド・チキンが進出しているようで。まぁでもニワトリ一匹1000円というのからしたら、高級品な気がします。中心部はあちこちで工事をしていて、成長の勢いを感じました。なお、両替をしに行きましたが土曜のためにレートが悪いと一緒に行ったケニア人に言われました。円→ケニアシリングだと0.8くらいになる。平日ならもっと良いけど、とのこと。銀行では取り扱いがそもそも無いので0という表記も。なお私はドルを多めに持って行きましたので、それを両替。それでもやはり土曜なのでレートが悪いし、ビッグマネー(100ドル札、50ドル札)じゃないとレートがさらに悪いと言われ、これまた0.8くらいでの両替となりました。まぁ仕方がないですね。平日に両替をすることをおススメします。

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2日目の夜はヤギ(スワヒリ語でブジ)を食べに連れて行ってもらいました。

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屋外にあるビアガーデンみたいな店だったため、灯り不足で写真が上手く撮れておりませんので、食べた後の骨を狙いに来たネコの写真でもご覧ください。3匹ほどおりました。そんなわけでクロカンが見れなかった分、ナイロビを観光し二日続けてたっぷりとビールを飲みました。

三日目。

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ホテルからナイロビのジョモ・ケニヤッタ国際空港へと送ってもらう途中。国内線のカウンターはとても簡素な感じで、本当にここで正しいのか?と少し不安になる感じです。とりあえずjambojetさんのカウンターで未払いの座席指定代金の8ドルを支払い。それでもまだ1時間ちょっとの暇があるなぁと思って少し周りを見てみましたが、空港なので両替カウンターとトイレがあるくらい。どうした?って清掃員の人が話しかけてきましたが、1時間暇なだけだって言った所、笑って去っていきました。23kgのスーツケースを転がしながら時間を潰しに行くのも大変そうなので、チェックインへ。支払いをしたカウンターの近くから入ってX線を通し、チェックイン。あるのは軽食を食べられるお店だけで、そこで水を買いました。安い。

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空港の男子トイレ。お分かりですか?そうです。このオレンジっぽい所の前に立つというだけ。昔プールのトイレってこんなんだったなぁ、というのを思い出しました。大の方はしっかりとした個室ですのでご安心ください。女性の方は不明です。

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分かりにくいですが、上の方にあるのがアフリカ大地溝帯、グレートリフトバレーです。山と山の間に凹みが。そして風でとても揺れて不安感が高めでした。

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飛行機の写真を忘れておりました。はい。

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そんわけで1時間ほどでエルドレット空港へ。

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お土産としてゲットしてこいと言われたアフリカ限定のポケモンを空港にてゲットしたので、私の大きなお土産任務はこれにて終了した感じはありました。空港ではこれまたマヤカさんが手配してくださったお迎えと出会ってイテンまで送ってもらいました。

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元日清食品のレオナルド。途中でエルドレットにあるキプチョゲの家なんかも教えてくれました。中心部を通ると渋滞するから抜け道的な感じのを行ったのかと思われます。

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空港からエルドレットの中心部への途中。

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エルドレットからイテンへの途中。イメージするアフリカ感が増してきました。途中で当初迎えに来てくれるはずだったランガット(元スバル)に遭遇して車に乗せてイテンへ。

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よく見たことあるやつですね。これのすぐ先を右に曲がった所が宿泊したゲストハウス。歩いて5分ほど。路面がしっかりしていたらすぐですが、砂利というか石が剥き出しな感じで全く整備されておりません。この広い道の左右にはコンビニ的なお店がいくつか。すぐ左側にはアートショップと書いてある店があったので、翌日お店に行ってアレコレとお土産などを購入しました。日本人の選手が結構買い物をしているらしく、何人かの名前を言われました。そんなわけでゲストハウスに荷物を置いて、用事のある選手を呼び出して差し入れの荷物を届けて、夜ご飯を食べて一日が終わり。

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ケリオビューからの眺め。まぁ高低差が素晴らしいですね。そして夜ご飯は注文してから1時間ほどで出てきました。この待ち時間には慣れました。イテンで感じた夜の難点は太陽が完全に沈んでしまうと、足元が全く見えないことですね。石がゴロゴロ転がっているので足首を捻ります。ただまぁ夜空はとてもキレイな眺めでした。

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翌朝。ケニア滞在4日目。朝の6時頃に起きて選手が走るのに途中まで後ろを走り、標高2300mくらいを体感。あまり違いは感じませんでした。遅いペースなので。日本にいる時も1月末では1㎞4分で走るのは厳しい、6分なら余裕があるという身体でしたが、標高が高くても1㎞6分は余裕でした。ただ、4分ペースくらいになると一気にキツイ。5分もそんなペースで走ると呼吸がキツイというか、お腹の奥が痛くなりました。背骨と胃の間が痛いという感じ。歩いて休めば戻りますが、ジョギングしながら回復する感じがあまりしない。これが高地か、、、運動不足か。。。ケニアで酒の飲み過ぎか???などなど思う所はありましたが、まぁ高地を体感。そして少々ウロウロと。イテンの中心地から外れている所ですが、あのゲートの辺りで集合して練習開始という人々が多いので、うろついていると見た事のある人がたくさん。そんな中でも会釈をしていく人は多分、日本の滞在経験があるんだろうな、と。何人かは話しかけてくれて、どこの実業団にいた、いるという話を。そうした中でNNチームで練習している選手に遭遇して話をいろいろと聞かせてもらい、NNが練習しているコースなんかを教えてもらいました。英語ができるといろいろと説明してくれるので、やはり語学力は大事だなと思いました。

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なお、日本人と分かりやすくするために着ていたシャツは2018年の三重インターハイのもの。NISHIである理由はNISHIの某社員へのアピールであり、アピールです。アピールです。写真は洗濯の光景です。バケツを2つ使って洗濯、すすぎ。まぁ何度か水を入れ直しましたが。

イテンの中心部

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中心部はマーケットもあり、お土産になるようなものも売っていたり。野菜や果物は安いですね。昼食を食べて休憩し、夕方は再びジョグ。4時に集合と言われたので5分前くらいに行ったら既に待っている選手。日本の実業団で練習しているとケニア人にも5分前集合が染みつくのか...そんなわけで走りながらあれこれと話を聞いたり。なるほどなぁ、と思う話が多かったですね。そんなわけで翌朝は森へと走りに行くことが決定。

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森。なるほど。森ですわ。あそこの森に行きますって言われても、君らのペースには着いていけないから、という具合でした。途中で遅れながらも森にたどり着きまして、コースを軽く走って撤収。森ですね。。。アップダウンと不整地。それよりも森に着くまでのアップダウンもすごい。

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坂の頂点に見える日本の棒みたいなのが先を行く選手2人。写真にすると高低差がサッパリ分からないですね。そして20mくらい上るのはアップダウンに入る感覚が無いのでは、と思いました。

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なお、朝の写真はかなり煙が入っておりますが、朝食の準備のためのたき火の煙ですね。あちこちで煙が起こっていました。

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心が折れる帰り道の坂。

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イテンの中心部からあのゲートへ戻る途中。私の体力は尽き果てていました。

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バケツを頭に乗せて歩くおばちゃん。

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2人乗りは基本です。もう1人乗せます。子どもなら3人くらいで乗ってます。タクシーみたいなものですね。宿まで歩いて10分ちょいの場所まで戻って来てからは余裕が出てきたので30分ちょっとウロウロして、現地の選手と話をしたりして情報収集をしてました。まぁ強さの理由は標高が高い所でトレーニングをしているだけでなく、集中力の高さなどもあるなぁ、と。例えば集団で走る時に日本だと前の人が合図をくれたり声を出したりしますが、こちらだといきなり前の選手が横に避けたりする。集中してないとそれに対応できず路面に足を取られてしまう。常に集中しておく必要がある。ペースは設定があったりするけれど、調子が良いやつがいて自然と上がったりすることもある。そうしたものに対処できるように整えている。などなど。練習に対する備えやメンタルの違い、意識の高さというのを一番感じました。日本人は標高が高い所でトレーニングしているから強くなっていると短絡的に考えがちですが、やはりそうじゃないよなぁ、と。練習が勝負であり、そこで負けることはありえない、と。そのためにどれだけの用意をできるか。そこにシューズなどの要素も入ってくるのは間違いないですが、まずは基本的な姿勢、意識の差が大きいかなと思います。あとは環境ですね。低圧、低酸素な環境。アップダウンは100mくらいでも当たり前、しかも不整地という具合。不整地を集団で走る中での集中力、判断力は糖を多く使用するのでトレーニング効果も高くなり以下略。詳しくは先述の本を読んで頂ければと思います。あとは食事に関しても豆にイモ、砂糖をたくさんといった高炭水化物とそれなりにタンパク質量のある食事。速くなるための基本となる食事はできていますね。NNチームはケトンドリンクを試しているようですが、さて効果はあるのか。いくつかあるエビデンスではパフォーマンス向上は期待できないとなっていますが、何かしらの目的を持って摂取していると思いますし。持久力の土台部分の向上であろうと思われますが、まぁそのうちこの辺の話も出てくるでしょう。アルファフライの話も聞きましたが、ロード限定のシューズであり、使い方も少しクセがあって難しいとのこと。下手に使うと脚を痛めるみたいです。滑りやすいので、それによって動きが崩れてしまいケガにつながるようで。その他、まぁ実際に行ってみて得られた感覚、聞いて納得できたことなどいろいろありました。そして2014年のFinnさんの話のメモを見直しましたが、ルディシャのコーチやサラザールの指導に関しても触れていて、共通点は裸足で走らせるというところでした。意図はフォームの洗練。日本人が意識をあまりしてこなかった点ですね。できるのならば芝生でジョグを軽くする日を週に2回くらいは取りたいところですね。フォームのズレを確認するなども大事ですし。

そんなわけで最終日は朝から森に行って走って疲労困憊になりつつ、帰りもレオナルドらに空港まで送ってもらいました。その前にちょっと寄り道で3月1日にオープン予定のレオナルドが経営するゲストハウスを眺めました。

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小さなレストランもあるそうで。

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ベッドは2つを1つにくっつけることも可能だとか。部屋は2人部屋が16個だそうで。

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ケニア式の鍵は難しいよね、と言った所、変えるかもしれない、鍵のタイプに、と。ちなみに仕組みとしましては、これが内側です。下の受け口みたいなところから手を伸ばして南京錠に鍵を差し込んで外し、上へと持ち上げてスライドさせてドアを開ける、というやり方。これがまた接触が不良というか頑丈というか、なかなか動かなかったりする時や場所もありまして、私は1回見事に左手の薬指を挟んで大量出血をいたしました。流血から20日近く経った今、やっとこさ傷跡が見えなくなるくらいになりました。そんなわけでオープンしたら安く泊めてあげるからと言われましたので、しっかりと広告をさせて頂きます。なお、空港までの送迎は50ドルで。相場よりは高いみたいですが、まぁ他の人たちの話と比べると速かったみたいです。1時間ちょっとで着きました。

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ケニアでのベストショット。旅に行く時はカップヌードルを2~3個は持って行きます。今回はケニアの人々とどう触れ合うか分からなかったので、簡単に配れる手土産としてカントリーマアムを持って行きましたが、相変わらずこれはどこの国でもウケが良いですね。

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エルドレットの空港にて。飛行機へと荷物を積み込むのは人力です。カウンター付近から転がしてくる時は二人で必死に押してました。

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空港の食堂?レストラン?にて。チキンサンドを頼んだはずなのにエッグサンドが。どちらも鳥だしなぁ、と自分に言い聞かせて納得して食事。ポテトと野菜は勝手についてきました。

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60分ほどでナイロビ空港へ。あっちの方へ歩いて行ってという雑な指示。右に曲がらずに真っ直ぐ行ってしまうと入国検査の方へ。まぁ一応係員みたいな人がいるので間違えることは無いと思います。ここから5時間の待ち時間がありましたが、やることは何も無いです。国内線の所から国際線のターミナルまで歩いても3分ほど。途中にあるお店でお土産を大量に購入。ペットボトルなどの飲み物を多めに買ってスーツケースに詰め込んだら、空港へと入るX線検査で止められました。何でこんなにあるの?冷たいな、買ったばかり?飲みなよ!!ビールは飲めよ!!みたいな会話とともに問題なしということで通過。スーツケースを預けるため、ドバイで手荷物を持ってウロウロしたくなかったので先に大量に買い、何やかんやで行きと同じくらいの20kgのスーツケースに。そしてチェックインなど手続きを終えた後にさらに買い物。

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免税店で日本のお酒を売っておりました。まぁ他にもケニアっぽい民芸品のお土産品を売る店もいくつか。私はコーヒーや紅茶を追加で購入しました。現地で製造のアーモンドチョコが意外とおいしかったですが、あれがケニアっぽさがあるのか、どれくらいケニアの要素があるのかは不明です。ケニアの会社が製造しているのは確認しましたが。あとは免税店での買い物の時に現金で支払えないか?と何店かで言われました。電波が弱くてカードを読み取ってくれないんだ、とのこと。2分くらい読み込みに時間を要して、店員のおっちゃんと世間話をしながら機械を2人で見つめました。ほぼ使い果たしてしまっていたのでカードを読み取ってくれなかったらお土産は何も買えませんでした。なお、残りのケニアシリングを全部日本円に変えるかな、と思って空港の両替レートを見て笑いました。

JPY0.06

機械の表示ミスかなと思うレベルです。実際にそうだったのかもしれないですが、まぁ現金は使い切れると理想的ですね。これが現金全部だから、というので値切り交渉をすると良いと思います。そんなわけでグダグダとお土産を眺めたり買ったり、夜ご飯を食べたりで時間を潰し、22時過ぎにドバイへ向けて出発。この便は空いていたので1人で3つのシートを使えました。横になって3時間くらい寝て、森まで走った朝のダメージを回復。ドバイの空港で朝ご飯を食べてからさらに寝て(荷物など盗まれない万全な状態を確保)、より回復して羽田行きに搭乗。やや空いているくらいで混雑しておりましたが、通路側の席で脚を伸ばして寝られたので回復。電源があるのでパソコン作業などもして有意義に時間を使って23時前に羽田へ。そこから始まった荷物待ちの時間が45分。終電ギリギリというかちょっとアウトな時間。一番最後に出てくるとはなぁ、という感じでした。wifiを返却して京急に駆け込んで、あとは無事に自宅まで。

家に帰るまでが旅行です

そんなわけで、実際に現地を自分で見て、感じて、ケニアの環境の良さ、トレーニングするには理想的な環境であるということは実感しましたが、それ以上にやはりメンタル、どん欲な精神が大事だな、ということを再認識いたしました。強くなるための努力を向こうの選手の方がしてるんですよ。小さなことをしっかりと。あまり意識していない、当たり前のことの差。そうした点を見つめ直すことが大事かな、と思いました。運動生理学や栄養学など人の身体に関することをずっと追ってきて、結局最後の行き着く先はメンタルになってしまうわけです。でも、そこが本当に大事であり、まだまだ改善の余地がある部分でもあるのだと思います。練習に対する意識をより高めることで、試合で力を予定通りに発揮することができる。練習をしなければ強くなれないわけで、それならば最高の練習になるようにしっかりと準備をする。日々の細かな差を埋められない事には、最高の環境で練習しても大して伸びないんだろうなぁ、と。

やれることを最大限やろう。本当にそれが最大限なのか?という疑問は持ちましょう。まだまだやれるはず。

そんなことを思いました。

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