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[BKK通信03] バンコク水かけ祭り事情 これはもう市街戦だ

タイの旧正月ソンクラーンは四月。毎年4月13日-15日である(年によって多少変化するけど大体このあたり)。タイでは4月は乾季、一番暑いときで、学校もその前後一ヶ月半夏休みになる。平均で最低30度から最高40度ほどの気温だ。夜になっても30度ということもしばしばである。熱帯夜とはこういうことなのだな。

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そんな時期だからか、お正月は「水掛け祭り」ともいわれる行事で騒乱状態となる。本来は家族で手に水を注ぎ新年を祝うものだったのだが、近年はだんだんエスカレートしてまさに市街戦の様相を呈するに至った。

街中ではそこら中で水を掛けられる。水を掛けられても「けして怒らない」のがルールである。交差点の曲がり角では悪童共がバケツに水をためて曲がってくるトクトク(三輪車)に水をぶっかける。駅の手前で減速した汽車にはビニールの袋入りの水爆弾を何個も投げ入れる、ドラム缶を積んだトラックから放水する、とやりたい放題だ。

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この「水かけ祭り」を生き延びるには、
 ・外に出る時は下に水着を着用する
 ・化繊の乾きやすいTシャツ、短パンを穿く
 ・なぜかこの時期、花柄のアロハが人気だ
 ・足元はビーサンだ
 ・ケータイや財布はビニールポーチに入れる(屋台で売っている)
 ・(屋台で)水鉄砲を仕込む
 ・水は通りの玄関先で補充出来る(または10Bで売っている)
 ・水を掛けられても「けして怒らない」
 ・僧侶、警官、スーツ姿のビジネスマン、商店には水を掛けない

その日、私は海水パンツ、ケータイ、財布はビニールに入れて出社した。会社内でも容赦なく水を掛けられる。「水を掛けられることはありがたいこと」なので怒ってはいられない。こちらも隠し持った水鉄砲で逆襲だ。

ただし、びしょ濡れで冷房の効いたオフィスやレストランに入ると急激に冷えて風邪を引くので羽織るものタオルを(ジップロックに入れて)持ち歩いた方がいい。この時期、暑いので日焼け止めが必需品なのだが、水で落ちてしまうのでウォータープルーフのものをおすすめする。

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いやはや、それもこれもいかにも賑やかなことが好きなタイ人らしいお正月である。この時期は連休となり文字通りお盆とお正月が一緒になったように、地方から来ている人はいっせいに田舎に帰るのだ。束の間、あの交通渋滞がなくなるありがたい時でもある。





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