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自然とくらしの奥深き風景をつくる土木へ 土木学会誌2024年9月号特集

毎月1日は弊会の会誌である「土木学会誌」の発行日です。
2024年9月号特集タイトルは、令和6年度土木学会全国大会のテーマでもある 「自然とくらしの奥深き風景をつくる土木へ」。

以下、特集目次をご案内します。

本特集が、「自然とくらしの奥深き風景」がある地域づくりに向けたヒントとなり、その実践を通して将来の魅力ある国土を形成する一助となりましたら。


土木学会誌2024年9月号表紙(表紙写真:山崎エリナ)

自然とくらしの奥深き風景をつくる土木へ 目次

自然環境や社会環境が変化する中で、真に豊かな暮らしを創造することが求められています。東北地方は、大きな災害に見舞われた一方で、恵まれた自然環境や資源から多くの恩恵を受け、自然と共生し、共存してきました。自然の恵みを活かして人々の暮らしを豊かにするために建設された土木施設は、長い運用の中で次第に周囲の自然環境と調和し、自然と人間の営みが織りなす魅力的な景観を創出し、地域の誇りや文化の形成に貢献してきました。
地域の自然環境や歴史文化に根ざした真に豊かで活力のある地域社会を将来実現するためには、地域住民が主体的に関わる開発や持続可能なインフラ整備について、より深く考える必要があります。 この目標を達成するために、私たち土木技術者が風景の観点から持つべき視点や価値観について議論したいと思います。

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In the midst of a changing natural and social environment, there is a need to create a truly prosperous lifestyle. While the Tohoku region has experienced severe disasters, it has also enjoyed many benefits from its blessed natural environment and resources, and has lived in harmony and symbiosis with nature. In the course of their long-term operation, the civil engineering facilities built to utilize nature's blessings to enrich people's lives have gradually harmonized with the surrounding natural environment, creating attractive landscapes where nature and human activities are interwoven, and contributing to the formation of local pride and culture.
In order to realize truly rich and vibrant local communities in the future, rooted in the natural environment and historical culture of the region, it is necessary to think more deeply about development in which local people are proactively involved and about sustainable infrastruc- ture development. We would like to discuss the views and values that we, as civil engineers, should hold to achieve this goal from a landscape perspective.

ABSTRACT -JSCE Magazine Vol.109 No.9 September 2024

鼎談|自然とくらしの奥深き風景をつくる土木へ

鼎談者|奥村 誠(東北大学 災害科学国際研究所 教授、土木学会東北支部長(当時)/秋田 典子(千葉大学 大学院園芸学研究員 教授)/高澤 由美(山形大学 大学院理工学研究科 准教授)

「里山」の認識形成から見る風景の保全・活用の考え方

下村 彰男(國學院大學 観光まちづくり学部 教授)

紙・パルプ産業を生んだ一大土木事業
-四国中央市:疏水・製紙・発電が形づくる産業景観-

岡田 昌彰(近畿大学 理工学部 社会環境工学科 教授)

自然と暮らしで形づくられた地域の歴史を踏まえた風景のデザイン-石巻かわまちづくり-

岡田 一天((株)景観計画工房 代表、法政大学かわ・まち計画研究所 大学院特任研究員)

【山形県】最上川舟運に関わる流域景観と文化的所産

菊地 和博(東北文教大学 人間科学部人間関係学科 特任教授)

【岩手県】天然資源及び産業により形成されたまち-鉄のまち釜石の風景形成-

森 一欽(釜石市 文化スポーツ部 文化振興課 世界遺産室長、(兼務)釜石市立鉄の歴史館 館長)

【青森県】りんご栽培の岩木川河川敷への広がりと河川改修

三浦 俊明(国土交通省 東北地方整備局 青森河川国道事務所 副所長(河川))

【福島県】奥会津の自然沿線地域の活動がおりなす只見線の風景

菅野 友博(福島県只見線管理事務所 主任主査)

【秋田県】60年を経た八郎潟干拓事業とモデル農村の今

増本 隆夫(秋田県立大学 生物資源科学部 教授)

【宮城県】気仙沼市における災害復興事業による風景の変化

山内 宏泰(リアス・アーク美術館 館長)

環境の改変と倫理としての風景

中井 佑(東京大学大学院 工学系研究科 教授)

編集後記 東北地方の「自然とくらしの奥深き風景」


論説・オピニオン

土木学会誌では毎号、土木技術者はもとより多彩な方々の見解・見識を『論説・オピニオン』として掲載しています。
『論説・オピニオン』では、土木に関わる多様な考え・判断を紹介し、議論を重ねる契機とすることを目的に、社会に対する土木技術者の責務として、社会基盤整備のあり方・重要性、国際社会における我が国の貢献、地球環境・地域環境保全に対する土木技術者の役割、公共事業をめぐる社会問題など土木を取り巻く広範な問題をタイムリーに取り上げています。
2024年8月号掲載の論説・オピニオンは土木学会noteでも公開しています。

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土木学会では、土木の実務や研究に携わる方だけでなく、老若男女・洋の東西を問わず、土木に関心をお持ちのすべての方々の参加をお待ちしております。

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国内有数の工学系団体である土木学会は、「土木工学の進歩および土木事業の発達ならびに土木技術者の資質向上を図り、もって学術文化の進展と社会の発展に寄与する」ことを目指し、さまざまな活動を展開しています。 http://www.jsce.or.jp/