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203. 諸行無常VS若者 ~引きずりをどう対処するか?~


①若者世代


若者世代は生きてきた総時間という視点では経験が浅い。
(よく年上の人たちが若い人にその子の人生の歩み、密度を知ろうとしていないのに、「お前は経験が浅い」と頭ごなしに言うのはものすごく個人的に嫌いである。)

つまりそれは初めての経験が多く
何か落ち込むことがあった時の対処法もまだ出来ていないということなのである。

それはその時にしか味わえない辛さでもあるし
その時にしか感じられない感動、カタルシスというものがあると思う。


②世の中に溢れる諸行無常


諸行無常


・・・世のすべてのものは、移り変わり、また生まれては消滅する運命を繰り返し、永遠に変わらないものはないということ。


自分が年齢を重ねる中で非常に感じることがある。
それは今見えている現状、世界、感じていること、心地よさ・・・
そういったものがずっと永遠に続いていく保障はどこにもないということである。

存在してて当然。

そこに甘えていると突然終わりを迎え
とんでもない衝撃を食らうことになる。


③エヴァンゲリオンの衝撃


私自身高校1年の時にエヴァンゲリオンにハマった。

テレビで「ヱヴァンゲリヲン新劇場版・破」地上波初放送を見て
何だこの世界観は⁉
と思った。

そしてWikipediaでエヴァンゲリオンの歴史を片っ端から調べた。

「放送されてたのは新劇場版?じゃあ古いのがあるのか?」
「1995年にテレビシリーズやってたのか」
「古いのと新しいのと一体何が違うんだ???」


漫画版エヴァでなんとなくのストーリーを掴み
欅坂に興味を持ったのと同じように世に出ている物、テレビアニメ、雑誌インタビュー、ラジオ等を片っ端から観て聴いてした。

そして謎多きテレビシリーズ、そして旧劇場版のラストに出会った。


こんな終わり方をする作品今まで見たことが無い!!!


今まで経験したことが無い衝撃を受け
今までにないほどこれで終わらないでくれ・・・
と思った。

だが結局1995年に始まったシリーズは1997年放映の旧劇場版にて幕を閉じ
謎が多いまま終了していくことになった。


④エヴァと諸行無常


当時は2011年。
リアルタイムのエヴァを見た人と比べると
14年程遅れてその衝撃を自分は味わった。

もちろん新劇場版シリーズが進行している最中ではあったが
古いシリーズでぽっかりと空いた穴は
新劇場版では埋められなかった。

同じエヴァでも全く違う作品だと感じたからだ。

どんなに待ってももうあの古いシリーズに関して
公式が続きを発表することはない。


かなりの間引きずっていたのを覚えている。


⑤引きずりをどう対処するか


それから色んなアニメや小説やドラマや映画を観て
「あー、ここで終わっちゃうのか・・・」
と尾を引くものをたくさん味わってきた。

それによって段々と分かって来たことがあった。

それは

もう続編がない辛さを処理するには『上書き』するのが良い

ということだった。


私の場合別のアニメや実写作品に新たにハマることで
エヴァ旧劇ロスを乗り切った。

別のものに集中することで
気持ちが上書き保存されていく感覚だった。

知らず知らずに気持ちは整理され
時間が経ってエヴァ旧劇を振り返ると
落ち着いて見ることが出来るようになっていたのである。


一旦整理が付くまで距離を離す。
その間に別の事をして上書きする。
それが一番自分に合った引きずりの処理方法だなと思う。


⑥アイドルと諸行無常


櫻坂46の卒業ラッシュの反響を見ていると
今高校生、大学生ぐらいのBuddies
人生では初めてこの「諸行無常」問題にぶち当たっているんだな・・・
と見受けられることが多い。

今まで存在していたものが
当たり前だと思っていたものが
なくなってしまう。

そういった初めての経験に対処法を見つけられず
ロスを盛大に受けてしまっているのだろうと感じる。


アイドル」はアニメや物語等の2次元の世界とは違い
3次元のリアルな人間が中心となるエンターテイメントだ。

ある意味そっちの方がものすごく残酷だと私は感じる。

フィクションである。
作り物である。
そういったものの方がきっと立ち直りは早い側面があると思う。

だがアイドルは実際に生きる生々しい人間を見て楽しむ。
だからこそ卒業すればその分生々しい程の寂しさも感じることになる。


⑦尾関卒業によって思い出した諸行無常


櫻坂46尾関の卒業発表の余波が想像以上に自分の中で大きかった。
正直理佐の発表の時よりも大きいかもしれない・・・

この「諸行無常」問題に向き合わない限り
この引き摺りは収まらないなと思った。

別にアイドルの業界だけに関わらずこの「諸行無常」は
人生生きてくうえで色んなところで味わうことだと思う。


もう続編がない辛さを処理するには『上書き』するのが良い


櫻坂の場合において自分は2期生の活躍を見ることで
どこか上書き作業をしているのかもしれない。

人によっては一度距離を置く人も現れるだろう。

それぐらい生の人間を見続けるというのは跳ね返りが大きい。

人それぞれ色んな「上書き」することを意識することで
少しでも跳ね返りは薄まっていくのではないだろうか・・・


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エヴァ」と「欅坂46」を知っている自分から見て
どうしてもこの2つはものすごく親和性が高いと感じてしまう。

かつて見たエヴァの古いシリーズのストーリーと
欅坂46が歩んできたストーリー。
具体的にここが!とは言えないのだが
雰囲気のようなもの・・・感覚的にものすごく似ていると感じてしまう。

少なくともこの2つが自分の考え方に大きく影響したのは間違いない・・・


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