#2 無理してブラックコーヒーを飲んだら、成人は118歳からだと悟った

 カフェ勉はやっぱりテンションが上がる。スタバでもドトールでもエクセルシオールでもサンマルクでもいいんだけど、カフェで開いた参考書の文字ってめちゃくちゃ頭に入ってくる。

 だけど、実は苦手なんすよ、苦いもの。サンマルクではチョコクロがないとコーヒー飲めないし、ドトールでは誘惑に負けて抹茶ラテ(?)みたいの頼んじゃう。もちろんほとんどのカフェでブレンドコーヒーが一番安価だからブレンドコーヒーを頼むことも多いが、やっぱり砂糖とかガムシロは入れてしまう。入れると飲みやすくはなるけど、どこのコーヒーもおんなじ味になっちゃう…。もったいないって?あたしもそう思うよ。

 じゃあブラックコーヒーを嗜めるようになったらお得なのでは?そう思って駅のコンビニでデカいコーヒーを買って、店を出てすぐ飲んでみた。コーヒーの匂いが改札前に広がる(迷惑)。苦いし、心なしか酸っぱいし、熱いし。いいところを探す方が難しい。しかもデカい。ブラックコーヒーを「克服しよう」から「頑張って残りを消費しよう」に企画変更せねばなるまい。

 ただ私はダイエット中の身。ここでチョコや菓子パンなんて食べようものなら、私の中の町奉行が私を流刑に処すだろう。何も食べずにこの量のコーヒーを飲むのはしんどいが、やるしかあるまい。多分冷めるともっとしんどい。あたたか〜いうちに飲み終えるべきだろう。私は肚を決め、擬似墨汁を飲んでゆく。ちょっと飲んではキャップを閉めて目の高さまで持ち上げ、それが着実に減っていることを確認する(メニスカスも考慮する)。駅周りをうろうろしながら20分ほどそれを繰り返し、感情を押し殺しながら私はついにそれを飲み干し、人体実験は幕を閉じた。

 こうやってセルフ企画に明け暮れる日々。このまま大人になり、やがて老いてゆくのが不安で仕方ない。あれ?もう大人だっけ?大学生って全員大人なの?いやぁ、コーヒーが飲めない私なんて、大人認定するには百年早い気がするけどなぁ……。

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