お次は当然、猫モノ文学!
さて、犬モノに続いてご紹介するのは当然これです。
猫モノ。
洋の東西を問わず、猫がテーマのお話は数知れません。
フランスでは猫が長靴を履いて大活躍したと聞きます(『長靴を履いた猫』ペロー著)。
本朝では「吾輩」は苦沙弥先生の家に寄寓し、先生やその門人たちを観察して日長一日を過ごしたとか(『吾輩は猫である』夏目漱石著)。
誠に珍しいことに猫に師事した人間もいます。風大左衛門(かぜ だいざえもん)という少年は己の柔術を究めるため、秘技「キャット空中三回転」を伝授してもらおうと、ニャンコ先生に教えを請うた(『いなかっぺ大将』川崎のぼる著)。
また、「ノラ」という猫はある日突然姿を消し、飼い主を東奔西走させた(『ノラや』内田百閒著)。そういえば、未来から来た猫型ロボットに助けてもらったり、お説教されたりする少年もいました(わかるよね?)。
猫は研究の対象としても有用です。
3年ほど前、「猫は固体かつ液体」であることを論じた研究が世界的な物理学賞を受賞しました。
猫は容器の形に合わせて体を変形できるのです。丸い容器に入れるとまん丸くおさまり、四角い容器に入れれば四角くフィットする。
なるほど、猫は固体にして液体の性質を併せ持っている。
例えば土鍋を置いておくと猫は土鍋の中にくるっと入って安定しています。この「ねこ鍋」は一時期ネット界でその絵(写真、動画)を見ない日はないぐらい一世を風靡していました。写真集はでるわ、テレビ番組になるわ、そりゃすごかった。(今でも検索すればいっぱい出てきます)
ところで、世界的な賞とは、「イグ・ノーベル賞」。
知らない?そりゃいかん。お調べを。
さて、少し変わった猫モノとして、『吾輩も猫である』新潮文庫をオススメ。
もちろん、タイトル通り、漱石の『吾輩は猫である』のパロディなのですが、こちらは長編ではなく、猫目線で綴られる短編物語。猫アンソロジーですね。
赤川次郎、新井素子、石田衣良、荻原浩、恩田陸、原田マハ、村山由佳、山内マリコがそれぞれにひとつの物語を書いています。
さすが、夏目漱石没後100年を記念した企画、ゼイタクな顔ぶれです。猫目線といっても、実にいろいろな目線がある。やはりプロはすごい。
赤川次郎さんは「三毛猫ホームズ」シリーズが有名。50作以上あるそうな。
猫モノはお手の物ですね。主人公のホームズ(猫だから主猫公か?)は、辻真先さんご執筆の「名犬ルパン」と共演したことがあります。ワンニャン対決!こういう遊びはいいですねえ。
で、我が家には猫がいるかというと・・・
以前は飼っていたことがありました。名前は「三太郎」。兄の名は「一太郎」と「二太郎」、お父さんの名が「ジャストシステム」。
今のお若い方は知らんだろうなあ。昔は日本語ワードプロセッサと言えば「一太郎」というソフトがダントツだったんですよ。で、その「一太郎」を作っていた会社が「ジャストシステム」。
三太郎は猫のくせに寒さも雪も何のその、大雪の中恋人(恋猫?)を求めて夜遅くまでお外を徘徊しておりました。
いまはいません。
訳あって「ジャストシステム」のもとにお戻ししました。
さて、今はセキセイインコの「レイちゃん」を飼っています。去年我が家に迎えたとき、雄だということで、かの有名な「レイデオロ」(わからなければお調べを)の名をいただきました。
ところが数ヶ月飼っていると、ある日、ケージの中に卵がある。
ペットショップの親父め、あんたの目は節穴か。
雌だとわかっていたら「アイちゃん」か「ジェンティルちゃん」にしたのに・・・
ま、でも懐いてくるとかわいいもんです。
ケージから出してやると、ちゃんと私の腕にとまる。そしてそこで粗相をする。
コラコラ。
レイちゃんがいる限り、猫は飼えんなあ。
でも、ヨーゼフは小鳥をパクッと口の中に入れて守ってやっていたから(『アルプスの少女ハイジ』、最近大切なことを覚えられんのにこういうことだけはサッと思い出す)、犬なら飼えるかな?
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