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今日の相場見通し(6/24)~結局はもみ合い継続か?~

①相場振り返り&見通しディスカッション


S「昨日はNYオープン前の米株先物がかなり強含んでたから、もしNYオープン後に一段高になるなら、もみ合い上抜けで雇用統計後のレンジ高値を試す展開もあり得るかなと思ってたけど、結局は伸びず、引け前には上げ幅縮小でローソクは十字線。やっぱりもみ合い継続ということだったね」

H「もう、一言だわ。レンジ継続」

U「さっき米国の対欧州31億ドル関税の報道があったけど、米中摩擦と比べればいかにも小規模でスピード調整の材料という印象。景気回復を確認する流れは変わらず引き続き株買い目線だけど、今の位置はレンジ中央という認識で、調整の深さもグロースの過熱感を除くほどではないので急がずでいいかな」

K「トレンドは大きな変化なし。全体的な傾向としては変わらず、株は上昇トレンド、金利と為替は下降トレンド。今後も変動が小さい場合は、急激な変化に対してトレンドが変わるため注意

S「ちょっと欧州株の下げが大き目なのは前日高値引けや米欧関税HLあたりだけど、個人的には昨日ドイツの北西部州の一部で再ロックダウンしたのが気になる。局所的なのでGDPへの影響は軽微だけど、今のリスクは市場の再ロックダウンの考慮が不十分なことだと思うので、先日のアップル一部店舗再閉店もそうだけど、その辺のヘッドラインは注意したい。特にテキサス、フロリダなどの感染拡大州の判断

H「昨日も言ったけど、やっぱり俺はトランプリスクが気になる。特に最近のトランプの発言は空回りの連続な気がする。検査件数を減らせとか。コロナ対策でのポイント稼ぎは難しく、もう選挙まで4カ月しかないのに今から新たな政策というのも難しい局面になってきていると、やっぱり外交、対中国しかない。一方、マクロ指標は改善が続いていて、今週の残りの指標でも改善が示され続ければ、株は押し目買いの安定推移が続きそう」

U「足元の株の上昇はグロース主導で、前回の雇用統計後の高値はバリュー・シクリカル相場。その高値をグロース主導で超えられるのかは疑問。ただ、昨日言及したグローバル景気回復シナリオになるとすればバリュー・シクリカルの上昇が期待でき、前回高値は時間の問題かな。なので、その流れには遅れないようにしたい」

H「もしその流れになればついて行かなくちゃいけないね。ただ来週は雇用統計がある。前回の雇用統計がとんでもない結果だっただけに注目度は俄然高く、今回も両サイドのサプライズがあり得ると見てる。内容次第では相場が大きく変わる可能性が十分あり、みんなその前にポジション整理をすると思うので、雇用統計前に前回高値を抜いてくのは難しいと思ってる

S「雇用統計前は我々もポジション調整は必要だね。あとは、今日ぐらいから月末リバランスフロー関連が始まるタイミング。今月は株売りだろうから、それもあって調整待ちのイメージ」

H「金利に話を移すと、昨日のスティープナー追加は奏功したね。ただ雇用統計前のポジション整理でスティープナーのアンワインドも入ってくるだろうから、個人的には今週末か来週前半にはスティープナーは解消して、小幅ロングだけに戻したい。あと為替だけど、106円半ばだけど107円までの50銭程度を狙ったロングはありかなと思うけど、どう?」

S「そうあね、強い思いはないけど、打診的な小ロングなら良いんじゃない?」

U「ドル円は、昨日の夜の一気に1円円高に振れた動きにはちょっと驚いた。市場はソフトバンクのTモバイル売却絡みに関わる思惑買いという話だけど、あれは実弾であんな動きになるの?」

H「まずないよ。昔は自分もやってたからわかるけど、M&A系の実需を伴うような巨大実需をたかが2-3時間で消化するなんてあり得ない。それで万一あれだけ市場を動かしちゃったもんなら、もうね、ディーラー首になるよ。笑」

U「じゃあ、逆に言えばまだ実弾は残ってるということ?そうだとすれば、残ってるのにドルロングするといのは、実弾は影響がないように処理されるから、そこまで意識しなくていいという感じ?」

H「そうだね。マーケットインパクトが出ないように分散させて処理していくのが基本。経験上、昨日みたいな思惑での動きは数日中に修正されることが多い印象なので、まだ50銭程度戻してないから、そのリバーサルを狙った打診買いが良いと思って。ただリスク管理は必要。Stopは106円割れだね」

S「OK。じゃあ今日はドル円の小幅ロングの追加でいきましょ。あと今日はIMFのWEO(世界経済見通し)の公表があるので!と言ってたら、ちょどでてきた。↓」


②結論

・債券はブルスティープナー(10-30y)、株はノーポジを継続
・ドル円は106.50の買い、107円オーバーを狙い、106円割った先にStop


(参考)相場振り返り(6/23海外、6/24国内)


(6/23海外)米株は続伸。東京時間にナバロの対中貿易HLで急落も、その後の米中双方の否定で完全に戻し、欧州PMIが強い結果となったことで、リスクオンムードの中で米国市場開始。その後も安定推移していたが、一部の州で新型コロナウイルスの感染拡大が顕著になり、経済活動が鈍る可能性が懸念され、引けにかけて上げ幅を縮小。金も続伸し2012年以来の高値。ナスダック総合指数は8連続上昇で過去最高値更新。米金利はベアスティープ。株の堅調さに比べると金利は比較的底堅い動きとなり、10年金利は結局前日比ほぼ変わらず。一方でリスクオンで株の堅調さを背景にカーブにはスティープニング圧力がかかり、30年は前日比3bpの上昇。為替はまちまち。ドル円は一時1円近くの円高が進み106円間近に迫ったが、その後はすぐに反発して106円台半ばでのもみ合いとなった。ソフトバンクのTモバイル売却に絡む思惑の模様

(6/24国内)日本株は小幅下落。特段のヘッドラインもない中で様子見ムードとなるが上値は重く、引けにかけてはじりじり下げる展開。米金利は小幅にベアスティープが進行。冴えない日本株に比べ、米株先物は下げたところは押し目買いが入る底堅い値動きをしており、その動きに同調するように米金利はじわじわと超長期主導で売られた。ドル円は前日の海外時間い一時106円付近まで円高が進行したが、今日の東京市場では106.5円を挟んで狭いレンジ推移が続いた


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