地下アイドルがデビューするまでにかかる金額は120万円?

こんにちは。中谷です

はじめに

以前こちらの記事でも書いた通り

私のメインの仕事はweb広告や,プロモーションビデオ,ミュージックビデオなどの映像コンテンツのプロデューサー兼制作です。あとは映像に付随するイベントの制作とかもたまにやったりしてます。プロデューサーはお仕事持ってくる人で、制作は実際にお仕事をこなす人ですね。超簡単にいうと『お金とスケジュールの管理』が主な仕事です。

ということで普段から、「この案件は利益がどれくらい出るのか」「安くいいものを作るためにどうすればいいか」みたいなことを考えています。そこで今回は、実際にアイドルのプロデュース・運営を開始する際、どのくらい費用がかかるのか検証してみました。


この記事に出てくる金額や数値は、私が今までの経験から計算したものであり、あくまで一例として参考にしてください。

計算していく金額は
あるアイドルグループが3ヵ月後にお披露目のワンマンライブを行うためにかかる費用です。
もちろん継続して活動していく場合はそこからさらに追加費用がかかってきます。

アイドルグループ『A』の場合

地下アイドル『A』は3人組のアイドルユニットです。作詞作曲の経験があるプロデューサーがアイドルメンバーを募集した経緯で、活動を開始しました。

まず、初期費用から計算していきましょう。ライブに向けて必要なもの。

楽曲制作費
・作詞/作曲
・レコーディング (あくまでもライブ活動用の音源制作のためのレコーディングとします)
その他費用
・振り付け
・ボイスレッスン
・衣装
・アイドル公式HP
・グッズ制作費
・チェキ

という具合でしょうか。さらにライブの集客ため、下記の費用も必要になります。

宣材写真(アー写/プロダクト用白バック写真)
・宣材写真撮影 人件費/機材費
カメラマン/ヘアメイク/衣装/レタッチ etc
・アーティストロゴデザイン


一つ一つ計算していきましょう。
作詞/作曲に関してはプロデューサーが自身で行うため 、今回は0円。
レコーディング は、プロデューサーがエンジニア経験もあるためスタジオのみをレンタルします。 スタジオは安定と信頼の Studio NOAさんにしましょう。

https://www.studionoah.jp/yoyogi/g1stsubroom/


1曲3時間として 3曲で9時間。1時間2,200円なので、合計19,800円です。

振り付けは昔からなじみのある振付師さんにお願いしたところ、特別に1曲3万円で引き受けてくれました。合計90,000円


一緒にダンスレッスンも受けさせたいところですが、今回はアイドル自身でレッスンすると仮定して、振りつけの提供だけをしてもらいました。

自分たちでのダンスレッスンを週に2回3時間行います。1ヵ月に8回。
3ヵ月で24回ですね。時間に直すと72時間。これまたNoaさんで行います。


1時間900円で、合計64800円
ボイスレッスンは週に1回、グループレッスンでお願いします。月4回のレッスンで20,000円のところに通いましょう。合計60000円

衣装は知り合いの方に1着30,000でお願いしました。合計60,000円
HPは自分たちで作ります。
こちらのペライチさんのHPを使いましょう。

月2,980円なので、3ヵ月 8,940円
グッズ販売はTシャツ/タオルにしましょう。
Tシャツ 20枚ずつ M ,L , XL 計 60枚。

T'Sファクトリーさんにお願いしましょう。
デザインはグループ名が背中に入ったもので、単色の印刷にします。合計61,320円

在庫を抱えたくないので、デザイン自体はこちらに登録して、ネットでも販売が可能にしておきます。


続いてタオル。マフラータオルにしましょう。
RUB-LABさんで作ります。

型代+ プリント代20枚で合計 74520円
チェキも買っておきます。


まとめるとこんな感じです。

●楽曲制作費
・作詞/作曲  0円
・レコーディング 19,800円 
・振り付け 90,000円 + 64800円
・ボイスレッスン 20,000円
・衣装 60,000円
・アイドル公式HP 8,940円
・グッズ制作費 61,320円 + 74520円
・チェキ 13,680円

合計 : 413,060円

続いて宣材写真とロゴのデザインです。
全て知り合いのスタッフさんにお願いします。

カメラマン : 30,000
カメラ/照明機材 : 10,000
ロケ地使用許可 : 3,000(道路使用許可のみ)
ヘアメイク : 20,000
衣装実費 : 20,000
スタイリスト : 20,000

ロゴデザイン : 30,000

合計133,000円

続いてメンバーの給料と交通費ですがデビューまでは交通費のみの支給という形にします。

メンバー3名 3ヶ月 90,000


合わせて636,060円です。

デビューまでの先行投資として少なくとも60万円以上がかかっています。
さらに、今回の場合は、楽曲制作をプロデューサー自身が行い、さらに自社にてオーディションなど含めた業務を行うことができる前提の金額です。

楽曲制作費もピンキリではありますが、1曲10万で考えると

400,000万

メンバーのオーディションをする場合に会議室を使用する場合は会議室のレンタル費用。
事務所を新たに借りて運営する場合は家賃もかかってきますね。
さらにファンを増やすため、PVなどの制作を行う場合も追加でかかってきます。また、衣装に関しても3万でやってくれるなんて相当仲のいい人じゃないとという印象ではありますが。


120万円あればアイドルのプロデュースは可能

ちょっと最後ざっくりになってしまいましたが、ひとまず120万円ほどの初期費用でライブまでは漕ぎ着けられるというイメージですね。

もちろん知り合いにもっと安くで請けてくれるスタッフがいたり、地下アイドル専門で楽曲を安く提供している方もいらっしゃるので、一概にはいえません。けれどもかなりリアリティのある数字ではないかと。


お金の話って悪いこと?

最後に、このようなお金の話は、どんどんしていくべきじゃないかなと私は考えています。

もちろん「こんなにお金がかかっているんだからファンのみなさんはライブに来てください!」と宣伝するのは卑怯だと思います。
しかしアイドル業界のお金の不透明さって、一般の方が見たときにネガティブなイメージを持つ要素の一つだと思うんですよね。
そこが「見える化」されれば、ちょっとイメージも変わる気がしているんです。そんな感じで、今後も更新していきます。
















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