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#8 『四象限』は意思決定を楽にするが、見逃しを起こす

「ペット犬を選ぶ時には、犬種の特性で選びます」

ペットを飼おうとブリーダーさんへ行きました
かなり本を読み込んで、元気なミニピンシャー(ドーベルマン似の超小型犬)が良いと思い相談したところ、きっぱりと言われた言葉です

「主に室内で飼うなら考慮すべき特性はふたつです」
「付き合い易いか否か」と「頭が良いか悪いか」です
「このふたつの特性で、イヌを4つに分けますが、ミニピンはお勧めできません」

「えっ、それってどうしてですか」

ミニピンは、根がドーベルマンなのでよく吠えます
ドアのピンポンが鳴ったら、光の速さで吠えまくりながら走っていき、ドアを開けた人間に飛びつくなど攻撃的です
教えても治らないので頭が悪いと思います
しかも、毛が短いので抜けた毛がカーペットのループに入り込んで掃除機でも取れません
飼い辛いし、頭も悪いので室内犬には向かないです

パグも頭が悪いですが、動きが遅くて、無駄吠えもないので飼い易いです

「やはり頭が良いイヌでしょうか」

室内犬で頭が良いのはミニチュアダックスとトイプードルです
トイプーは臭いも少ないし、毛が生え変わらないので室内向きです
ただ、頭が良すぎというか、時々、嫌がらせをします
気にいらないことがあると、部屋の隅っこにわざとウンチをしたり、吠え付いたりするのです
ウチのトイプーは奥さんの味方なので、二人がかりで僕に文句を言います
付き合いが難しいという点では、飼い辛い方かもしれません

ダックスは頭が良いし、人懐こいし、餌さえやっとけば、いつもニコニコさんなので、頭が良くて飼い易いイヌの代表選手です

『四象限』は比較を容易にする

これは「あるブリーダーさんの見解」ですが、分かり易いし、素晴らしい分析です
クリアーに犬種毎の短所長所が解るので、私も参考にしてどのイヌを買うか決めました

でも、後で考えると、何か誘導された気もします
世の中には、もっと犬種は多いし、個体差もあるはずなのに、頭の中は、ミニピン、パグ、トイプー、ダックスの相対比較で占められてしまったのです

軸を変えると結論が変わる

因みに、ウチは「毛が抜けない」を決め手にトイプーを選びました
意地悪もするけど可愛いから満足だったのですが、「毛が抜けないで伸びる」ので、トリミングに連れて行かないと羊みたいになります

1ヶ月に1回のトリミングの値段は、私の床屋より高く、頻度も多いのです
もし「初期費用」と「飼い続ける費用」の二軸で分類していたら、トイプーは、ダブル「高い」の最低評価だったと思います

私は、『四象限』は分析的な見せ方をしたコミュニケーションツールだと考えています
次回は「このツールをビジネスで意図的に使う方法」の代表例がビジネスポートフォリオ分析です

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