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精神科医が教える「社交不安障害」について

こんにちは。今回は「社交不安障害」という病気のお話です。この病気についての概要を通して、気づきに繋がればと思います。

社交不安障害とは

人前で何かをするなど、人に注目されることや人前で恥ずかしい思いをすることが怖くなって、人と話すことだけでなく、人が多くいる場所にも「強い不安」を感じる病気です。自分でもそのような恐怖や不安を感じるのは変だと分かっているけれど、その気持ちを抑えることが難しくなり、不安の元となる状況を避けようとします。

緊張することは誰にでもありますが、社交不安障害では過度に不安や恐怖を感じ、日常生活や仕事に支障をきたしてしまいます。「性格的な問題」だと自分も周りの人も考えてしまい、長い間苦しむ人が多いのです。社交不安障害は性格や直せない特性の問題ではなく、治療できる病気であると知ることが克服に向けての第一歩です。

症状

・手や声がふるえる
・めまい
・息苦しさ
・心臓がドキドキする
・吐き気
・赤面
・ひどく汗をかく

症状が起きやすいシーン

・人前で話すこと 仕事でのプレゼン
・テレアポや電話対応
・人前で資料を配ったり、字を書いたりするとき
・知らない人が多いところでの雑談や食事

病気の原因

まだはっきりとした原因は解明されていないのですが、精神を安定させる役割をもつセロトニンなどの、脳内の神経伝達物質のバランスが崩れて発症するという仮説があり、解明に向けて研究が続けられています。また、ある場面が「きっかけ」となり、発症に繋がるとも考えられています。例えば、仕事でプレゼンをした際、自分では問題無くできたと思っていたのに、上司から「話し方が変だった」とか「失敗だった」などの一言をきっかけに次も同じような場面で失敗するのではないかという不安がエスカレートしていき、症状が起きるなどです。

治療方法

社交不安障害の治療方法には薬の服用と行動療法があります。

薬は抗不安薬や、セロトニンを調整するSSRIなどが用いられます。
行動療法には、不安を感じたり、症状が起きる場面にあえて少しずつ直面していき訓練を行うというものがあります。(曝露療法といいます)
苦手だと感じる思考を変えていくことは簡単ではありませんが、危険のない範囲で少しずつ成功体験を重ねることで自信に繋がり、克服が可能となっていきます。

おわりに

この記事で、社交不安障害は性格の問題ではなく、治療が可能な病気だとお伝えしてきました。病気に対する気づきと自己理解が大切ですが、もう一つ、他者からの理解やサポートもとても大事な要素です。打ち明けられる範囲で、病気や苦手な事を周囲に相談することでサポートを得られ、気が楽になることもあります。

悩みがある場合は、専門医へ早めに相談しましょう!

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