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POEM

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詩的なものをまとめました。
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#言葉

言葉の在り方

言葉とは、時に 優しく、やわらかい毛布のようであり、 鋭くて、とがった刃物のようだ。 言葉とは、時に 快く、あったかい陽だまりのようであり、 苦しく、つめたい暗やみのようだ。 言葉とは、時に 癒し、心に透きとおる薬のようであり、 傷つけ、死にさらす劇物のようだ。 言葉とは、 選び方、遣い方、表し方、捉え方が 多種多様に在る。 人それぞれ、“自分”をもっていて、 1人ひとりの蓄積した過去によって、 言葉は形成されていく。 つまり、自らが用いる言葉は 自分自身を映す『鏡

【詩】伝える難しさ。

さよならの一雫。 まだ終わらないで、と願いながら。  見たくない現実にそっとヴェールを降ろす。 すべてを偽りに変えて。 いっそ、夢でもいいから。 唇から零れ落ちた一言。 それはきっと誰かに対する想い。 言いたくて、でも言えなかった気持ち。 貴方に届く日を心待ちにしていた感情。 ありがとうの一欠片。 不器用な私からの小さな言伝て。 恥ずかしくて、しぼんでしまった言の葉。 何でもないみたいに優しい貴方へ。 たった一つのエール。 何もできない私からのせめてものメッセージ。

lost article

何でいなくなっちゃったんだろう。 どうして涙が止まらないんだろう。 頭が、胸が、心が、痛みで壊れそう。 沢山、数えきれない感情が。 抑えきれない想いが。 頬を伝って。 輪郭をなぞって。 零れ落ちていく。 いくら手のひらで掬っても、掬っても、救われない。 たまらなく、哀しくて、辛くて、寂しくて。 濁流みたいに、嵐みたいに、滅茶苦茶に乱れていく。 何も届かない、言葉一つすら伝える宛がない。 降りしきる雨は、まるで心を映すよう。 傘なんて投げ捨ててしまいたい。

青い春

いよいよ、春が終わる。 まるで一瞬のように青い春が去っていく。 振り返ってみると、ポツポツと足跡が見える。 3年間という日々が。 散りばめられた思い出の欠片が。 忘れないように、消えてしまわないように。 一つ一つ集められて、完成したアルバム。 めくるたび、微笑む。 笑顔が光って、綺麗だなって思う。 いつになく晴れやかな今日、この日。 目には見えなかったけれど、心に咲いた桜。 おめでとう、を心から言えた。 おめでとう、を心を込めて言えた。 自分に対して

【エッセイ】色色

見守っている時も、言葉以上に気持ちを込めた行動で相手を想う。 当たり前な幸せになれていると、感謝を抱き続けるのが難しい。 ムダな時などひとつも無いと信じたい。 人に対しての言葉は自分にも返ってくる。 それが嬉しい言葉でもつらい言葉でも。 誰よりもまず自分自身に素直でありたい。 誰かを傷つけてしまったことも、 誰かに傷つけられたことも。  悲観と挫折で終わっちゃだめだ。 胸に手を当てて考える。  “本当の優しさ”ってなんだろう。 綺麗事ばかり言ってられない時もある