キャリアオイルとアロマセラピー
エッセンシャルオイルの特性として、「親油性」が挙げられます。基本的にエッセンシャルオイルは原液のまま身体に使用することはできません。
そのためキャリアオイルを用いることが必要になってきます。
今回は、キャリアオイルの種類についてまとめてみようと思います。
キャリアオイルの特徴
まれな例外を除いて、エッセンシャルオイルはそのまま皮膚に塗ることはできません。そのためにキャリアオイルが必要となります。
キャリアオイルとして適しているのは「植物性脂肪油」です。植物性脂肪油とは、精油と同じように植物の代謝産物であるため互いに相反することがなく、互いの作用を補助し合います。
人類は過去数千年の経験から、果実、ナッツ、種子から得られる天然の植物油には非常に高い治癒効果とスキンケア効果があり、体と皮膚が担う重要な機能を補助するとともに、多くの障害を予防したり治癒します。
①乾性・半乾性・非乾性について
脂肪酸の組成によって、植物油の作用とともに皮膚に塗った時の乾燥度が決まります。
そして空気に触れたときにどの程度乾燥するかによって、乾性・半乾性・非乾性の3種類に分けられます。
1)乾性オイル・・・ローズヒップオイル
【特徴】60%以上も不飽和リノール酸とリノレン酸が含まれており、反応しやすい。空気中で迅速に酸素と結合(酸化)し、皮膚上にはフォルム上の乾燥した膜が形成され、素早くお肌に浸透する。
2)半乾性オイル・・・セサミオイル
【特徴】多価不飽和脂肪酸を最大60%含んでおり、すぐには酸化されないため乾性オイルほど早くお肌には浸透されない。
3)不乾性オイル・・・オリーブオイル
【特徴】多価不飽和脂肪酸が最大20%含んでおり、長時間にわたり心地よさと滑らかさが続くオイル層を形成します。
次項にて、上記3つのオイルについてさらに深掘りしていきます。
キャリアオイルをさらに深掘り
①ローズヒップオイル
【主成分】リノール酸40%、α-リノレン酸40%、脂肪微量成分1%
【特徴】不飽和脂肪酸の含有率が高いこのオイルは、細胞膜をうまく機能させるほか、細胞分裂を活性化させることで皮膚の再生を促します。
水分が失われないようにするとともに、皮脂腺の機能を調整したり、炎症を抑えるほか、傷口のはんこんかと治癒を促すことが研究で認められています。
②セサミオイル
【主成分】オレイン酸42%、リノール酸44%、飽和脂肪酸14%、脂肪微量成分1-1.8%
【特徴】セサミはアフリカ原産で、最古の油脂植物であると考えられています。中国とインドでは何千年も前から栽培されていました。
オイルは通常、圧搾、抽出、精製の工程を経て作られます。ただし、最高品質のオイルはコードプレスの後に濾過したものです。こうして作られたオイルは、優れた食用油としてだけでなく、独特のスキンケアオイルであり世界中で販売されている油脂の中でも高価なものの1つです。
セサミオイルは、皮膚の免疫系を強くして抵抗力を高め、さらに抗酸化作用によって皮膚の治癒を促します。
鎮痛作用と、加温作用もあり、皮膚の血行を良くするのでマッサージオイルとしても最適です。
③オリーブオイル
【主成分】オレイン酸75%、飽和脂肪酸15%、リノール酸10%、脂肪微量成分0.5-1.55
【特徴】地中海諸国ではオリーブオイルの木は、いつの時代でも人々にとって幸福、繁栄、平和のシンボルでした。
冠循環系と消化器系に対して好ましい作用を持つことから、オリーブオイルは古代よりずっと食料品としてだけではなく、健康管理にも用いられてきました。
特に関節の痛みにオリーブオイルが外用され筋硬化や関節の炎症と痛みにとりわけ高い効果が得られます。
またスキンケアオイルとして長く用いられてきました。スキンケア、血行促進、加温、鎮痛、皮膚再生などの効果非常に効果が高いオイルです。
乾燥肌や、血行が悪くひび割れてカサついた皮膚に最適です。
ただ、皮膚を温めすぎる恐れがあるため、神経皮膚炎には用いることはできません。
最後に、サンフラワーオイルと1対1の割合でブレンドするとさらなる効果が期待できます。オリーブオイルはケア効果が高く、乾性ではないため特に高齢者の方に使用するのにおすすめです。
さいごに
上記以外にも数種類キャリアオイルは存在し、それぞれに強みと特徴があります。
これから乾燥が強くなる季節、オリーブオイルなどの非乾性のキャリアオイルはお肌を守ってくれるかなとまとめながら感じました。
また、他のオイルは違う記事でシェアしていこうと思います。
では、今日も読んでくださりありがとうございました。おやすみ⭐︎
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