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じいじ 保育士を目指す! 不思議な光景

通勤時の車窓にて

 私は会社員だから平日は通勤がある(とっくに、在宅解除でフルの勤務だ)。そして、いつもの通勤の風景がある。会社員だとお決まりの日常だ。

 通勤は大体決まった電車に乗る事になるが、そこでの車窓から見える情景が不思議なのである。

 途中駅で乗り込んで来る親子。小学1年生だろうか、そして母親。向かい側のホームにも小学2〜3年生くらいの女の子。手を振り合っている。

 私は姉弟で通う小学校が違うのだろうと思っていた。それにしても、この男の子の通う小学校(私が降りる駅が一緒だから、どこの私立かわかる。)は、女子中高のミッションスクール(小学校だけ共学)。お姉さんだけ違う小学校。きっと何かこだわりがあるのだろうと。

 だから、ずっとこの関係は姉弟だと思っていた。そして、この日常を普通に見ていた。だがある日、この途中駅で乗り込んで来る親子がいない。今日はお休みか、違う電車に乗ったのだろうか?などと考えていた。向こう側の女の子はこっちの電車を見ながらキョロキョロとしている。

 次の日の例の途中駅。やはりあの親子はいない。そして、女の子はまた、キョロキョロと探している。ここで気がついたのだ。もし、姉弟だったら探す訳はないのだ。

 この話しを妻にすると「じゃあ、あなたが手を振ってあげればいいじゃない?」というので「そんな事したら、変質者だと思われる。」と私。

 そんな、親子がいない日が続くと、その女の子はとても寂しげにホームに立っていた。しょんぼりした感じが伝わってくるのである。

途中駅の停車時間など数十秒の出来事だ。

 しばらくこんな風景が続いたある日。その親子は乗り込んできた。女の子は気づかないらしい。親子が女の子に一生懸命手を振っていると気がついたのかとっても嬉しそうに手を振り返した。

 この不思議な関係は、偶然生まれたのか、どんなきっかけで始まったのか。。。そんな事を考えながら、いつもの朝の通勤は過ぎていく。

些細な都会の一コマである。

さて、今日はこの辺で。


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