子供が大人になるとはどういうことを指すのか

よく、子供と大人の違いはなんだ?なにをしたら、なにになったら大人になるのかという命題?みたいなのを聞きます。
自分も塾講師をしていた時に生徒から聞かれたことがあります。その時は「お金を稼げるようになったら大人だね。他人のお金で生きてる限り大人とは言えない。」と言ったのですが、改めて解像度を高く説明できるようになったので、ここに書くことにしました。
塾講師の時の発言は合ってるけど不十分だと思ってます。

子供から大人になるには、以下の3つの要素を満たす必要があります。
①自己決定権が侵害されていないこと
②自分のことを自分でできること
③なにかが起こった時に自己責任で対処する意思があること

順番に説明していきます。
①自己決定権を他人に支配されていないこと
は読んで字の如くです。あれを買いたいと思った時に、子供は親に買ってもらう必要があります。その時には必ず親の許可が必要です。何かを買う時に親の許可が必要だということは、つまり、自己決定権を他人に支配されているということになります。
私は全ての人間が一人暮らしをするべきだと思っているのですが、その理由の一つがこれです。親というのは小さい子供に対してあれこれ命令します。「あれをするな」「これをしろ」。その延長で大きくなった自分の子供にもあれこれ命令しがちです。よほど徳の高い親でもない限り、絶対に「ああしたほうがいいわよ。なんで私のアドバイスを聞かないの?昔は〜」と命令してしまうものです。命令はもちろん聞かないのがベストですが、そうなると親との関係は悪くなりますし、自分のストレスも溜まります。結局子供は自己決定権を守り、ストレスを溜めることなく自分の人生を生きるためには必ず一人暮らしをするべきであり、そのためには自分で収入を得なければなりません。

②自分のことを自分でできること
これはどっちかというと男性向けですね。
自分の食べる物を自分で作れる。
自分の着る服を自分で洗濯して自分で畳める。
自分の住む家を自分で掃除する。
というのは、自分のケツを自分で拭くのと同じくらいできて当たり前です。
いい年こいて自分のご飯を自分で作れないとかダサすぎますからね。
そのくせご飯を作れないやつに限って、奥さんに「こんな感じで料理を工夫しろ」とか注文が多いですからね。
一方で親も親だなと思います。子供を自立させるのが親の役目なのに、家事諸々一切子供に教えようとしない親が多いです。自分も一人暮らしをするまで、トイレ掃除、お風呂掃除、キッチンの排水溝掃除、自炊なんかはほとんどやったことなかったです。(1,2回やってみたことはありますが、1,2回やってみることと継続してやることは全く違います。)日本の親は親としての能力値(子供を自立させる能力)が低いからこそ、一人暮らしは絶対にすべきなのです。

③ なにか問題が起こった時に自己責任で対処する意思があること
なにかあったらすぐ他人に頼ったり、誰かに助けてもらうために被害者ヅラする人は子供と一緒です。子供は例えば水をこぼしてしまった時に親が吹いてあげますが、それは自分の後始末を他人にさせる行為です。自分が水をこぼしたのなら自分が拭くべきです。
自分の後始末は自分でするべきだと言うのが、今の説明ですが、もう一つ、理不尽な目にあった時のケースも紹介します。
生きてる以上、自分がなにも悪いことをしていなくても、理不尽な目に遭うのは当たり前です。理不尽な目に遭った時に誰かが助けてくれることを期待するのは子供です。都合よくあなたを助けてくれるなんてムシのいい話です。降りかかる火の粉は自分の手で振り払う、火の粉が多すぎるなら自分の足で遠ざかる。これができるのが大人です。
いじめで考えればわかりやすいと思います。いじめられた人が「先生が助けてくれなかった」と言ってる例があります。これは誰かが助けてくれるのが当たり前だという子供の発想です。大人は自分で解決します。相手を病院送りにしても良いですし、数回バトって抑止力でいじめをなくすこともできますし、さっさと転校しても良い。理不尽に対して自らアクションを起こして解決しようとするのが大人です。

以上3点。大人とは、自己決定権を持ち、生活能力があり、問題を自ら解決する意思がある人です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?