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詩/グッドモーニング

 
 君の方が早く起きるから
 朝のメニューは君が決める
 音楽はFM ラジオ
 時計代わりのテレビは消音
 君はもう着替えてて
 僕の寝癖を笑う
 いつもそっけない君が
 僕のために
 清潔で明るいテーブルを
 コーディネートしてくれるのが
 ほんとはすごく嬉しい
 ひとりの朝だったら
 僕はメニューなんて
 まるで気にしない
 夕べの残りでも
 コンビニのパンとかでも
 スマホ見ながら
 ただ食べるだけ
 君のいる朝は
 いつもより15分早く起きる
 目覚めたばかりで
 話すことも
 そんなにないけど
 君が熱いコーヒーを
 淹れてくれるから
 それをゆっくり飲むためさ
 百日草がもうすぐ咲きそうだよ、とか
 昨日変な夢見たよ、とか
 どうでもいい会話
 僕は、うん、うんって言ってるだけだけど
 ほとんどのことは
 ちゃんと聞いてる
 つまり
 朝の空気が
 あんまり眩しくて
 僕はなんだか
 照れくさくなってしまうんだよ




 

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