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エビデンスよりも感情が正当化される?

介護の現場において、エビデンスに基づいたケアを行うことは重要です。しかし、入居者様の方々との関わりにおいては、エビデンスよりも感情の方が重要になる場合も少なくありません。

例えば、ある入居者様の方が、痛みに苦しんでいるとします。その場合、痛みの原因を特定し、適切な薬剤を投与することがエビデンスに基づいたケアと言えます。

しかし、入居者様の方が不安や孤独を感じている場合は、単に薬剤を投与するよりも、話を聞いたり、手を握ったりすることで、入居者様の方の気持ちが落ち着き、痛みが和らぐこともあります。

このように、エビデンスと感情は、必ずしも相反するものではありません。むしろ、状況に応じて両方をバランス良く取り入れることが、入居者様の方にとって質の高いケアを提供するために重要となります。

しかし、介護士として働く中で、エビデンスよりも感情を優先してしまうことに葛藤を感じることも少なくありません。

例えば、ある入居者様の方が、家族に会いたいと強く願っているとします。その場合、入居者様の状態によっては、実際に家族に会わせることが難しい場合があります。

しかし、入居者様の強い願いを無視することは、心苦しいものです。

このような場合、介護士は入居者様の気持ちに寄り添い、なぜ家族に会わせることが難しいのかを丁寧に説明する必要があります。その上で、入居者様が納得できる代替案を提示することが大切です。

エビデンスと感情の葛藤は、介護士にとって避けて通れないものです。しかし、入居者様の立場に立って、常に最善のケアを提供しようと努力することで、この葛藤を乗り越え、入居者様との信頼関係を築くことができます。

以下、エビデンスよりも感情が重要になる場合の具体例をいくつか挙げます。

  • 入居者様が不安や孤独を感じている場合

  • 入居者様が痛みや苦痛を感じている場合

  • 入居者様が死を受け入れられない場合

  • 入居者様が家族や友人と会いたいと願っている場合

このような場合、介護士は、

  • 入居者様の話をよく聞き、共感を示す

  • 入居者様の気持ちに寄り添い、サポートする

  • 入居者様の希望をできる限り叶えるように努力する

 ことが大切です。

エビデンスと感情は、どちらも入居者様にとって質の高いケアを提供するために必要な要素です。介護士は、状況に応じて両方をバランス良く取り入れ、入居者様のニーズに柔軟に対応することが求められます。

入居者様との関わりにおいては、正解不正解はありません。大切なのは、入居者様の立場に立って、常に最善のケアを提供しようと努力することです。

介護の現場で働くことは、決して楽ではありません。しかし、入居者様から感謝の言葉をいただいたり、入居者様の笑顔を見たりした時の喜びは、何物にも代え難いものです。

エビデンスと感情の葛藤に苦しみながらも、入居者様との信頼関係を築き、質の高いケアを提供できるよう、日々努力していきましょう。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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