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『ONE PIECE FILM RED』でウタの心情把握の読解問題を作ってみた【全7問(解説編)】

※注意※
前の記事の解説編になります。
問題を解いた上で
こちらの記事を見るようにしてください。






【問1】7ページ上段6行目のウタの台詞に「新時代」とあるが、ウタにとっての新時代とはどのようなものか。本文中から15文字で書き抜きなさい。

【答え】
「みんな一緒に心で生き続けるもの」36ページ下段9行目から10行目

【解説】「新時代」という言葉の定義を聞かれているので、「新時代とは~である。」のような、「新時代=〇〇」が成り立つ部分を探す。
36ページ下段9行目から10行目に「新時代とは~なんだよ」という部分が該当し、文字数の条件も合うので、これが正解となる。

【問2】20ページ上段15行目のウタの台詞「出た 負け惜しみィ!」を(a)と、77ページ下段14行目のウタの台詞「出た 負け惜しみィ!」を(b)とする。(a)(b)それぞれの発言について述べたものとして最も適当なものを次のアからエの中から選び、記号で答えなさい。

ア (a)は周囲の人々がウタの勝利を認めているにもかかわらず、ルフィが異を唱えたことに対する発言で、(b)はルフィが自分の実力を正しく認識していないことに対して、ウタが反論する際の発言である。

イ (a)はウタの勝利が不正によるものだということを誤魔化すための発言で、(b)はウタ自身の敗北を誤魔化すための発言である。

ウ (a)はルフィの反応が昔と変わらないことに対して、懐かしさを感じながら発した言葉で、(b)はルフィの反応が昔と変わったことに対して、寂しさを感じながら発した言葉である。

エ (a)はウタが自分の勝利を確信しているにもかかわらず、ルフィがそれを認めないことに対する発言で、(b)はウタの挑発に対し、ルフィが大人らしい対応をしたので、ウタ自身が敗北を噛み締めながら発した言葉である。

【答え】ウ
【解説】アとイは後半部分が誤り。エはウタはルフィとの勝負に固執していた訳ではないので違う。12年間エレジアでひとりぼっちだったウタと違い、ルフィは色々な島での冒険によって成長し、大人になっている。ウタは自分の方がルフィより年上で大人だと思っていたのに、いつのまにかルフィの方が大人になっていたので、寂しさを感じている。

【問3】24ページ上段21行目のウタの台詞「ねえルフィ 海賊やめなよ」を言った時のウタの心情を述べたものとして最も適当なものを次のアからエの中から選び、記号で答えなさい。

ア 民衆の味方であるウタが民衆の敵である海賊と仲良くするわけにはいかないので、ルフィが海賊であるならば敵対しなければならないと考えている。

イ ウタはルフィと一緒にいたいので、ルフィに海賊をやめてもらって、二人きりで楽しく暮らしたいと考えている。

ウ ウタはルフィが海賊王になれるとは思っていないので、海賊をやめて身の丈にあった人生を歩んでほしいと考えている。

エ みんなが幸せになれる世界を作りたいと考えているウタにとって、人の幸せを奪う海賊は邪魔な存在なので、ルフィを何としても排除しなければならないと考えている。

【答え】ア
【解説】イは「二人きり」で誤り。ウは全体的に誤り。エはこの発言をした段階ではルフィを排除することまでは考えていないので誤り。ウタは民衆の前では「海賊嫌いのウタ」あり続けなければいけないので、ルフィが海賊である以上、戦いを避けることはできない。

【問4】31ページ下段7行目のゴードンの台詞に「新たな自覚」とあるが、これについて述べた次の文の空欄に当てはまる言葉を8文字で本文中から書き抜きなさい。

ウタは自分の歌声を世界に届けることによって、みんなを幸せにしたいと考えていたが、海賊がいることによって幸せになれない人がいることを知り、ウタウタの実の能力を持つウタが大海賊時代を終わらせて、〇〇〇〇〇〇〇〇をつくらなければならないと自覚した。

【答え】「平和で自由な時代」49ページ上段5行目
【解説】空欄の前後を観ると「大海賊時代を終わらせて」「つくらなければならない」とあるので、「大海賊時代の次につくる時代」を表す言葉が答えになると推測できる。49ページ上段4行目から6行目に「大海賊時代はもうおしまい!~が来るんだよ!」とあり、文字数の条件も合うので、これが正解となる。

【問5】35ページ上段18行目から20行目のゴードンの台詞「私はお前にこんなことをしてほしくはない!でも…ぐあっ…」を言った時のゴードンの心情について述べたものとして最も適当なものを次のアからエの中から選び、記号で答えなさい。

ア ウタのライブを応援したいという気持ちはあるが、ウタが世界政府や海軍に襲われる危険性があるのでライブをやめてほしいと思っている。

イ ウタに計画を止めて欲しいという気持ちはあるが、ウタが計画を実行した原因はゴードン自身にもあるので、罪悪感を抱いている。

ウ ウタがゴードンに相談しないで勝手にライブを開いたので、ウタに対して怒りを感じている。

エ ウタの計画に巻き込まれたくないので、逃げたいと思っている。

【答え】イ
【解説】「でも」という逆接の言葉に注目する。「こんなことはしてほしくない」の逆の意味になる選択肢はイしかないのでイが正解となる。また、ゴードンが自身の罪を後悔する場面は、作中で多く描かれている。

【問6】76ページ上段6行目から7行目のウタの台詞「シャンクス…会いたくなかったでも…会いたかった!!」を言った時のウタの心情について述べたものとして最も適当なものを次のアからエの中から選び、記号で答えなさい。

ア ウタにとってシャンクスは自分をエレジアに置いていった張本人であり憎むべき相手なので会いたくなかったという気持ちと、かつて父親として面倒を見てくれた恩人なので会いたかったという気持ちで揺れ動いている。

イ ウタはシャンクスのことを信じ抜くことができず、かつては憎しみを抱いてしまっていて、そのことに対する罪悪感からシャンクスと会うことを恐れていたが、シャンクスに直接会って自分の罪を許してもらうことで救われたいとも思っていた。

ウ 民衆の味方としてのウタにとってシャンクスは敵なので会いたくない存在だったが、ウタ個人にとってシャンクスは大切な仲間なので会いたかったという本音を打ち明けている。

エ ウタは自分の計画を阻止しに来るという形でシャンクスと会うことは望んでいなかったが、どんな形であれ自分のためにシャンクスが会いにきてくれたので嬉しいと思っている。

【答え】ウ
【解説】ウタは本心ではシャンクスを憎んでいないのでアは誤り。イはシャンクスに自分の罪を許してもらいたいという点が誤り。エはシャンクスとの再会の仕方についての他の理想があった訳ではないので誤り。「海賊嫌いのウタ」として引っ込みがつかなくなったウタにとって海賊であるシャンクスは敵である。しかし、本心では大好きなシャンクスに会いたいと思っていた。このシーンは、民衆がいない状況でウタが本音を打ち明けた希少なシーンである。

【問7】二面性を合わせ持つウタを象徴する称号をそれぞれ本文中から7文字と11文字で書き抜きなさい。

【答え】「海賊嫌いのウタ」69ページ下段7行目
「赤髪海賊団の音楽家ウタ」22ページ下段17行目、76ページ下段15行目

【解説】「海賊嫌いのウタ」は民衆が海賊によって苦しんでいる様子を目の当たりにしたウタがみんなを救うため、民衆の期待に応えるために作り出した姿で、それが暴走してしまった結果、今回の計画を実行するに至ってしまった。「赤髪海賊団の音楽家ウタ」はウタ個人が本心から望んでいた姿だが、トットムジカのせいでシャンクスと離れ離れになり、なおかつ「海賊嫌いのウタ」の側が強くなることで、この姿への憧れの気持ちは圧し潰されてしまった。



どうでしょうか。全問正解できましたか?
なかには納得いかない問題もあったと思います。
(ウタの心情理解の問題と言いながら
ゴードンの心情理解の問題があったり…。)

しかし、実際の入試国語の物語文にも
納得できない問題はよく出てくるので
その辺は大目に見てください…。

応援上映で大興奮し、
ウタを愛する気持ちが抑えきれず、
勢いに乗って問題を作ってしまいました。
皆さんに楽しんでもらえれば幸いです。

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