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AMD,RadeonでUnreal Engine 5やBlendarなどの3DCGはできるのか?Nvidia,GeForceとの比較。

こんにちは、3DCGの世界に興味がある方へ向けて、このブログを書いています。今回は、AMDとRadeonの製品について、Unreal Engine 5やBlenderなどの3DCGソフトでどのように使えるのか、またNvidiaとGeForceとの比較をしてみたいと思います。

Radeonで3DCGを制作するには、どんなソフトウェアが必要でしょうか?一般的に、3DCGの制作には、モデリングソフトウェアとレンダリングソフトウェアの2種類が必要です。モデリングソフトウェアとは、3Dオブジェクトを作成したり編集したりするソフトウェアのことで、例えばBlenderやMayaなどがあります。レンダリングソフトウェアとは、3Dオブジェクトを画像として出力するソフトウェアのことで、例えばCyclesやArnoldなどがあります。

AMDとRadeonとは?

AMDとは、Advanced Micro Devicesの略で、アメリカに本社を置く半導体メーカーです。CPUやGPUなどの製品を開発・販売しており、特にPCやゲーム機などの分野で高いシェアを持っています。Radeonとは、AMDが製造するGPUのブランド名で、デスクトップPCやノートPC、サーバーなどに搭載されています。

Unreal Engine 5とは?

Unreal Engine 5とは、Epic Gamesが開発するゲームエンジンの最新バージョンです。2021年5月にアーリーアクセス版が公開されました。Unreal Engine 5は、次世代のグラフィックス技術を採用しており、リアルタイムで映画並みの品質を実現することができます。また、開発者にとっても使いやすく柔軟なツールを提供しており、さまざまなジャンルやプラットフォームのゲーム制作に対応しています。

Blenderとは?

Blenderとは、オランダのBlender Foundationが開発する無料の3DCGソフトウェアです。モデリングやアニメーション、レンダリングやコンポジットなど、3DCG制作に必要な機能をすべて備えています。また、オープンソースであり、世界中のユーザーや開発者が改良や拡張を行っています。Blenderは、プロの映画やゲーム開発現場でも利用されており、高い評価を得ています。

AMD,RadeonでUnreal Engine 5やBlenderなどの3DCGはできるのか?

答えは、もちろん「できる」です。AMDとRadeonは、Unreal Engine 5やBlenderなどの3DCGソフトに対応しており、高いパフォーマンスを発揮します。特に、AMDはBlender財団をサポートする公式コーポレートメンバーであり、多くのAMD製品がBlenderの対応製品として認められています。また、Unreal Engine 5では、AMD FidelityFX Super Resolution(FSR)という技術が採用されており、低スペックでも高画質なレンダリングが可能になっています。

例えばCyclesやArnoldなどがあります。これらのソフトウェアは、RadeonのGPUを利用して高速にレンダリングすることができます。特に、CyclesはBlenderに内蔵されているレンダリングエンジンであり、AMD社が開発したProRenderというプラグインを使うことで、RadeonのGPUを最大限に活用することができます。

Nvidia,GeForceとの比較

では、NvidiaとGeForceと比べてどうなのでしょうか?NvidiaとGeForceももちろん優れた製品であり、3DCGソフトに対応しています。特に、NvidiaはDLSSという技術を開発しており、人工知能(AI)を使って画質を向上させることができます。また、NvidiaはRTXというレイトレーシング技術を推進しており、光や影の表現に優れています。

しかし、AMDとRadeonもそれに負けず劣らずの技術力を持っています。例えば、AMDはRDNA2というアーキテクチャを採用しており、パワー効率やメモリ帯域幅が向上しています。また、AMDもレイトレーシングに対応しており、DirectX Raytracing(DXR)やVulkan Ray Tracing(VKRT)などのAPIをサポートしています。

しかし,レイトレーシングという技術はNvidiaが主導して作ったものなので,AMDのCPUは周回遅れといったところ。

しかし,まあAMDのGPUのワッパ(ワットパフォーマンス)の良さや一番買う人が多いミドル帯では,Nvidiaには負けず劣らずのゲーミングスコアを叩き出すのでまあAMDの人気も高まっているところ。
(ミドル帯のグラボの例:RTX3060,RTX3060ti,RTX4060ti,RTX4060,RX6600XT,RX6650XT,RX6700,RX6600,RX7600,RX6700XT)

けれど,Radeonにはどうも追いつけないところがあります。

実は、3DCGソフトウェアは、グラフィックカードとやりとりするために、Open-GL,Direct-X,Cudaという3つの技術のうちのどれかを使っています。これらの技術について、簡単に説明しましょう。

Open-GLとは、オープンソースのグラフィックスAPIです。APIとは、アプリケーションプログラミングインターフェースの略で、プログラム同士がやりとりするための規約や仕様のことです。Open-GLは、様々なプラットフォームやグラフィックカードに対応しており、広く使われています。例えば、BlenderやMayaなどの有名な3DCGソフトウェアは、Open-GLを使っています。

Direct-Xとは、Microsoftが開発したグラフィックスAPIです。Direct-Xは、WindowsやXboxなどのMicrosoft製品に特化しており、高いパフォーマンスを発揮します。例えば、UnityやUnreal Engineなどの人気なゲームエンジンは、Direct-Xを使っています。

Cudaとは、NVIDIAが開発した並列計算プラットフォームです。Cudaは、NVIDIA製のグラフィックカードに搭載されているGPU(グラフィックスプロセッシングユニット)を利用して、高速な計算を行うことができます。例えば、Daz StudioやOctane Renderなどの3DCGソフトウェアは、Cudaを使っています。

以上が、Open-GL,Direct-X,Cudaの簡単な説明です。では、Radeonはこれらの技術にどれだけ対応しているのでしょうか?結論から言うと、

  • Open-GL:○

  • Direct-X:○

  • Cuda:×

です。つまり、RadeonはOpen-GLやDirect-Xを使っている3DCGソフトウェアでは問題なく動作しますが、Cudaを使っている3DCGソフトウェアでは動作しません。これは、CudaがNVIDIA製のグラフィックカード専用の技術だからです。

Cudaが使えなければ残念ながらレンタリング性能が落ちることが少ないないというのが実状です。

では、RadeonでCudaを使っている3DCGソフトウェアを使いたい場合はどうすればいいのでしょうか?残念ながら、現状では無理です。しかし、将来的には可能になるかもしれません。なぜなら、

  • AMDがCudaに対抗する技術を開発している

  • 一部の3DCGソフトウェアがCuda以外の技術に対応してきている

という動きがあるからです。例えば、

  • AMDがHIP(Heterogeneous-compute Interface for Portability)という技術を開発しており、これを使えばCudaコードをAMD製のグラフィックカードでも実行できる可能性がある

  • Octane RenderがMetal(Appleが開発したグラフィックスAPI)に対応しており、これを使えばMacBookやiMacでも動作するようになった

というニュースがあります。

以上が、Radeonで3DCGはできるのか?という疑問への回答でした。まとめると、

  • Radeonで3DCGはできる

  • しかし、Cudaを使っている3DCGソフトウェアでは動作しない

  • 将来的には動作する可能性もある

ということです。Radeonで3DCGを始めたい方は、自分が使いたい3DCGソフトウェアがどの技術を使っているか確認してから購入することをおすすめします。

つまり、AMDとRadeonもNvidiaとGeForceもそれぞれに長所と短所がありますが、どちらも3DCGソフトで高品質な作品を作ることができます。あなたの好みや予算に合わせて選ぶことが大切です。

まとめ

今回は、AMDとRadeonの製品について、Unreal Engine 5やBlenderなどの3DCGソフトでどのように使えるのか、またNvidiaとGeForceとの比較をしました。AMDとRadeonは3DCGソフトに対応しており、高いパフォーマンスを発揮します。NvidiaとGeForceも同様に優れた製品ですが、AMDとRadeonもそれに負けず劣らずです。あなたのニーズに合わせて最適な製品を選んでください。

以上、「AMD,RadeonでUnreal Engine 5やBlendarなどの3DCGはできるのか?技術・背景を解説。Nvidia,GeForceとの比較。」でした。


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