見出し画像

クラウドゲームのシェア

クラウドゲームとは、インターネット上のサーバーでゲームを実行し、映像や音声をストリーミングで送信することで、ユーザーが自分の端末でゲームをプレイできるようにする技術です。クラウドゲームのメリットは、高性能なPCやゲーム機が不要であることや、ダウンロードやインストールの手間がないことなどが挙げられます。一方、デメリットは、インターネットの速度や安定性に依存することや、遅延や画質の低下などの問題が発生する可能性があることなどです。

クラウドゲームの市場は、近年急速に拡大しています。2020年には、世界中で約30億ドルの売上があったと推定されています。主なプレイヤーは、MicrosoftのxCloud,GoogleのStadia、AmazonのLuna、NvidiaのGeForce Now、SonyのPlayStation Nowなどです。

クラウドゲームの市場規模は、2020年に約5億8,500万米ドルと評価されており、2021年から2026年までに年平均55.5%の成長率で拡大すると予測されています。クラウドゲームの市場成長の要因としては、モバイルゲーム利用者の増加、ゲーム技術のデジタル化、ネットワーク接続性の向上、5G通信システムの普及などが挙げられます。地域別では、アジア太平洋地域が世界市場の40%以上を占め、最大の市場シェアを獲得しています。

それでは,各サービスの特徴をご紹介した後,シェアを紹介していこうと思います。

Microsoft xbox Cloud Gaming(旧xCloud)

xCloudは、Microsoftが提供するクラウドゲームサービスで、Xbox Game Pass Ultimateという月額料金制のサブスクリプションサービスに含まれています。Xbox Game Pass Ultimateは、約200本以上のゲームを自由にプレイできるだけでなく、xCloudを通じてAndroid端末やPCでストリーミングプレイもできるという魅力的なサービスです。

Microsoftは、xCloudをさらに強化するために、ゲーム会社の買収に積極的に動いています。2020年9月には、FalloutやThe Elder Scrollsなどの人気シリーズを手掛けるBethesda Softworksを75億ドルで買収しました。そして2021年3月には、Candy CrushやCall of Dutyなどのヒット作を生み出したActivision Blizzardを685億ドルで買収すると発表しました。これらの買収により、MicrosoftはxCloudで独占的に提供できるゲームタイトルを大幅に増やすことができます。

しかし、この買収計画に対しては、反対の声も上がっています。特にイギリス政府は、Activision Blizzardの買収について独占禁止法に基づく調査を開始すると発表しました。イギリス政府は、MicrosoftがActivision Blizzardを買収することで、クラウドゲーム市場やコンソールゲーム市場において不公正な競争力を持つことになり、消費者や他の事業者に悪影響を及ぼす可能性があると懸念しています。また、イギリス政府は、Activision Blizzardがイギリス国内で雇用している約2000人の従業員の雇用安定や労働条件にも影響が出るかもしれないと指摘しています。

Microsoftは、イギリス政府の調査に協力する姿勢を示していますが、買収計画を変更するつもりはないようです。Microsoftは,買収が困難な状況下で,買収はかなり困難ですが,Active Blizzardは経営が悪化していますし,とにかく,買収が急がれる状況ですから,イギリスの基準をなんとか搔い繰る必要があります。

Microsoftは歴代Xboxのゲームや自社開発や買収したスタジオのゲームなどを提供しており、最新作や人気作も多数揃っています。また、MicrosoftはAzureという140か国で利用できるクラウドサービスを運営しており、高品質なストリーミング環境を提供できるのが最大の強みです。

最近では,どこぞの通信会社よりも海底ケーブルをGAFAMは持っていますからねぇ。

Google Stadia

Stadiaは2019年にローンチされ、現在は約100本のゲームを提供しています。Stadiaの特徴は、Googleが所有する巨大なデータセンターを利用していることで、高いパフォーマンスと安定性を誇ります。また、YouTubeとの連携も強みで、YouTubeで見たゲームをすぐにプレイできたり、自分のプレイをYouTubeに配信できたりしました。

2021年2月には、Googleが自社のクラウドゲームサービスであるStadiaのオリジナルゲーム開発部門を閉鎖することを発表しました。GoogleはStadiaを2019年にローンチしましたが、期待されたほどの利用者数や収益を得ることができませんでした。Stadiaの失敗要因としては、競合他社に比べて提供するゲームタイトルが少なかったことや、価格設定やビジネスモデルが明確でなかったことなどが指摘されています。

そのあと,GoogleはStadiaからの撤退を発表,今年の1月にサービスを終了させました。

Stadiaのサービス終了から考える今後のクラウドゲーム市場については、以下のような見方ができます。

Stadiaは技術的な問題やコンテンツ不足などにより、ユーザーの期待に応えることができませんでした。また、Stadiaは月額料金制や個別課金制など複雑な料金体系を採用しており、ユーザーにとってわかりにくく不便でした。これらの要因がStadiaの失敗につながったと考えられます。

Amazon Luna

2020年9月にはAmazonもクラウドゲームサービスLunaを発表しました。Lunaは、月額5.99ドルで100以上のゲームをプレイできる基本プランと、月額14.99ドルでUbisoftの最新作をプレイできるUbisoft+チャンネルがあります。Lunaの特徴は、Amazonの音声アシスタントAlexaと連携して操作できることや、Twitchとの親和性が高いことです。また、LunaはAWS(Amazon Web Services)を利用しており、安定したパフォーマンスと拡張性を期待できます。

クラウドゲームは、今後もさまざまな企業が参入していく可能性がありますが、LunaはAmazonの強みを生かしたサービスとして注目されています。Lunaは現在アメリカで招待制のベータ版が提供されており、日本での展開は未定ですが、今後の動向に期待したいところです。

Nvidia Geforce Now

クラウドゲームのシェアはどのように推移しているのでしょうか?今回は、Nvidia Geforce Nowというサービスに焦点を当てて、その特徴やメリット、デメリットについて解説します。

Nvidia Geforce Nowとは、Nvidiaが提供するクラウドゲームのサービスです。クラウドゲームとは、自分の端末ではなく、インターネット経由でリモートのサーバーでゲームを実行し、映像や音声をストリーミングすることでプレイするゲームのことです。クラウドゲームの利点は、高性能なPCやコンソールが不要であることや、端末間でのデータの同期が不要であることなどが挙げられます。一方で、インターネットの速度や安定性に依存することや、遅延が発生する可能性があることなどが欠点として考えられます。

Nvidia Geforce Nowは、他のクラウドゲームのサービスと比べて、いくつかの特徴を持っています。まず、自分が所有しているゲームをプレイできるという点です。Nvidia Geforce Nowは、SteamやEpic Games Storeなどのプラットフォームに対応しており、そこで購入したゲームをクラウドでプレイすることができます。つまり、自分がすでに持っているゲームを追加料金なしでクラウドゲームとして楽しめるというわけです。もちろん、すべてのゲームが対応しているわけではありませんが、現在約800本以上のゲームがサポートされています。

次に、価格設定が柔軟であるという点です。Nvidia Geforce Nowは、無料プランと有料プランの2種類があります。無料プランでは、1回のセッション時間が1時間に制限されますが、何度でも再接続することができます。有料プランでは、月額9.99ドル(約1100円)で6時間までのセッション時間を確保できるほか、優先的にサーバーに接続できたり、RTX ON機能を使ってレイトレーシングやDLSSを有効にできたりします。また、年間プランも用意されており、月額7.49ドル(約820円)で利用できます。

最後に、対応端末が多岐にわたるという点です。Nvidia Geforce Nowは、Windows PCやMacだけでなく、Androidスマートフォンやタブレット、ChromebookやiPhoneやiPadなどでも利用できます。さらに、Nvidia Shield TVというストリーミングデバイスを使えば、テレビ画面でもクラウドゲームを楽しめます。また、BluetoothやUSBで接続されたコントローラーもサポートされており、操作性も向上します。

Nvidia Geforce Nowの最大の特徴は、自分の持っているゲームをクラウドでプレイできることです。SteamやEpic Games StoreなどのPCゲームプラットフォームで購入したゲームを、Nvidia Geforce Nowでストリーミングできます。つまり、自分のライブラリにあるゲームを追加料金なしでクラウドゲームとして楽しめるということです。

また、Nvidia Geforce Nowは、さまざまなデバイスに対応しています。Windows PCやMacだけでなく、AndroidやiOSのスマートフォンやタブレット、ChromebookやNvidia Shield TVなどでもプレイできます。さらに、Bluetoothコントローラーやキーボードやマウスなども利用できます。自分の好きなデバイスや操作方法でゲームを楽しめるということです。

Nvidia Geforce Nowのメリット

Nvidia Geforce Nowのメリットは、以下のように挙げられます。

  • クラウド上で高性能なグラフィックスカード(RTX 2080相当)を利用できるため、高画質やレイトレーシングなどのグラフィックス機能を体験できる。

  • クラウド上で最新のドライバーやパッチが適用されるため、自分でアップデートする必要がない。

  • クラウド上でゲームが実行されるため、自分のデバイスの性能や容量に関係なくプレイできる。

  • 自分の持っているゲームを追加料金なしでプレイできるため、コストパフォーマンスが高い。

  • さまざまなデバイスや操作方法に対応しているため、自分の好みに合わせてプレイできる。

Nvidia Geforce Nowのデメリット

一方で、Nvidia Geforce Nowにもデメリットはあります。以下のような点が挙げられます。

  • インターネット回線の遅れというものがどうしてもシューティングゲームなどには致命的になる可能性があります。

それは,GeForceのなにかというよりかは,クラウドゲーミング全体に言えることですが,,,

市場のシェア

申し訳ございません。

日本における,クラウドゲーミング市場の各サービスのシェア率というのは,見つかりませんでした。

ちなみに,Microsoftが訴えられているのは、イギリスですが,イギリスにおいては,Microsoftのシェア率が70%近いといわれており,日本国内では,クラウドゲーミング市場の額自体がまだ小さいといったところではないでしょうか。

【追記】

えーっと,今のところバチバチにバトルをしているので,データがたくさん出てきている状況です。

CMAは、アクティビジョン買収案件に関する調査報告書(2023年2月8日)の中で、クラウドゲーム市場の市場規模は2025年に60~100億ドルに達すると推計、また2021年に2170万人だった有料ユーザー数も2024年には5860万人に増える可能性があるという。 またCMAは、複数の情報ソースから独自にクラウドゲーム市場における市場占有率も計算している。それによると、2021年末時点における市場シェアは、ソニー(プレイステーション・クラウド・ゲーミング)が30~40%でトップ、これにマイクロソフト(xCloud)とNVIDIA(GeGorce Now)がそれぞれ20~30%、グーグル(Google Stadia)が5~10%で続く格好となった。
一方、2022年に状況は大きく変わり、マイクロソフトのシェアは60~70%に急増、これにNVIDIAとソニーがそれぞれ10~20%、グーグルとアマゾン(Amazon Luna)がそれぞれ0~5%で続いた。 なお、グーグルは2022年9月にクラウドゲームの終了を発表、2023年1月に完全停止している。

マイクロソフトの買収事案で明らかになった、クラウドゲーム市場の動向(AMP[アンプ]) - Yahoo!ニュース

いくら新興市場とはいえど,このシェア率はさすがにMicrosoftを当局も止めますよね。

英国からの事業撤退も示唆するぐらいの状況らしいですし,買収先の会社も経営がヤバくてMicrosoftに買収を求めているといわれているのでなんといえない状況です。

最後までお読みいただきありがとうございました。
良ければフォローいいねよろしくお願いいたします。
それでは,また。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?