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転職という起爆剤

初めてまして、コンと申します。私は新卒で大手外資系企業に入社し、2度の転職を経て、現在30歳でスタートアップ企業のマネージャーを務めています。

この記事では、転職を検討している方に向けて、私の転職経験を記載しています。成功も失敗も包み隠さず紹介しており、きっと皆さんの転職活動の助けになると思いますので、是非転職を考えらている方は読んでみてください!

私は最初に大手企業から転職する際には「本当にこれでいいのだろうか」という大きな不安に押しつぶされそうにもなりましたが、現在は年収もポジションも着実にステップアップが出来ており、転職という選択を選んで良かったと思っています。

今振り返ってみると、転職という選択をしたことで年収と経験という両方の側面で、転職前には実現できなかったステップアップが出来ていると感じます。私自身、転職という選択肢はキャリアの中で大きな変化を起こす起爆剤になり得ることを身をもって体感したため、転職を検討されている皆さんに私の経験をシェアいたします。



転職による年収推移

私が転職活動をしていた時にとても気になっていた点なので、転職活動を経ての年収推移を紹介します。

1社目 大手外資企業 約600万
2社目 スタートアップ メンバー 約500万
3社目 スタートアップ マネージャー 約750万 (入社1年後900万)

1社目を退職してから3~4年で300万の年収アップとなっています。これは1社目に在職していては、4年間で実現できなかった金額なので、大きなステップが実現できたと考えています。

転職による業務の変化

1社目の新卒入社時は、管理部門でのキャリアスタートでしたが、途中お客様と相対するコンサルタント部門へ異動となりました。

2社目のスタートアップ企業では、新規事業開発に1メンバーとして携わり、しばらくしてからチームのリーダーとしてメンバーのマネジメントにも携わりました。

3社目のスタートアップ企業では、契約後のお客様へサービス提供を行う部門の責任者となりました。

改めて振り返ってみると、新卒の時には想像もしていなかった業務を、現在まで経験してきました。

1回目の転職を考えたキッカケ

初めての転職を考えたキッカケは、自分自身が目の前の仕事に全力を注げているのかとふと立ち止まって考えるようになったことです。

大きな案件に携わることでやり甲斐もありましたし、一緒に働く同僚や先輩も尊敬できる人が無い訳ではないのですが、何処かで目の前の仕事に対して、他人事のような感覚を持っている自分がいました。

そうして、エージェントや企業とのカジュアル面談を経ていく中で、もっと自分事として取り組めるチャレンジをしたいと思うようになり、転職を決意しました。

1回目の転職活動

初めての転職活動は、情報収集に多くの時間を使いました。色々な転職サイトに登録し、複数なエージェントとも面談をしていきました。転職経験者の投稿記事も何十件も探しては読み漁り、同じ記事を何度も読むこともありました。

その後は、企業とのカジュアル面談や面接練習としていくつかの企業への参考にも応募をしました。

最後は、社員の人柄と会社が目指すビジョンに惹かれ、私はスタートアップ企業への転職を決めました。

1回目の転職活動を振り返って

今振り返ると、入った会社に後悔は無かったのですが、年収という点でこの最初の転職活動はもう少し戦略的に行うべきだったと考えており、反省すべき点がありました。

具体的には内定時のオファーは現職から100万円下がる金額だったのですが、「ベンチャーでお金が無いから」と言った話を鵜呑みにして、「入社後に結果を出せば元の年収まで上がる」という口約束を信じて入社したのは失敗でした。(お察しの通り、なかなか上がらない仕組みになっていました(笑))

逆に上手くいった点としては、新しい会社へ入社する前に、「これが実現できれば残り続けよう」、「これが実現できなかったら転職しよう」と、入社前から自分の心の中に指針を立てて、新たな会社に入社したことは良かったと思います。

具体的には下記のような3つよ指針を立て、2つ以上を満たし続ける限りは全力で働き続けようと考えていました。

・事業方針が自分の目指す方向に向き続ける間は残り続ける
・年収が2年以内に元の水準に戻せるなら残り続ける
・上場のスケジュールが変わらない限りは残り続ける

つい日々の業務に取り組んでいると「何を実現する為に入社したのか」を忘れがちですが、入社前の指針を定めておくと迷いなく行動できます。これから転職を考える人、これから新しい会社へ入社する人には是非、自分の心の中に指針を立てて新天地に向かうことをオススメします。

指針を立てて入社した後は、日々目の前の業務を全力で取り組んでいきました。

1回目の転職後の会社

初めての転職で入ったスタートアップ企業は、経験する業務も新しいものばかりで、自分の裁量も大きく仕事に取り組むことができ、刺激的な日々を過ごす事ができました。

周りの仲間達も人柄の良い人が多く、何より自分が求めていた、「自分事で仕事に取り組む」という目的も達成でき、働くことが楽しいと思いながら仕事にのめり込んでいました。

まだ立ち上げたばかりの新規事業を作っていくという仕事だったため、日本初のこのサービスを自分が作り上げるんだという意気込みで毎日仕事に取り組んでいました。

最初の査定と昇給

こうして新規事業の推進に取り組みながら、気づけば自分のチームを持つことになり、この新サービスが利用者に使われ続ける状態を目指して走り続けました。

私はこの新規事業の中で、サービスが一過性で終わることなく、一度使ったユーザーにどれだけリピートしてもらえるかという数値を目標として追っていました。

新規事業として収益化をするために、私が追うこの目標値は、決して楽な数値ではありません。また、新規事業のため誰も過去の事例を持っていない中でも達成しなければならない、達成できなければこのサービスが終了してしまうというプレッシャーもあります。

そんなプレッシャーと目標未達の状況が続き、押し潰されそうになりながらも、テコ入れとして行った施策の効果が出始め、その期の最終営業日で、この達成すべき目標をクリアすることができました。

同僚や先輩にも認められ、自分の手で目標を達成したこの時の達成感は本当に格別でした。

この目標達成をした後、私は「結果を出せば、元の年収水準まで戻せる」という入社時の言葉を思い出しながらルンルン気分で評価の面談にのぞみました。

評価自体は高いものでしたが、提示された年収のアップ幅は20万円でした。この初めての評価面談を経て、「あと4回このレベルの結果を出さなければ、前職の年収に戻せないのか、、、」と打ちひしがれました。

事業方針の転換

仕事も好きだし、人も好きだが、年収の面で軽い絶望感を味わっていた私に、更に新たな知らせが舞い込んできます。

これまで取り組んできた新規事業の方針が、大きく転換されることを社長と役員から知らされたのです。

私は入社前から、その新規事業が好きだったし、それを日本初のサービスとして拡めたいと本気で思っていました。上司にも何度も抗議しましたが、方針を変えるには至りません。

社長や役員の方針を変えるほどの結果を出せなかった自分の力不足が悔しかったし、どれだけ自分がその事業を好きだとしても、それは私のものではなく会社のもので、社長のものであることを思い知りました。

今でも社長や役員の判断が間違っているとは思いません。ただ、私の中で事業方針と年収の面で、自分の指針にそぐわないことが見えてきたこの頃から、次のキャリアを考え始めました。

2回目の転職活動(準備)

こうして、私は2回目の転職活動を始めました。今回は、自分が次に「何を実現したいのか」、「何を重視するのか」を、1回目の転職活動よりも鮮明に思い描くことができました。

 具体的には

・事業の根幹の方針が一貫し続けていること
・新しい挑戦に取り組み続けられること
・裁量権を持って自分事で仕事にのぞめること
・年収が転職時から上がること

を重視し次の職場を探すことにしました。

1回目の転職の反省点や良かった点として、次のことを新たに盛り込みながら転職活動を行いました。

・複数社の内定を得るように動くこと
・エージェント経由/自己応募/企業スカウトを併用すること
・第一志望企業へのアピールはしつこいくらいに

それぞれどういった経緯と目的かも紹介します。

興味の有無に関わらず複数社の内定を得るように動くこと

複数社の内定を得られるように動くこと

1点目は、年収アップの交渉のためです。
もし希望企業から内定を貰ったとして、そのオファー金額に満足いかなかった場合に、前の私は成すすべがない状態でした。

何の根拠もなくもっと年収上げてくれといったところで、応じて貰える可能性は低いし、入社後の評価にも響きそうだし、内定取消のリスクもゼロではないです。

1回目の転職で経験した「ここに行きたいけど年収が気がかり」という場面で、交渉できる準備をしておきたかったのです。(どんな交渉をしたかは後で話します)

「内定なんて無くてもハッタリでいいじゃん」と思う方もいるかもしれません。私も最初はそう思っていました。しかしながら、内定が無いのにあるという嘘を、人生の岐路である転職活動の中で胸を張って言うのは、想像以上に…ハラハラします。(笑)

私は内定が無い状態でハッタリをかます心臓を持ち合わせていなかったので、複数内定を得るための選考を進めました。

エージェント/企業スカウト/自己応募を併用すること

2点目は専門家の意見と自分の気持ちのイイトコ取りをするためです。

転職活動は想像以上に体力も気力も使います。エージェントからアドバイスや経歴書の添削を受け効率的に進めながらも、流されるのではなく自分の意志を持って転職を進めるために自分のペースも維持して選考を進めたいという思いがありました。

またエージェント1社に頼りきりだと、ハッタリでの年収交渉時に、エージェントに全ての情報が筒抜けで、嘘だと一発でバレてしまいますので、そういうことを避けるためにも複数の方法で選考を進めました。

第一希望へのアピールはしつこいくらいに

3点目はスタートアップに限った話になるかもしれませんが、本当に行きたい企業があったなら、その思いを伝える為にあらゆる手を尽くすつもりでいました。

他の候補者が取らないような行動があれば、それが自分の志望度を伝える一番確実な方法です。

1回目の転職の際、私はどうしても行きたい部署があった為、内定後の社長面談でパワーポイントを用意して、「どうしてその部署に入りたいのか」、「どんな貢献ができるのか」を説明しました。

結果として希望の配属になったのですが、入社後に人事や社長から「わざわざ資料を用意して話してくれたのは君が2人目だった」というこぼれ話を聞きました。

私以外に資料を用意していたメンバーは100名近くの規模の会社でたった1人で、その人も私も資料を用意してまでアピールしてくれていた人として、人事でも強く印象に残っていたようでした。

この経験から候補者の2%のアピールになるならば、こうした決められていないが禁止もされていないアピールは今後の転職活動でもドンドンやっていこうと私の中で心に決めていました。

2回目の転職活動(選考)

いくつかのカジュ面を経て、自分の基準と照らし合わせながら、スカウトサイトの求人とエージェント経由の求人の選考を進めていきました。

最終的にA社とB社の最終選考にのぞむことになりました。A社はメガベンチャーの新規事業部リーダー求人、B社はスタートアップのマネージャー求人でした。

私の中では、選考過程でB社を第一志望として考えておりました。最終面接はA社→B社の順で行われました。

B社の最終面接が終わった後、あまり手応えを感じられず、私はどうしようもない不安にかられていました。

今回の募集求人に対して私の経験は少し足りていない部分があったこと、最終面接で社長に自分の志望度の高さをアピールしきれなかったことから、悶々としておりました。また、最終面接内の質問にうまく回答できなかった点があったことも気掛かりでした。(面接を受けてみると分かると思いますが、色んな反省点が気になりだします(笑))

最終面接が終わった翌日、「スキルや経験不足が理由で落ちるのは受け入れられるが、志望度の高さを理由に落とされることだけは絶対に嫌だ」と思い立ち、最終面接での質問への回答を改めて考え直し、パワーポイントの資料として作成しに落とし込み、人事宛にメールで送りつけました。

これが良かったのかは分かりませんが、最終的にA社、B社の両方から内定をもらうことができました!本当に家でガッツポーズをしながら喜びました(笑)

資料の送り付けに関しても、後悔の無いようやったほうが良いかもという手段は全てやりつくすべきだと、改めて感じました。(入社後に人事から、この行動が非常にプラス評価につながっていたことを聞きました)

そしてA社とB社から年収が記載されたオファーレターが届きました。

A社のオファーレターには650万円、B社のオファーレターには700万円の金額が記載されていました。

2回目の転職活動(年収アップ交渉)

金額に大きな不満は無かったものの、前回の転職から「転職時こそ年収交渉を行うべきだ」という教訓から両者のオファー面談で年収アップの交渉を行うことを心に決め、それぞれにオファー面談にのぞんでいきます。

年収アップの交渉シナリオは、どちらにも

他社からは750万円のオファーを貰っているので再度検討してもらえないか

という打診を伝えるというものでした。750万円のオファーなんてどこからも出ていないハッタリです。めちゃくちゃ緊張しましたが、複数内定があるというだけでも心の支えがありました(笑)

最初にあったA社オファー面談の次のような流れで交渉を行いました。

①まずは内定をいただけたことのお礼と喜びをお伝え
②年収以外の面でA社のどんなところが魅力的なのかを具体的に説明
③B社から750万のオファーを貰っており、業務と年収の両面を考慮し迷っていることをお伝え
④最後に行く会社を選ぶ際に、納得感を持って入社をしたい。なぜなら、その方がきっと入社後も迷いなく全力で新しい会社に貢献できると考えているからと説明
⑤あくまでお願いベースにはなるが、B社からのオファー条件750万という情報を含めてオファー内容を再度ご検討をいただけないかを打診
⑥検討の結果、オファー金額が変わらないということでも全く問題はないことは補足

最悪の場合内定が取り消されるのではないかと思い、伝え方には最新の注意を払いましたが本当に緊張しました。。(笑)

次にB社とのオファー面談は下記の流れで行いました。

①まずは内定をいただけたことのお礼と喜びをお伝え
②年収以外の面でB社のどんなところが魅力的なのかを具体的に説明
年収以外の業務の魅力という点では間違いなくB社であるが、A社からは750万円のオファーをもらっており年収と合わせた検討で迷っている
もし年収額が同じなら迷わずB社に行きたい気持ちである
⑤最後に行く会社を選ぶ際に、納得感を持って入社をしたい。なぜなら、その方がきっと入社後も迷いなく全力で新しい会社に貢献できると考えているからと説明
⑤あくまでお願いベースにはなるが、A社からのオファー条件750万という情報を含めてオファー内容に関して再度ご検討をいただけないかを打診
⑥検討の結果、オファー金額が変わらないということでも全く問題はないことは補足

2回目でしたが第一志望にハッタリをかますので、更に緊張しました。。(笑)

緊張の数日間を過ごしたのち、両社から検討後のオファー内容が届きました。


この交渉の結果

A社 650万 + 50万円のサインオンボーナス
B社 750万


というオファーをいただくことができました!最終的に第一志望の企業の年収もアップしたオファーとなった為、迷いなくB社への入社を決めました。


緊張しましたが年収アップの交渉はやってみるものだなと、この結果をもって学びました。

皆さんも転職時に年収アップの交渉が行えるようにしておくためにも複数社の内定獲得を目標に選考いただくのをオススメします。
 

現職

上記の経緯もありながら、現在はスタートアップ企業の部の責任者として新しい挑戦の日々を過ごしています。

年収面でも入社後に着実に年収を上げることが出来ており、そういった面でも満足しています。

最後に

私は自分の経験を通じて、「転職」という選択肢は人生のキャリアアップを一気に飛躍させる起爆剤になると考えております。起爆剤なので、勿論扱い方には注意が必要ですが、的確に扱うことができれば、きっと今では想像できないようなステージへ飛躍することもできるはずです。

これは1個人の転職経験談ですので、是非他の方の経験談も見ながらあなたの転職活動にお役立てください。

この情報がこれから新たなキャリアを考えているあなたの転職活動に、少しでも助けになれば、嬉しいです。

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