静かな熱帯夜

私の中と外の境界線
優しく挐ぞるあなたの指先
揺れる身体と時間と
果てるまで
しっとり扉の奥
深い場所

絡み合った手と手
耳元で囁く感情と
伝染わる体温
渦めく夢の中で
呼吸 鼓動
触れて揺れてホラ近くに
感じる夜に溶けてく

目を閉じて
重なる唇は確かな
メリーゴーランド
回して
回ってく…

静かに狂おしい程
熱い夜の向こう側
遠く刻む鳴き声にも
何処か似た
繋がれた身体と
遠く聞こえる
打ち上げ花火が
夏の夜に淡く交わる

終わってく儚さ
例え 一度きりの夜だって
私は今を永遠と思えるから
熱さ 激しさ 優しさ
全て私の中
閉じ込めながら
愛して

窓の外
遠い音と光
堕ちてく
累なる身体と唇に
全てを灯して

ただ包み込まれる様に
静寂に抱かれながら
あなたを包む
ただ、それだけの事が全てで
浅い眠りに誘われ…

窓の外 堕ちてく
光と音たちと
心地良く濡れた私の中
あなたの全てが
ただ愛おしくて…



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?