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夏休みの宿題

今の子どもの夏休みの宿題は、一昔前より絶対少ないです。

今はAIでなんとでもなるので、無意味なのかもしれませんが、
昔は読書感想文 2本、毎日絵日記、立体造形、裁縫作品、そして自由研究に植物採集も必須など、
タスクが多かったです。

今は料理をしたり、英語を話すという、実践型が増えたものの、
量が減っていて、
それはそれで先生の負荷も減って良いようには思います。

そんな今はなき自由研究ですが、
私はだいたい後半以降に焦りながらやっていたと思います。

今考えると、夏休みはほぼ山で過ごしていて、
日常的に植樹をしたり、農作業をしたり、否応なしに生き物たちと触れ合ったりしていたので、
その中での気づきをそのまま書けば良かったと思うのですが、

知恵が回りませんでした。

なにか格好の良いことをしようと内容を決めきらず、
最後はとうとう
網戸の蚊を、時系列で数え、グラフにしたことも。


はっきり思い出せる内容の一つとしては、
まず、色んな素材で和紙を作りました。

山にミツマタが生えていたのでそれと、
他の木の皮や草、わらなどを材料としたもの、
それぞれの出来上がりの比較をしました。

ネックは、ノリウツギか、トロロ葵という植物をつなぎに使わないとまとまらない、ということで、
苦労してノリウツギを探し出し、
ネリを作りました。
そこが本格的だったと思います。
木灰も自己流で作りました。

枠も自分で作り、ナイロン?の布を貼って、
紙は意外とちゃんとしたものができ、
それぞれの個性もよく出ました。

だからと言って結果はなんのこともなくさらりと流れて、
でも記憶に残っているのはモノづくりが楽しかったのかな?と思います。

他も多様な植物素材で色染めをしたり、
蛇の皮を複数集めて模様の検証をしたり、

いわゆる環境依存型で、
創造性には欠けていたので、
研究としてはあんまりほめられたものではなかったと思います。

でも、無意味だったという訳ではなくて、

自分で課題を考えて、

親などの大人にこういう事がしたい、
と言って、材料を集めたり、

どういう風にすればできるかを調べたり、

材料を求めて、人里離れた山奥を携帯もなく、犬だけをお供に歩き回る度胸がついたり、
安全に動く計画性が持てたり。

そういう、成長に繋がるものだったと、
思います。

研究にとらわれすぎていたけれど、
書きながら、あぁそうか、と思いました。

やっぱり私は、一度は自分の中に入れてちゃんとキープするけれど、
結論を見つけるのがあまりに遅すぎますね。

自分の中への落とし込みが色んなことに間に合うように、
スピードを上げるのが
私の人生の宿題かもしれません。




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