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人生100年 食養と節薬で健康長寿

2018年に創業50年を節目に出版しました本にその後の気づきを加え連載してまいります。

あらすじは
第一章 人生100年時代と健康寿命
第二章 薬屋の「後悔と」転機
第三章 自然治癒力を高める
第四章 私流肺がんとの暮らし方
第五章 病気はチャンスだ
第六章 次世代に託す思い
上記は出版済みのタイトルです。これに加えコロナ渦で学んだこと、その後の気づきを綴ってまいります。


将来を見通しにくい時代を生き抜くために、最も頼りとすべきは「自立した自分」の存在です。特に行政の力や財政を当てにできないこれからの社会では、「自分の健康は自分の責任でで守る」ことが、超高齢化時代の生き方のスタンダードになって行くことでしょう。


はじめに 

振り返れば、昭和43(1968)年からの半世紀――。中小企業の経営は、世の中の波にもまれつつ、まさに山あり谷あり。そして、私の人生にも色んな挫折や転機がありました。

これを機に、何か形あるものを世の中に残したい。そんな思いで2018年刊行したのが、この本です。

 社史のようで社史ではない 

創業50年という企業経営の大きな節目に当たって、通常であれば「社史を編む(編纂する)」というのが一般的な会社の記念事業なのでしょう。
確かにこの本も、私が23歳の若さで創業して以来、数々の失敗や取引先とのトラブルなどで変転を繰り広げてきた会社のあゆみをたどっています。

しかし、この本は「会社経営の記録」という意味での通常の「社史」とはいささか趣が違っています。ましてや、オーナー社長の創業の足跡をたどる「一代記」のようなものでもないのです。

一般的に、社史が想定する「読者」は、自分の会社の従業員やそのOB、取引先の企業や関係者がほとんどで、いわば「内輪」向けの本という性格が濃厚です。

これに対し、この本には、私が薬屋稼業を通して一般読者の皆さんに「これだけは伝えたい」と強く思ってきた、外向けのメッセージが込められているからです。

赤米

 暴露本やハウツー本でもない 

この本は、現代の医療現場や薬品業界の問題点、裏話などにも触れています。特に薬品業界については、私が長年携わってきただけに、その良い面も悪い面も熟知しているつもりです。しかし、それらの内情を明け透けにさらけ出して批判するという、いわゆる「暴露本」のようなものではありません。

一方、この本には、「人生100年時代」の到来を踏まえた健康づくりに関する情報や心構えが、随所に盛り込まれています。

いかにして健康寿命を延ばし、満ち足りた老後を全うして人生の最終ステージを迎えられるか――。これが今、超高齢社会を生き抜かねばならない日本人の多くが直面し、思い悩んでいる宿命の課題でしょう。

と言っても、この本は、どんな健康法を実践すれば「健康寿命」を延ばすことができるか、長寿の秘訣やノウハウを伝授する「ハウツー本」でもないのです。

 私の闘病記でもありません 

さらにこの本には、私が還暦を過ぎて肺がんになり、手術を経てあれこれと悪戦苦闘した記録も掲載されています。

しかし、この本で私が伝えたいのは、「がんとの闘い方」ではありません。その意味で、この本は巷にたくさん出回っている「がん闘病記」でもないのです。

芝桜

         でわ、一体、この本の正体とは何か?

ひとことで説明するのは難しいのですが、この半世紀、私が薬屋稼業を通してたどりついた「気づき」と「懺悔」の書と申し上げたら、少しは理解していただけるでしょうか。

私は、50年間、医療用の薬を販売しながら、一方で「薬は毒だ!」と考え続けて来ました。もちろん、適量を正しい期間、正当な飲み方で服用すれば、薬は期待された効能を発揮します。しかし、化学成分を抽出した新薬には、本来、人間の体に対するある種の毒性や副作用が備わっています。使い方を誤れば「毒」にもなるということです。

数十万年をかけてできた現生人類の体は、たかだか明治以降の百数十年で生み出された化学合成の新薬を、完全に分解・吸収できるようにはできていないのです。

しかし、薬屋が「薬は毒だ」と言って売らなかったら商売になりません。ここに私の大きな悩みとジレンマがありました。

そこへ一筋の光明をもたらしてくれたのは、日本の伝統的な食の文化である

「食養(食養生)」との出会いです。私が「懺悔」の強い気持ちもあって、どうやってその道にのめり込んで行ったのか、またそれをどのように企業経営に結びつけて行ったのかについては、おいおい本編の中でお話し致しましょう。

一方、還暦を過ぎて肺がんが見つかったことは、私に新しい人生の哲学や死生観を与えてくれました。

人は最大の窮地に追い込まれることによって、初めて人生の重さをかみしめ、生かされていることの有り難さを知る――。わたしの場合もご多分にもれず、この病気がさまざまな「気づき」をもたらしてくれたのです。

以上のような曲折を経て、私がたどりついたのは「真の健康とは、自分が自立的に生きることから始まる」という極めてシンプルな考え方でした。この本には、そこに至るまでの失敗の積み重ねや、迷いと試行錯誤、私が進むべき道を照らしてくれた「人生の師」と呼ぶべき達人たちとの出会いの数々が綴られています。

読者のみなさんが「人生100年」時代の満ち足りた老後を生きるために、この本がいくらかでもお役に立つことができたら、私にとってそれ以上の喜びはありません。 

次回からよいよ本題に入ります。
第一章 人生一〇〇年時代と健康寿命
(一) 創業半世紀、社会の激変 とまいります。お楽しみに

長いコロナ騒動も終息と思いきや第8波の到来の様子。なおさら自己防衛に気を配らなければなりません。もちろん過労や睡眠不足は避けなければなりませんが、何より不安の増長とストレス過多が一番免疫力の低下につながると言われます。家庭を朗らかで明るい雰囲気づくりに工夫をいたしましょう。

1分で分かる「節約」という考え方
https://www.youtube.com/watch?v=yIbD6rJpgf8&t=1s

 

  

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