見出し画像

夏がくれば 思い出す はるかな♪

夏がくれば 思い出す
はるかな尾瀬 遠い空
霧の中に うかびくる
やさしいかげ 野のこみち
ミズバショウの花が 咲いている

三月の末、水芭蕉がたくさん咲いているという。
この時期、どう見ても、桜の季節である。
その桜ではなく、水芭蕉が咲いていると、新聞に掲載された。

ミズバショウ?
花は思い出せないが、なぜか直ぐに歌は口ずさめる。

夏がくれば 思い出す、、、ミズバショウの花が、

ただ、どんな花か実物をみたことがない。
音楽か何かの教科書に、白い花だったような記憶があるが、、

夏ではなく、
今、この『春』に咲いているという。

気になれば夜も眠れない。
どうしても、見たくなった。

その新聞の記事をたよりに、現地に行ってみることにした。

家から、車で二時間。
山奥である。
大きな看板なども出ていない。

山道の脇に車が3台止まっていたので、この辺りかと思い車を止める。

数人の人影が見え、つられてその方向に歩いていく。

そこには、小さな清流が、ゆっくり蛇行しながら時が止まったように流れていた。

そのきれいな清流を、まるで守るように白い花びらの、水芭蕉がここかしこに咲いていた。

実に奇麗だ。

桜のような華やかさではなく、周りはうっそうとした森の中なのか、妖艶に感じる。

思わず見とれる。

ふと隣にいた奥様を見ると、既にスマホを取り出し何枚も写メっている。

見事だった。

この春の時期に咲くなんて、やはり、水が奇麗なのか、温暖化で暖かいからかと思っていると、立ててある小さな看板に、見ごろは四月末頃までと書いてある。

『ん?水芭蕉って夏の花じゃないの?』
ちょっと不安になり、ググる。

水芭蕉
 さといも科、ミズバショウ属
 湿地に生える、春の高山植物の代表花
 四月上旬頃に咲く

春の花?
なんなん?それじゃあ
夏じゃなく、春になれば思い出すんだろ?
ちなみに、この歌の題名は
『夏の思い出』
である。

もう、歌は信用ならんなあ。


いや、待てよ。
春に咲いていた花を、夏になって思い出すということ?
それとも場所?

妖艶な湿地帯に入ったようで、今夜も寝れそうにない。

この記事が参加している募集

夏の思い出

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?