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芸術家とは

日本人は、芸術を単なる綺麗で美しいものとしかみていなくて、その綺麗な花は、外国から輸入すればよいと考えている。いわば「切り花」文化だ。切り花は、いずれ枯れてしまうし、しかも根無し草だ。

土を耕し、種を蒔き、水をやって、精魂込めて育てる人がいるからこそ、「切り花」文化という文化の消費も成り立つのである。

芸術家を綺麗で美しいものを創る人と考えている、芸術家を誤解している人も多い。芸術家の負の部分もすべて引き受けてこそ、真の理解者となり得ることを、全く分かっていない。ファン=ゴッホにしても、太宰治や中原中也も、私生活は無茶苦茶だった。そのことに目をつむり、綺麗な部分だけ見る者は、芸術の傍観者にすぎない。

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