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「枯れない墓花」で世界に彩りを!サンクフルール 新井美和子の物語

はじめまして、サンクフルール代表フラワーデザイナーの新井美和子あらい みわこです。
このたびは、私のnoteをご覧いただきありがとうございます。

サンクフルールは、サスティナブル(持続可能)なフラワー装飾を目指すフラワーサービスを手掛けています。

お花が活躍するシーンは多数ありますが、中でも故人へ感謝の気持ちを伝えるアーティフィシャルフラワー(高クオリティな人工の墓花)を提供しています
アーティフィシャルフラワーなら色あせることなくお手入れ簡単、永続的にお墓を美しく守ってくれるため、頻繁にお墓に行けない方にとくに好評です。

お墓に造花なんて!と思われるかもしれませんが、私が提供しているアーティフィシャルフラワーは、本物のお花と見分けがつかないほどリアルなんですよ。
男性だと、本物のお花だと勘違いしてうっかり水をあげてしまう方も!

このnoteではサンクフルールのアーティフィシャルフラワーが、現在のクオリティになるまでのこだわりや想い、そして私が思い描く将来をお伝えできればと思います。


事業内容

サンクフルールは、新しいフラワービジネスに挑戦しています。

生花をリアルに再現したアーティフィシャルフラワーは、保存の仕方によっては10年以上使用可能な造花です。

サンクフルールでは枯れないお花をサスティナブルに、さまざまなシーンで「ありがとう」を表現するお手伝いをしています。

フラワーサービス

サンクフルールのフラワーサービスは主に次の4つです。

  • change floral cinq boxチェンジ フローラル チック ボックス (花祭壇)

  • change floral "blanc" チェンジ フローラル ブラン(墓石装飾)

  • change floral "noir"チェンジ フローラル ノアール (棺がけカバー)

  • change floral "dore"チェンジ フローラル ドレ (顔まわりカバー・納棺花)

アーティフィシャルフラワーは長期保存可能でお手入れも簡単。お墓が汚れないからいつお墓参りに行っても清潔でカラフルな明るいお花が家族を迎えてくれます。

また、季節を問わず好きなお花が入れられるので、故人の好きだったお花や花言葉にちなんだお花を選ぶ方もいらっしゃいます。

色あせない優しい色のお花で、お墓の前で泣いているご家族を少しでも癒すお手伝いをさせてください。

サンクスクール

サンクスクールでは、アーティフィシャルフラワーで生花のような自然なデザインを目指し、基礎コース10回、アドバンスコース5回のレッスンを行っています。

1日だけお試しで参加できるワンデーコースや、企業様向けに出張レッスンもございますので、お気軽にお問い合わせください。教室でもオンラインでも受講可能です。

サンクデコレーション

オフィスや店舗を彩るフラワーサービスもあります。

アーティフィシャルフラワーなら花の香りや花粉が商品の邪魔にならず、定期的にお花を入れ替え季節感を演出するなど自由自在です。

私の想い

新しいサービスとして、お葬式やお墓でアーティフィシャルフラワーを提供するにはさまざまな壁がありました。

誕生から商品化できるまでのお話にお付き合いいただければと思います。

愛犬サンクとの別れ

私は生花古流の師範として、25年前から生花を使ったウェディングの装飾やブーケ、お花のギフトなどを中心に勉強しています。

3年前にお墓に手向けるフラワーアレンジメントを提供するサンクフルールを立ち上げました。そのきっかけとなったのが私の大切な人たち、そして愛犬サンクとの別れでした。

その年の6月に義父が、8月に愛犬サンクが、そして10月には実父を立て続けに見送っています。
中でもサンクとのお別れは本当につらくて、目の前の色がすべてなくなるほどの悲しみに包まれました

そんな私に葬儀社の方が一輪の明るいオレンジ色のプリザーブドフラワーをくれたんです。
いつも花を見ている私にとって、そのお花は別に目新しいものではありませんでした。
でもその花を見た瞬間、深く沈んでいた心がとても癒されたのを今でも鮮明に覚えています。

また、父たちのお葬式では喪主に近い立場で参加しましたが、暑い時期だったので飾られているお花の色が傷みくすんでいたんです。それがなんだかとても悲しく感じました。

そのとき、サンクとの思い出が頭をよぎったのです。

「アーティフィシャルフラワーなら、色あせずサスティナブルに使えるかも!」

これがお墓で色あせないフラワーアレンジメントサービスの始まりでした。

実現するのは簡単ではなかった…

ただ、これを実現するのは難しく、何十社に提案しても協力してくれる葬儀社さんはなかなか見つかりませんでした。

話は聞いてくださるものの、結局「うちには長い付き合いのあるお花屋があるから…」と断られたり、「故人にささげる花の色にも意味がある。まずはそれを勉強してください。」とたしなめられたり……。

厳しいお言葉もたくさんいただきましたが、有難いことに話を聞いてくれる方や協力したいと言ってくれる方も大勢いました。
中には「面白い」と言ってくれた方もいたんです。でも、生花の業者さんとの長いお付き合いがあるから難しい、と断られてしまいました。

そんなとき、ある葬儀社の社長さんが「今はムリだけど、いつかは新井さんが提供するサステナブルフラワーの時代が来る」と背中を押してくれたんです。その社長さんのおかげで、今の仕事を続けられています。

樹木葬で外におけるお花を作ってほしい!

それから1年もたたないうちに協力してくださる葬儀社さんが何社か見つかりました。

その中の1社で樹木葬を広めていきたいという社長さんと知り合って、外に置けるお花を作ってほしいと話されたのが最初のお仕事になりました。

でも、ここでも問題が起こります。

外に置くならお花を入れるアクリルボックスが必要でしたが、一般的なアクリルボックスでは商品化が難しかったんです。

その理由は湿気。外に置くと気温差で結露ができて真っ白になってしまい、中が見えなくなってしまいます。また、結露したときの水滴でお花にカビが生えてしまうという問題もありました。

このような問題に直面し、社長さんは「1ヶ月で変えてもいいのでは?」と言ってくれたのですが、私は納得できませんでした。

「こんなの商品としては販売できない!」

そこで今度はアクリルボックスを作ってくれる人を探すことになったんです。

アクリルボックスを作ってもらえない…もう無理だ…

電話やメールで10社以上連絡しましたが「(アクリルボックスの)型がない」と断られたり「作っても300万円くらいかかる」と言われたりして、樹木葬の社長さんにももう無理かもしれないと伝えました。

一度は諦めかけたころ、ある商社の方が大阪の会社を紹介してくれたんです。

そこの社長さんがサンプル制作から商品開発まで、なんでも「いいよ!それやってみよう!」と協力してくださいました。

たくさんの研究を行い、ついに納得いくアクリルボックスが出来上がりました。

父のような方で、今でも本当に感謝しています!

その後、フューネラルビジネスフェアでこのアクリルボックスに入れたアーティフィシャルフラワーを展示させてもらうことになり、多くの方と知り合うきっかけになりました

「このお花のおかげで…」

お客様からいただいた嬉しい言葉はいくつもありますが、その中でも泣いちゃうくらいうれしい出来事と言葉がありました。

あるお客さまのお嬢さんと亡きお父さんのお話です。Change Floral Blanc(墓花)は完全オーダーメイドでお作りします。どんな花にするか、どんな色にするか?これをご家族で相談していただきます。

実はこのオーダーメイドの相談で、疎遠になっていたご家族と話すきっかけになっていることもあるんです。

そして、本当にこのことがきっかけとなり、お父さんのお花を決めるためにお互いに相談するようになったそうです。
後日、娘さんからお手紙をいただいたのですが、その中にこんな一文が書かれていました。

このお花のおかげでお父さんとたくさん会話をして
久しぶりにたくさん涙を流すことができました

このメッセージはきっとお嬢さまの中で我慢していたこと、つらかったことなどいろいろな思いが溢れたのだと思います。
お花はただの商品です。でも、そのときお花を通じて過去を乗り越え人と人を結びつけられたことを本当にうれしく思いました

私が教えている生徒さんにも、今後このような出会いをしてほしいと強く願っています。
お花自体に人の関係を修復する力はありませんが、お花を通じたコミュニケーションが新たな関係を構築できることを、生徒さんやこれから学びたいと思っている人には知ってほしいと考えています。

これから…

昔はお葬式やお墓に生花が当たり前でした。

でも、今は施設によっては生花を持ち込めず仏前にお花を置けなかったり、火葬まで1週間も待つ自治体があったりと、生花が利用できないシーンも多くあるようです。

もう時代は変わってきているのではないでしょうか?私はそう考えています。

「生花じゃないといけない時代」は変わる

私はおばあちゃん子だったんです。そのおばあちゃんが亡くなったとき、お葬式で見たお顔が真っ白だったのを鮮明に覚えています。
同時に、そのときに周りに飾られていたお花が白や黄色の菊ばかりで色がなく、おばあちゃんのお顔と重なって「怖いな…」と感じたことを記憶しています。

時代の変化もありますが、悲しみに沈んでいる時だからこそ、色あせないアーティフィシャルフラワーの明るい色は、送る側の心を癒してくれるんじゃないかと思ったんです。

そしてサスティナブルに使えるアーティフィシャルフラワーなら、設置する側の方々にとっても簡単で優しい方法ですよね。

最近のお葬式は昔と違って田園のような祭壇にしたり、絶対に置かなかったぬいぐるみを置いたりなど時代はどんどん変わっています。これからお葬式やお墓のイメージは変わっていくのでしょう。

今、change floral blanc(墓花)がお墓に置かれ、各方面から喜ばれていることは事実です。私はこれから「生花じゃないといけない時代」は変わるんじゃないかなと思っています。

サスティナブルなお花を世界へ

「アーティフィシャルフラワーで多くの方を輝かせていきたい」

私の今の願いはこれに尽きます。
たとえば、アーティフィシャルフラワーの中でも、胡蝶蘭やカラーなど大ぶりなお花にはシルクを入れ質感を上げて作られていてとても素敵なんです。
100円の人工の花も、アレンジメントの技術ひとつで何倍も美しさを表現することもできます。

この商品ができるまでには、多くの方にお世話になり助けていただきました。本当に感謝しかありません。
私を支えてくださった社長や関係者の方々、そしてお客様にどこかで恩返しをしたいと思っています。

そして、サスティナブルな時代に沿った、日本の生花の細かい技術を使って造るアーティフィシャルフラワーのアレンジメントを世界に広め、そしてアーティフィシャルフラワーそのものも世界へ広めて、人々の心にそっと寄り添えるようなお花にしたいです。

同時に、一緒にアーティフィシャルフラワーを広げてくれる生徒も募集しています。
長く生きていると、すでにあきらめムードになっている人も多いと思います。
ですが、私の父が90歳で水彩画を初めて、3ヵ月で上達した事実を目の当たりにしました。

だから挑戦に年齢は関係ありません。
アーティフィシャルフラワーの可能性を追求したいという方がいれば、ぜひ一緒に活動したいと思っています!

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