読書感想 『読書について 他二篇 岩波文庫改版』 #2
はじめに
多読脱却のための読書感想第一弾の二回目です。
前回の記事はこちらから。
#1で書いたように、今回からは三篇の内の一つ目、『思索について』を精読していきたいと思います。
読む前の印象
短編集(これは思想書だから、その呼称が適するかわからないけども)って表題作が何番目に置かれているかでかなり印象が変わるじゃないですか。外山磁比古さんが『思考の整理学』の中で言っていたように。
読書は思索あってこその読書だ、みたいな格言は昔からありますから、思索について最初に触れるのは別におかしくはないのですけども、ショウペンハウエルさんは読書を通じて思索について語りたいのかな、と最初に感じました。
まあ、そもそも『余録と補遺』という本の抜粋ですからこの順番がショウペンハウエルさんの意図ではなくて岩波書店と訳者さんの意図に基づいた編纂なのかもしれませんが……
なので、果たしてこの順番がショウペンハウエルさんの意図か否か確かめるために『余録と補遺』の各章の順番を調べました。とはいえ、『余録と補遺』は日本語でどうも出版されていませんし、検索しても海外の情報しか出てきません。その上、私は検索が苦手ですから、なかなか信頼性のある情報源に辿り着かないので難儀しました。
結局、英語版ウィキペディア(下にリンクを貼っておきました)が出典になってしまいました。
英和辞典片手に簡単に訳したところ、一応どうやら原文でも読書の前に思索の項目が来ているようでした。思索が先なのはショウペンハウエルさんの意図なようです。もしかしたら当時の出版社が勝手に章を入れ替えたかもしれませんが、一旦これ以上の追求はやめておきます。単なる学生には調べようがありませんので。カントさんだって調べられないことについて深追いすることは戒めていましたし(こんなことにカントさんの理論を利用してごめんなさい!)
精読開始……?
やっと読み始められました。読書感想に入る前にアレコレ書きましたが、とりあえず読んでみます。……と思ったらまた長くなってしまったので続きはまた次回となります。
決して引き伸ばしてるわけではないのですよ?継続するため1日一記事30分と決めているのでどうしても1日これぐらいになってしまいまして。
では、また。木霊トコでした。