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読書感想 『読書について 他二篇 岩波文庫改版』 #1

多読脱却のための読書感想第一弾。
今回は岩波文庫『読書について 他ニ篇』について精読してみたいと思います。

本の概要

本書は、『意思と表象としての世界』が主な著作のドイツの哲学者、ショウペンハウエルさんの『余録と補遺』のうちの3篇が書かれています。ショウペンハウエルさんといえばヘーゲルさん達が主張し、当時主流な考えだった理性主義とは正反対の意識を主軸に置いた考えを貫いた人で名が知られています。
彼の思想は知らなくても下の一文はご存知の方もいらっしゃるのでは?

読書とは他人にものをかんがえてもらうことである

『読書について』

この記事でも少し触れたように、私がnoteで読書感想を書き始めた理由は多読脱却です。だから、この多読を戒める本は、読書感想のはじめの一冊として選ぶのにピッタリです。結構昔から思索、考察の欠けた読書を戒める言葉はありますよね。
紀元前の古代中国だと孔子さんが

学而不思、則罔。思而不学、則殆。

『論語』為政

とか、イギリスのルネサンス期のベーコンさんが

信じて丸呑みするためにも読むな。話題や論題を見つけるためにも読むな。しかし、熟考し熟慮するために読むがよい。

『随想集』

言ってましたし。現代でもインプットばかりで自分の頭で考えない人々を批判するビジネス書はよく店頭で見かけます。
では、ショウペンハウエルさんの語る読書の本来の目的である思索ってなんなんだろっ?ということで次回は第一章『思索について』を精読したいと思います。
読書感想と題したのに概要に触れただけでごめんなさい。その分一記事で一章をしっかり読んでいきたいと思うので明日もよろしくお願いします。木霊トコでした。

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