町内会奮戦記 総会迫る!強行採決か?

見える体質
町内会の会員が減少するには、運営に問題があることが役員をしていると見えてきます。
良い方向にと思い改善を試みますが、それには伝える力が必要になり、ここに大きな壁があることに愕然とします。
役員は代替わりしますが、引き継いだ人たちは歴代のやり方に不満を持ち改善したと思っていることでしょう。
ですが、代替わりしただけで次世代から見れば先代と同じです。
『言うがやすし』、政権を取っても改善できないのです。
ここでくじければよいのですが、改革派は独裁を招き始めます。
そんな改革派に立ち向かった実話です。

暴走する町内会
私の町内会では執行部の人事が大幅に代替わりしました。
先にお伝えしますが、会長が暴走するわけではありません。
会長はなり手が少ないため実務は度外視し、忙しい会合に参加してくれる人にお願いするケースがあります。
そのため役員をしたことのない会長など茶飯事ですが、執行部がしっかりしてれば問題はありません。
今回は会長を除く執行部が暴走したのです。

事の発端はこうです
月100円単位(一口)の生じる硬貨の集金が面倒なので、年1,000円単位にして硬貨の集金は取りやめるための会則改定をしたいというのです。
簡単に考えれば会費の徴収は20%減収することになり、今まで苦労して集めてくれた人の努力に対しての感謝はありません。
困ったことに、会費が安くなるのだから会員の同意は受けやすいことでしょう。
しかし、ただでさえ苦しい財政はどうなるのか目に見えています。
ここで異議を唱えましたが、面倒なことの改善が優先であり会費の会則変更ありきでことは進みます。
このようなことがおきると正論を言えばよいと思うかもしれませんが、事はそう簡単なことではなかったのです。

ビジネスでもまれていない人たち
会則改定には総会での決議が必要ですが、時は総会寸前の時期。
すでにほかの議題の白紙委任状は回収済ですが、その委任状を利用して会費の会則改定を可決するという暴挙に出た。
さすがにこれはやめさせたが、1年をかけて議題をもむと言います。
しかし、1年たったが議題を検討することはありませんでした。
結論を押し付けるばかりで、検討するための材料が何も示されないまま、いきなり出来上がった文章の了承を得ようとするのです。
文章のレベルはご想像ください。
会費が安くなることのデメリットの説明をしないまま総会決議に入りますので可決することでしょう。
バラマキを批判しておきながら鏡を見れない人たちに・・・

仲良し会
『会員数』『徴収した額』『コロナ明けの運営予定額』『減収で運営は可能なのか』など他にも多くの情報が必要ですが、事を進めている本人でさえ知らずに『面倒くさい』をなくすことのみに特化します。
では、何が問題なのでしょうか?
地元出身者による仲良し会が発足してしまったのです。
会議の参加者を思い浮かべてください。
①事なかれの高齢者
②少数の現役世代
③同級生
で運営した場合にどうなるでしょう?
戦うには仲間が必要ですが、この10年で仲間は去り援護してくれる人は私にはもういません。
それほど居にくいのが町内会です。
そんな時に、『副会長』『部長職』『会則改定チーム』の3つを兼任したのです。
考え難い人事ですが、会員の同意を得ることなく知らぬ間に決まってしまいます。
そもそも、この3つは相当な負担を要する役職であり、又がけできるようなものではないことはお分かりいただけるでしょう。

結果・・・震災は起きてしまった
会則改定をするための資料も用意せず、議事進行はめちゃくちゃ、そして防災活動は何も行わないまま震災は起きてしまった。
人格者の触れ込みであったが、ふたを開けてみると口先ばかりのヒステリーであり、議員の不適切発言よりもひどいものです(あ、罵声がありましたね。同じようなものかな)

改革は独裁体制
これは私の町内会の出来事ですが、他の町内会に聞いても事案はともかく、同じような現象が起きていることに驚くばかりです。
たとえば、夫妻役員になると影響力が大きくなり独裁体制になる傾向が見られます。
そうならないように交代している人が多いが、意図している夫婦役員は最悪です。
もちろん、当事者は良かれと思っているのですが、自分が正しいと思いがちな行動を起こしていることがあり、他人の異見など気にもとめません。

そろそろ本題です
改善を考えている役員は多いと思いますが、改善するには伝えることが大切です。
あなたの町では会報を何人の人が読んでいますか?総会に何人参加していますか?参加者は役員経験者ではないですか?
そもそも、会員は町内会活動に無関心であることを前提とせずに、配布したからOK!になりがちです。
このような体質が無関心を作り出し、『会員不在』にしてしまうのです。

崩壊の前触れ、参加させない体質
町内会を発展させるためのは、
第一に 会員のため
第二に 情報開示
すべての活動が会員のためになっているのかを考え、行動を伝える必要があります。
イベントにしても、準備や結果、収支や改善点を随時報告することで少しずつ理解者を得ることができるようになるでしょう。
議事録もどこまで出せるかは別として原則開示し、何が話し合われ、検討内容を伝えなくてはなりません。
このことを省くから『参加させない体質』が生まれるのです。
イベントは役員でやった方が早いことを理由に役員経験者の声をかけるが、なぜ一般会員を募らないのでしょうか?
関わりたくないではなく、関わってはいけないイメージを作り出しているのです。
自分たちが亡くなったら引き継ぎようがない状態にしておきながら、自分はこれだけ尽くしていると自負している高齢者の集まりから脱却しないと、いつか崩壊を招くと思いませんか?

改革と改善の違い
そうは言っても今まで貢献してくれた人たちがいます。その人たちの努力が積み重なっての今なのであり、ぶち壊してよいものではありません。
そのため尊重しながらも、改善できなかったことは原因を究明して分析する必要があるのです。
180度の転換でなく、保守しながら変えていくのです。
この気持ちになって初めて計画に入れます。
原因究明、分析、計画を持たずして、行き当たりばったりの行動は慎むべきです。
興味を持たすには伝える必要がありますが、それには絶え間ない努力が必要です。
小さな努力の積み重ねから『必要とされる町内会』に生まれ変われるのです。

定年制の導入
長年役員を務めてきましたが高齢者の発想ではもう無理です。
では高齢者は居場所がないのかというと、サポートに回れば良いのです。
たとえば現役世代は毎月の会議に出席することなど難しいことでしょう。
しかし、年間計画がしっかりしていれば役職経験者がサポートすることで問題はないはずです。
なぜならば、今までその人たちが運営しているのですから。
ほかに、『こうしてほしい』や『手伝って!』などの要望が若い人たちから得られるかもしれません。
ボランティアなので、いつまでもしがみつくのはやめませんか。


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