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ひさしぶりに、夫と「新婚旅行」をふりかえってみて

この記事を、珈琲次郎さんの企画「仲良し夫婦サークル」の『パートナーとの思い出note』にさせていただくことにしました。
8年前の夏、夫と北海道に新婚旅行したときの振り返り旅行記。
削ったのですが、まだ長いです‥。
企画の想定文字数に合わなくてごめんなさい。

わたしの過去の記事で唯一、写真も載せた旅行のまとめ記事。
ほぼ忘れかけていた旅行の記憶を思い出せた、二重の意味での「思い出note」です。

2024/7/16追記


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新婚旅行は、北海道だった。


せっかくなので海外に行くことも考えたが、私たち夫婦は、「なるべく人とかかわらず、安全に、のんびりと旅行したい」という願望があったので、日本にとどまった。

海外に行くと、どうしても外国語でコミュニケーションをとることを求められる。
安全面にも気を配らなければいけない。

そういうことに疲れやすい私たち、特に夫。
新婚旅行先を海外にするのは、たぶん向いていないとおもった。


そこで、かねてから私が行きたかった「北海道」を、のんびり車でまわる旅にしよう、と決めた。


仕事と結婚式の準備で、手一杯だった私たち。
プラン、旅行会社にお任せした。

私がどうしても行ってみたかった「星野リゾートトマム」だけ入れてもらって、あとは4泊5日の内容はほぼ丸投げ。
気楽でいい。



さて。
当日の天気は雨。
なんと北海道に、台風がかすめる超悪天候。
だが、飛行機は飛ぶ。

それなら行こう!
朝4:30、車で空港へ向かった。

初めて二人で飛行機に乗り、北海道の「旭川空港」へ降り立つ。
ここから、4泊5日の新婚旅行が始まった。


・【1日目】旭川空港~旭山動物園〜美瑛〜富良野

旭川空港に到着して、外に出ると、曇天。 
すぐに、折り畳み傘を取り出す。
天候の女神様は、私たち夫婦の新婚旅行を晴れ晴れしく祝福してはくれなかった。

だが、移動はほとんどレンタカー。
雨など関係ない。
わたしたちは早速、近くで適当に「味噌ラーメン」を食べて、「旭山動物園」に向かった。

もうこの時点で、どこの何ラーメンか、記憶ゼロ。
曇天。道すがら撮ったその辺の名もなき風景。


「旭山動物園」は、旅行期間中いちばんの大雨となった。
相合傘で園内を歩くも、ザーッという雨音で会話もままならない。
早々に、リタイア。
よって、動物の写真は一枚もない。

動物の代わりに、ソフトクリーム。


帰り際に雨がやんで、ソフトクリームを買う夫。
夫は普段から、ソフトクリームが大好き。
北海道は絶対美味しいはずだと、20個食べる宣言をした。

その後、移動して「美瑛」へ来るも、雨は止まず。
車の中から、びっしょびしょの景色を眺めてすぐ移動した。

ようやくすこし雨脚がおさまったので、「なかふらのフラワーパーク」を散歩。

どんよりした灰色の空と、美しい花たち。
なんだか合成のようだ。


「美瑛」と「富良野」の間にあったんだったか、「ジェットコースター路」を通って、富良野の宿泊先に向かう。

通ってみると、案外ふつう、だったような。


そして本日の宿、「新富良野プリンスホテル」へ到着。


一日目はとんだ悪天候だったが、景色を眺めるだけでも、十分楽しめた。
なにより「新婚旅行」という非日常の旅に、私たちはウキウキしていた。

これぞ、新婚。
二人でいれば、どこでも楽しい。

◇◇◇

・【2日目】十勝千年の森セグウェイ体験〜星野リゾートトマム


二日目は、「十勝千年の森」でセグウェイに乗って遊んだ。

なんでセグウェイに乗ることになったのか、ふたりとも全く覚えていない。
でも、すっごく楽しかった。

コースをぐるぐるするだけの小規模な体験だったが、わたしは旅行一テンションが上がった。
夫がどう楽しんでいたかは、全く見ていない。

園内を周遊する本格的な体験コースもあるようなので、興味がある人はやってみてほしい。
ずらずら~っとセグウェイが並んでいく様は異様だったが、正直うらやましかった。

そのあとは、園内を散策。
かわいいヤギさんを愛でたり、大自然の写真を撮ったりしながのんびり過ごす。
この日は天候もマシで、傘も必要なく歩き回ることができた。

広い。何もない。天気も悪い。
かわいい。人懐っこかった。


そして、いよいよ「星野リゾートトマム」に向かう。
到着は夕方になるが、翌日も丸一日トマムで過ごすことになっている。
到着してからは予定も入れず、のんびりホテル周りを歩き回ったり、部屋でくつろいだりした。

この最上階に泊まった。たぶん。


今更だが、さすが北海道。
ご飯が、とてもおいしい。
「星野リゾートトマム」では、バイキングで色んな食材を味わっては「おいしいね!」と言い合った覚えがある。

でも、いい感じの写真がない。
バイキングの写真って、全然おいしそうに撮れないので厄介だ。

部屋は、新婚旅行ということで、最上階のリッチな部屋にしてもらった。
部屋には螺旋階段がついていて、大きなお風呂もついている。

ただ、夫は高所恐怖症。
37階の窓から見える景色に、「たまがヒュンってする」と腰を引いていた。

◇◇◇

・【3日目】丸一日トマムを満喫


4時。
この日は、まだ暗い時間に起床した。
朝から、任務があるのだ。

それは、「雲海テラス」で雲海を見ること。

悪天候なので、まあ見られないだろうとは思いつつ。
せっかく来たので行きたいと訴えると、夫はしぶしぶついてきてくれた。
朝に弱く、高いところも苦手な夫。
彼にとっては、何のメリットもない体験だ。

暗い中、ゴンドラに乗って、レッツ「雲海テラス」。

これに乗って、のぼっていく。すごい数。

ゴンドラの中、夫は無言で一点を見つめてじっと座っていた。

( ˙-˙ )夫。

テラスに到着するも、やはり霧の中。
雲海は見えそうになかった。

崖の上から下を見下ろせる大きな橋には、さすがに夫もついてこない。
仕方なく、ひとりウロウロと周囲を楽しむ。
夫は、何にもない岩場の端っこで、じっとたたずんでいた。


結局雲海は見えなかったので、ゴンドラで降りて、朝ごはんである。
やっぱりおいしい朝ごはん。
たらふく頂いて、ホテル敷地内のプールへ向かった。
バスで移動するほど、敷地内は広い。

波が来るプールで、浮き輪をつけてしばし遊ぶも、夫が波酔い。
それでも、プールサイドでぐだぐだしながら、数時間はのんびり遊んだ。

結局、それ以外のアクティビティは悪天候で中止だったりして、なにもできなかった。

このあたりから、二人とも疲れはじめていた。
普段からインドアで、体力のない我々。
旅の中盤で、体力ゲージが半分を切ってしまった。

旅はまだ長い。部屋で休もう。
結局その日はゆっくり昼寝をして、夕方再びバイキングへ向かった。

バイキングでは、嬉しい出来事があった。
スタッフの方が「今日はご旅行ですか?」と声をかけてくださったので、「新婚旅行なんですよ~」と何気なく伝える。
すると、「えっ!?」と声をあげ、インカムで何かを話したかと思うと。

「あちらへどうぞ」。
なんと、人気のない特別な席に移動させてくださり、サービスでお祝いのデザートプレートまでプレゼントしてくださったのだ。

かわいいお祝いプレート。



「簡単なものになりますが」とおっしゃったが、そんなことより、優しい心遣いに嬉しくなる。
「ここに来れて良かったね」と、静かな席でゆっくり会話を楽しんだ。


暗くなってからは、ホテル内の中庭でコンサートが開かれるというので、ワイン片手に鑑賞に向かう。
ステージを囲んで用意されている椅子に座り、ドリンクやおつまみを頂きながらの鑑賞。
気持ちいい夜風もあって、最高にリッチな気分だった。
いくつか焚火が置いてあって、子どもたちがマシュマロを焼いていた。

特別な夜。
念願の「星野リゾートトマム」は、やっぱり素晴らしいホテルだった。


◇◇◇

・【4日目】小樽〜札幌〜定山渓温泉


さて、翌日は再び悪天候。
土砂降りの中の移動である。
車で小樽に向かって走る。

正直、なぜ小樽へ行ったのか思い出せない。
観光客が多かった記憶がある。
ウロウロしたものの、どこかへ寄った写真もない。
疲れすぎである。

昼食だけは写真があった。

豪華色々盛り。おいしそう。



なんのお店かわからないけど、天ぷらと海鮮丼とお寿司のセット。
なんなら夫は、このご飯を食べた記憶が丸ごとないと話していた。

しかし私の方も、記憶喪失。
夫は小樽で、美しい木のコップを買ったそうなのだが、私はその記憶が丸ごとない。
しかもそのコップは、私が食洗機にかけてしまったせいで、ぐにょんと歪み、捨ててしまった。
悲しい、小樽の思い出である。

この日は本当に天気が悪く、早々にホテルへ。
到着した「定山渓ビューホテル」は、付近の川が濁流で溢れかえっていた。

溢れたらどうしようね、と話した気がする。


ここでもまた、新婚旅行ということで、一番良いお部屋に通してもらった。

何個部屋があるのかというくらい、広くて荘厳な部屋。
たった2人なのに、あちこちにソファーがあり、座敷もあり、寝室もある。

煌びやかな装飾がおもしろくて、色んなところで写真を撮って遊んだ。
夜はバイキングを楽しんで爆睡。
いよいよ明日で、旅は終わりを迎える。


◇◇◇

・【5日目】クラーク博士像〜白い恋人パーク〜新千歳空港


最終日は、雨も無事止み、青空も見える中での旅となった。
観光らしく、「さっぽろ羊ヶ丘展望台」へ向かい、「クラーク博士像」と写真を撮る。

よくみるやつ。


咲き誇るひまわりを眺めながら、ぶらぶらと歩き回る。
ここでも、ソフトクリームを食べる夫。
ホテルでも食べていたし、途中コンビニなどにも寄っては食べていた。


そのあとは、北海道らしく「白い恋人パーク」に行ってみる。
有名なお菓子の工場見学。
工場ぽくなく、人も多くて、スタッフもかなり手慣れたかんじだった。

ベルトコンベアで流れていく「白い恋人」を眺め、当然お土産も買う。案外おもしろくて、「観光してるっぽいね~」と中身のない感想を楽しんだ。

たくさん並ぶ、白い恋人。


さて、楽しい旅も終わりである。
車を走らせ、「新千歳空港」にむかう。

最後の腹ごしらえに、「スープカレー」を食べてみたいとおもい、空港内のレストランで食べてみる。
わたしはとっても気に入ったが、夫は「カレーなのかスープなのかはっきりしてほしい」と言っていた。

「スープカレー」なんだから、どっちもなんじゃないのだろうか。
いや、わからない。
適当なことは言えない。

おいしかったよ。


時間があるので、「ルタオ」のカフェで、おいしそうなスイーツも食べ、空港内をぶらぶらする。

夕方18時。いよいよ、飛行機は出発。
私たち夫婦の、一番長い旅は無事、終わりを迎えることができた。

◇◇◇

・新婚旅行を夫とふりかえってみて


この記事を書くにあたって、ひさしぶりに、夫と写真をふりかえってみると、まあまったく記憶がなくて、おどろいた。

どこで何をしたのか、なぜここに行ったのか、この写真は、何なのか。
ぜんぜん覚えていない。
新婚旅行なのに。

でも、当然だ。
7年の前の旅行で、しかも日記などの記録に残していない。
そりゃあ、記憶も薄れるはずである。

夫と会話していても、互いが全く覚えていないエピソードがでてきたりして笑えたが、同時に私は、「ちょっともったいないな」とも思った。

夫とは、結婚する前から子どもが生まれるまで、いろんな場所に旅行した。
ものすごい特別な場所へ行ったわけではない。でも、どの旅行も「いい思い出」だし、写真もたくさん残っている。

でも、「記録」に残してはいない。
写真だって、ただ携帯に入れっぱなしだ。

このままだと、いつかこの「いい思い出」たちも、忘れ去られていくと思うと、すこし寂しい。

それなら、「note」に書こうとおもう。
今回はじめて旅行記を書いたが、せっかくなので、これまでの旅行も、そしてこれからの旅行もすべて、「note」宝箱にしまわせてもらおう。

そして夫とは、あらためて「旅行に行きたいね」と話した。

なにをするわけでもないけれど。
夫と二人なら、どこへ行っても、心おだやかに楽しめる気がする。

手をつないで、ゆっくり歩きたいねえ。
老人夫婦のような旅行プランを妄想しながら、新婚旅行の思い出話は終わった。

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