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一瞬で目の前の現実を変える簡単な方法

こんな記事がありました。こちらでは要約したものを。

4歳の娘を保育園に迎えにいったら、娘の靴下についていた飾りのボンボンが、仲良しのお友達に引っ張られて取れてしまってた。娘はそれを手に握りしめていたが、とても機嫌が悪い。娘がそれを「ボール」と呼んでいた。

保育園の帰り道にスーパーに立ち寄った後、娘の手に握られていたボールが無くなっていて、娘は “ギャン泣き” し、「ボールがー! ボールがーー!!」と泣き叫び続けていた。どうしても泣き止まないので途方に暮れていたところ、60歳くらいと思(おぼ)しきご婦人が目も前に現れると、娘にりんごを差し出しこう言ったのだ。

「りんごは好きかしら? 丸いからボールと一緒だよ」

娘はピタリと泣き止んだ。私があたふたしながらお礼を告げると、ご婦人は風のようにその場を去っていった。

という話です。記事はこちら

このご婦人の対応、すばらしいですね。

娘さんは、友達に対する怒りや憤り、それを制することができなかった自分への怒り、ボールをなくした悲しみ、理不尽際に対する思いなどが入り混じり、感情が爆発してしまいました。

お母さんはどうにか泣き止んでもらおうとするけれどもどうにもなりません。「ポケットにしまっておきなさいって言ったでしょ」「また買ってあげるから」といっていさめます(この部分はここには載せてません)。
この言葉を見る限りでは、お母さんは起こっている現象に対して、つまりボールをなくしたことに対して言葉を発しています。それは子供が泣いている原因ですから、そう思うのも無理ありません。

リンゴをくれたご婦人は、ボールがなくなったことには言及してません。その代わりにリンゴを差し出し、「丸いからボールと一緒だよ」と言います。

まずリンゴという思いがけないものが目の前に差し出されることで、ハッとします。一瞬、泣き止むでしょう。「え?なに?」ってな感じで。

一瞬、頭が空白になります。その時すかさず「丸いからボールと一緒だよ」と差し出すことで、「ボールの代替がこれだ」と思わせるのに成功しています。

頭が真っ白になっている状態で、これはボールと同じだと目の前に出されたら、つい「ああ、そうなんだ」と納得して、それを受け取ってしまいます。受け取ってしまったなら、それを認めざるを得なくなります。「ボールの代わりをもらった」、あるいは「新しいボールが来た」と納得して問題解決です。

ポイントは「思いがけぬ提案」です。

ご婦人は今までの経験から自然とそういうことを体得されているのだと思います。
いろんな場面で使えますね。ただし悪用厳禁です。

これをあなたのいろんな悩み事や問題に置き換えて考えてみましょう、
私たちは何かについて悩んでいると、ずっとそのことを考えています。そのことが頭から離れません。その間はあれこれ考えているようで、視点は変わってません。
お母さんがボールをなくしたことについていさめていたように。

あなたにパーソナルコーチがいれば、その人がポーンと違う視点を放り投げてくれるでしょう。自分一人の場合はいったんそのことについて考えるのをやめましょう。それから意識を外して、散歩に行ったり、スポーツしたり、映画を見たり、お風呂に入ったり、趣味にはげんだり、と違うことをしましょう。
考えるのをやめて、それと関係ないことをしていると、ふっと解決法が思い浮かんだりするものです。

つまりいったん手放すということですね。そうすることによって、固執していた視点も手放しますから、新しい視点を得やすくなり、解決法も見つかりやすくなります。

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