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ネパール人の嘘は本当に嘘なのか

ありがたいことに、これまで、日本企業関係者と一緒に、ネパールの政治家に会う機会が何回かありました。そして、驚いたことに、ネパールの政治家の発言は、口をそろえたように一緒でした。

「長きにわたり、日本はネパールの友好国であり、これまでの支援に感謝する。そして御社のネパールでの事業もサポートする。」

ざっくりいうとこんな趣旨。もうお分かりだと思いますが、リップサービスです。相手を喜ぶ言葉を自然と言えるのがネパール人。これは庶民も政治家も変わらないネパール人の気質。

だから浮かれてはいけません。期待もしてはいけません。彼らがやってくれるのは、担当者に「電話する」だけ。目の前で電話をしてくれ、あたかも便宜を図ったかのように見せてくれる政治家もいます。

ここから、ネパール人の気質について考えてみましょう。それは、この政治家のように、自分が本当はやらない事/やりたくない事でも、あたかもやってあげるように話をします。これは日本人的な感覚からすると、「できないなら先に言えよ。嘘をつかれた。」です。

それでは、なぜネパール人はこんな言い方をするのでしょうか。それは、直接的な言い方を避けているからなんです。それが礼儀であり、優しさなんです。

よくわからないでしょうから、ネパール人的な感覚で、前述のネパールの政治家の発言を超意訳するとこうなります。

「サポートする機会が来れば、御社のネパールでの事業をサポートします。そういう機会が来なかったら、まあサポートできませんよね。分かって下さいよ。あなたを傷つけたくないんです。嘘はついていませんよ。だって、そういう機会が来たらサポートするつもりですから。」

庶民も政治家も同じ論理です。ネパール人のこと、理解してあげて下さいね。。。

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