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八丈島で食ってきた〜くさやと初日の出
年末の午後3時。八丈島の居酒屋。むわーっとクサイにおいがする。八丈島名物・飛魚のくさやが目の前にある。
「いつもと違う場所で、2024年の初日の出が見たい」。船に乗って、八丈島にやってきた。
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食欲が失せるニオイ。食べられるかな、と思いながら、ひとくち食べてみる。意外とクサクナイ。初めて食べるくさやは、ナントナクくせになる味。もう一度食べようとは思わないけど、酒には合いそうだ。
くさやは、くさや液という発酵液に漬け込んで干物にした伊豆諸島の名産品。八丈島のくさやは、液に一昼夜漬けた後、真水に浸漬するから思ったほどニオイがキツくないそうだ。八丈島は湧水が豊かだから真水に浸漬する技法が生まれたらしく、他の島のくさやは真水に漬けないので八丈島のものよりニオイがキツいとのこと。他の島のくさやはどれくらいクサイのか少し気になった。
八丈島ならではの食材には、あした葉もある。天ぷらを注文する。ハーフを頼んだけど、たっぷり出てきた。八丈島のあした葉は、葉や茎が鮮やかな緑で味はクセが少ないとのこと。食べてみると、あっさりして美味しい。薬草みたいな苦味があるのかと思ったら、そんなことはなかった。あした葉は、今日、芽を摘んでも、明日にはまた芽が出てくるから、あした葉というらしい。生命力が強い。
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あした葉と言えば、カフェでソフトクリームも食べた。こちらもクセがなく、ほのかなみどりの風味がする。クリームは八丈島のジャージー牛のミルクが使われている。上品な甘さで美味しい。
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お店の人が海辺の牧場の牛のミルクを使っていると言っていたから牧場を見に行ったけど、八丈島にはいくつか牧場があるから、この牧場のミルクかどうかはわからない。
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カフェのとなりにはスーパーがあって、そこでは島寿司が売られていた。魚を醤油や味醂に漬けたもので、独特の色から、べっこう寿司とも呼ばれる。この日食べたのは目鯛の島寿司。少しだけコリっとしているのがいい。何個でも食べられそう。
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八丈島は唐辛子も名物。辛いらしい。辛いものが好きなので、ラーメン屋「蓮華」で、島唐辛子入りの辛タンメンを食べてみた。塩味のスープと後からじんわりくる辛さがとてもいい。太麺も美味しい。こんどは辛さマシマシで食べてみたい。
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次の日も「蓮華」に行った。辛しお焼そばを、「辛さ増し」で注文した。しっかりと辛い。でも辛さに頼るのでなく、焼きそば自体の味付けが良くて麺も美味しい。
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八丈島は、島の南側に温泉がいくつか湧いている。おすすめは、森の中にある裏見ヶ滝温泉。入浴料は無料。露天で湯船は一つ。男女混浴。朝9時過ぎに行ったら、地元のおじさんが二人、湯に浸かっていた。外はどしゃぶり。湯船には屋根がついているが、雨が横から入ってくる。眺めはいい。写真の真ん中に見えるのが温泉の屋根。
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さて、2024年の元旦、八丈島の日の出は6時44分。島の東にある洞輪沢(ぼらわざわ)の港まで車を走らせる。
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洞輪沢漁港は、名古の展望台から見下ろせる。これは年末の写真。眼下に小ぢんまりと見えるのが。初日の出を見た場所。
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夜明け前、西の空に2023年最後の月が佇んでいる。太陽よりも月が好きかも。
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6時44分が近づく。雲は動く気配がない。明るくなってきた。雲の合間に光が見える。
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少し時間が経った。初日の出が見えた。
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一隻の小舟が元旦の海に漕ぎ出していくのを見て、港を後にした。
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