見出し画像

モモタロウとカキタロウ 第1話

タカマンガ王国では、惑星マルクナルドの支配計画について家族会議が行われていた。

ファラ王
 「そもそも、我々がこの惑星にやってきたのは、“集団による祈り”がきっ
 かけなんだよな~。」

-そもそも、タカマンガ王国がなぜ、この惑星にやってきたのか、
その経緯は・・・-

惑星マルクナルドの大陸では、気候変動や自然災害が頻発しており、人々は食糧不足に悩まされたり、食料をめぐってのいざこざも絶えず、
不安や恐怖が広がっていた。

人間も、自然も、目に見える物も見えないものも、存在するもの全ては、“宇宙創造の源の意識”から誕生した。

-この源の意識を海に例えるなら、その海から生まれた無数の泡や雫(しずく)が、宇宙に存在するあらゆる意識(惑星、人間、植物、動物、目に見える物も見えないものも、存在するもの全ての意識)となっていった。
いわば、“宇宙創造の源の意識”は宇宙の子宮とも言えるのかも-

だから、姿形や存在次元の違いはあっても、全ての意識は“宇宙創造の源の意識”と一つであり、繋がっているということを、いつの間にか人々は忘れてしまっていたのだった。


大陸の人々は、“宇宙創造の源の意識”を忘れ、その源の意識とのつながりが断たれたために、孤独を感じるようにもなっていったのだった。
 いつしか、人々は救世主を求め、シャーマンのような存在を作り、集団で祈るようになっていた。
 その祈りは宇宙を駆け巡り、“宇宙創造の源の意識”に変わって全宇宙を支配しようとする暗黒組織“ダークベイダー”に届き、その結果、タカマンガ王国ファミリーが惑星マルクナルドの救世主となって支配するようにと命じられたのだった。

-前置きが長くなったが、タカマンガ王国の会議に話を戻そう-

ファラ王
 「そんな経緯があって、人間どもが我々に救いを求めてきたんだから、 
 我々がこの惑星を支配するのは正当な理由がある。
  そこでだ。 その支配計画をどう進めていくか、話し合おうではない
 か。」

ミズホミミ
 「この大陸には大小さまざまな国があり、文化や風習も特徴があるみたい
 だな。おまけに流通してる通貨も違うみたいだし、そこを統一するのか、
 それとも、このままにしておくのか・・・?」

ワルタクミ
 「このままにしておいてはどうか? しばらくは人間どもに好意的に接し
 ながら、俺たちを信頼するように緩やかに支配していく方が良いと思
 う。」

ミズホミミ
 「その後、様子を見ながらになるけど、通貨も特定の一族に特権を与えて
 管理させ、ついでに金貸し業もさせたら、人間たちに回し車を回し続ける
 ように働き続けさせることもできるんじゃないかと思う。 苗や種も買わ
 せるようにしたり・・・。」

ファラ王
 「ふむ。 それも面白いのう。 各国にはシャーマンや王もいるみたいだ
 し、かぁちゃんを女神として神託を授ける形で命令するのもありじゃ
 な。」

クレヨンパト王妃
 「それは面白いわねぇ。 思い通りに人間どもを操ることができたら、氣
 分も最高~って感じになるわねぇ。」

ビミノアジミ
 「祭壇を作らせて、お供えもさせましょう。 いろいろ味わってみたい
 わぁ~。 やつらのお供えや、我らを崇め従うエネルギーや、不安や恐怖
 や疲弊の負のエネルギーが、この若さと美貌を永遠に保つ餌になりそうだ
 し。」

ワルタクミ
 「母上が下す神託を、国ごとにばらばらに下せば、計画的に紛争や戦争を
 起こすこともできるんじゃないか?」

ビミノアジミ
 「わたしは豊穣の女神を名乗って、気候変動にも強い遺伝子組み換えの種
 や苗を授けようかな? 人間たちの祈りにもあった食べ物を安定供給する
 代わりに、寿命が縮まったり、病気の元を作れば、もっともっと負のエネ
 ルギーを吸い取れそうだし・・・。 
  あっ、そうそう、ついでにその種や苗も買わせるようにしよっかぁ~。 
 そして、わたしは“商売の女神”にもなるww  
  そんなこんなで、母上にはまとめて神託を下す役目を、お・ね・が・
 い!」

クレヨンパト王妃
 「そう、甘えられても・・・(笑)。 では早速、神託のリハーサルを
 と・・・ 『わらわは全宇宙を統治し秩序と平和を司る女神じゃ。 
 そなたらの祈り、しかと受取った。 わらわが来たからには、そなたらに
 は不自由な思いはさせん。 農作物も豊かに実り、そなたらの生活も楽に
 なるじゃろう。 わらわに畏敬の念と敬意を示し、祭壇を築き、そこに収
 穫物の2割を供物として捧げ続ける限り、天からの恵みと祝福がそなたら
 に注がれ続けることだろう。』 と、こんな感じかな?」

ファラ王
 「うむ、そうじゃな。 最初はそんな感じでいいんじゃないかな?
 それにしても、おまえらみんな、ワルよのぉ~(笑)」

かくして、惑星マルクナルドの支配計画会議が進められていくのだった。

    ~ つづく ~

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?