見出し画像

チンポムはオワコンか?

わたしは1582年からずっと14歳なんだけど、最近、十代のひとと話しても、どういうわけか、言葉も考えかたも分かり会えない。なんで?わたしの知ってる十代がおかしいんだよね?うん。
というわけで、六本木ヒルズの上のほうでやってる「Chim↑Pom ハッピースプリング」を見に行きました。
感想は

すごーい理解できる!チンポム最高!

でした。
これは、嫌味とかでなく、本当にエンターテイメント的な体験の面からも、アートの面からも、ほんとにほんとに充実していました。

会場は、ロフトなような2階建てになっていて、さらに中二階まである


正直、Chim↑Pom(書くの面倒なので以下カタカナ)のことは、大嫌いでした。
それが、嫌いってことは全くなくなり、「好き」をあっさり超えて、「尊敬」「崇拝」くらいのレベルになりました。
彼らが作品に込めたメッセージは、まさに「中学生美術の教科書」に載っていていいくらい。
安倍晋三が見に行ったことが話題になりましたが、たぶん安倍晋三もチンポムの意図と社会への問題提起を「理解した」と思うんです。
村上隆とかよりも、たぶん普通の大人がチンポム展を見たら、「現代アートって、こういう社会問題のなかで社会がタブーにしがちなことをメッセージとして伝えるという役割がある」って感じる人が多いと思います。そして「アート展に映画と同じくらい金を払ったかいがあった。コスパ良いな」とも。


わたしは見るにあたって、チンポム特集の雑誌やエリイのインタビューのネット記事を読み漁りました。代表作のカラスを呼び寄せるパフォーマンスも、今はカラスが減ってできないそうです。言ってみればチンポムが問題提起したことでその後の日本が良い社会になっているのです。
NARUTOのサスケのお兄ちゃんみたいに、悪だと思ったら実は全部考え抜かれていた正義の味方じゃないですか!

あいちトリエンナーレの表現の不自由展で、流されて、わたしがチンポムを大嫌いになった「気合い100連発」。あれも見る目が変わりました。チンポムさん、誤解してスミマセンでした!
会場には、エリイさんが普通に歩いていた!ので、直接誤りたいくらいでした。
そして、エリイさんがインタビューで、安倍晋三に見てもらいたかったのも、この気合い100連発だったようです。
左派の政治活動に使われた表現の不自由展に、チンポムが気合い100連発を出したのはイヤだったし、後悔してるということを、美術手帖のなかでエリイさんは語ってました。
それで安倍晋三をわざわざ招いて、説明したというのだから、安倍晋三も「そうだったんだ!誤解していてスミマセン。広島への思い、福島への思い、すべてマジメなものだったのですね」(ニコニコ)って感じたと思いますよ。
会場は、3世代で見に来ている人が結構いて、おじいちゃん、おばあちゃんたちがウンウンとうなずいて見ている。わかる、わかる、わたしもわかるよ!!!

こんなに、永遠の14歳の女装から元総理大臣まで老若男女に理解されちゃうと、かえって心配になります。そう、それっていわゆるオワコンなのではないかと。

そんなことは、チンポム自身が百も承知ということは、美術手帖のインタビューでも言ってましたので、にわかファン(信者)が心配することではないでしょう。
期待するのは、やはり宇露戦争についての作品(パフォーマンス?)です。その時は、チンポムのことをまた大嫌いになるかもしれません。
展覧会は明日までです、トップガンかシンウルトラマン見ようかと悩んでるなら、六本木ヒルズへ急げ!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?