【Zatsu】刃物はファッション
みなさんは趣味をお持ちでしょうか。
自分にもいくつか趣味らしきものはありますが、他人に共感してもらえるかというと、イマイチなものも多い。洞窟探検とかは一般的なのかな? アドベンチャーとか野外アクティビティが旅行のオプションになるくらいだから、広く認知はされているのだろうが。
洞窟は以前から興味があったので出張や旅行時には各地の鍾乳洞探訪を欠かさなかったものの、職場の同僚の宮澤くん(仮名)にそんな話をしたところ前のめりで食いついてきて、ザイルやヘッドランプ、壁面降下のテクニックなどを熱く語り出した。どうも学生時代に探検部に所属していたらしく、そっち方面にはかなりうるさい様子。かなりのガチ勢。その点、おれはライト層なのでちょっと引いてしまった。彼にはホント申し訳ない。ゴメンネ、宮澤剛くん(仮名)🙇。
とはいえ、趣味は個人の問題ですからね。べつに他人と分かち合う必要もないですし、どこまでが趣味の範囲かという閾値もありませんし。
ただ、あまり入れ込みすぎて楽しめなくなっては本末転倒なので、「そこそこ」がよいのだと思います。
そんなわけで、あらためて自分の趣味を客観的にながめてみると、「そういえば料理はわりとするほうだな」ということに思い当たりました。あくまで楽しむこと重視だけど、こだわっている部分もある、という「そこそこ」レベルの趣味です。
料理をするようになったのは、親が共働きだったので必然的に自分で料理をする機会が増えたということもあるのですが、もうひとつの理由は当時読んでいた漫画のイケメン主人公が料理が得意だったからです。
いや、もう少し正確に言うと、イケメンは料理が得意、料理がうまい男はイケメン、あ、なぁんだ、つまり料理ができればモテるんだ、料理ができさえすればオレもあんなふうになれるんだ、という誤った考えに取り憑かれていたからです。
でも、そんな思春期の少年なら誰しもが抱く淡い期待とは別に、料理道具の包丁にはもっと以前から興味を持っていて、記憶が定かではないのですが、おそらく小学校低学年くらいからすでにその兆候がありました。玄関で包丁を片手に舌を出しながら笑っているスナップ写真が残っています。これもおそらく漫画の影響だと思います。
こういうやつです。
小さな男の子がこんなのに影響されてマネしている時点で将来が心配されますが、そのあと長い年月を経て今の自分がありますので、まあ、どうなんでしょう、よかったのかな。
ライトな刃物嗜好はこの頃に形成されたものだと思います。刃物の世界も奥が深いのは重々承知しています。だからこそ、ライト嗜好。ガチ勢には「そんなのはファッションに過ぎない!」と怒られるかもしれませんが。
料理をするうちに刃物が溜まっていき、今やそこそこの数があります。
HENCKELSが多いのは露骨にさきほどの漫画の影響です。右端の棒はナイフシャープナー。いちばん上は刺身包丁、いちばん下がペティナイフ。
白木の出刃包丁は、きまぐれクックさんに影響されて買いました😅。魚がさばけたらカッコいいなと思いつつ。でも回数を重ねるうちにある程度は捌けるようになったんだから、何でもやってみるもんですね。
魚って包丁を入れた瞬間(骨からはずした瞬間、ともいう)から鮮度が落ちていくので、どう考えても捌きたてがいちばんウマいのは間違いないんだ。港町のスーパーとかだと、朝方の鮮魚売り場にはさっき揚がったばかりの魚がそのまま売られていたりする。鮮度はいいに決まっている。しかも安いという。
だから、いまでは「そこそこ」包丁も使えるようになり、料理の腕前も上がったんじゃないかと思っています。
ただ、料理のテクニックはあがっても、肝心の恋愛テクニックがついてこないんです。魚の視線は感じるんですけど、これってモテているんですかね。