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東中野の東側をゆく(東京)

2024.05.25
中野といえばアングラの聖地、サブカルの聖地として有名ですが、アングラが掘り起こされ、サブカルチャーがメインストリームに押し出された結果、支持層を広げることと引き換えにコアな魅力を失っていった、というのはあながち間違っていないと思うんです。深夜番組の面白さがゴールデン進出で変質するみたいな、アレとおなじかもしれない。

ところが、おとなりの東中野はいまだ雑然とした生活感を残している。それもどんどん消えつつあるらしく、いまのうちに両のまなこへ焼き付けようと、土曜の昼下がりに銀ブラすることにしました。


はーい、いまJR東中野駅です。地下鉄と接続しているため、乗降客もそこそこいます。


いやそれにしても暑い~!! ただいま27℃とか、まだ5月よ?


よし、それではさっそく銀ブラとしゃれこみましょう。


写っていませんが、商店街はけっこう賑わっていました。インバウンド客もいる。ここ東中野だぞ。どんだけ円安なんだ?
なんとフランス料理のお店もある👱‍♀️


店構えはジャポネーゼなんだが、店頭の商品はおフランス。おいしそうです😋


自宅の壁を選挙ポスタースペースとして提供されているご家庭。いろんなポスターが張られているけれど……


またこういう意味不明な政党。日本は人材が豊富だな……と思ったら、これ広告会社の宣伝かよ。まぎらわしいわ~。


すごく老舗っぽい佃煮屋さんもあるし、


こちらの眼鏡店は歴史を感じるね。店頭のショーウィンドウにネックレスが飾ってある。眼鏡が宝飾品とされていた時代の名残りだろうね。


駅前に戻ってきました。ここからさらに東側を目指します。


しばらく歩くととあるビルが目に入ってきました。


こちらが本日のメイン、東中野アパートメンツ。1975年竣工なのでおよそ築50年、なかなかの物件です。


テナントがいくつか入っていますが、アパートメンツという名の通り、上のほうは居住スペースになっています。


3階以上は基本的にアパートか。5階だけ店舗も入っているみたいね。


なにしろ老朽化が進んでいるので、扉の建付たてつけも悪くなっています


2階から下を覗くと、緩やかなカーブを描いて下階へつながる階段がある。このRがいい雰囲気を醸し出しています。


建付けの悪い扉が多いからつっかえ棒をはさむのか、あるいはその逆か。


右に回して引っかかったら、さらに右に回すと開きますよ♪ どうなってんですかね🤪


2階のフロア全景


マップも貼り出されていました。右上に卓球教室がある。今日が土曜日だからなのか、フロアからはカコン、カコンという音と子どもたちの声だけが響いていました。


何人もの声が聞こえてきて、かなり盛り上がっている様子。室内は覗かなかったが。


エレベータで一気に最上階へ。


ここは何の変哲もない居住エリア。ワンルームが多いみたい。個人事務所なども入っている。


窓からはいかにも暑そうな屋上が見えます。いまの季節だからまだいいけれど、夏真っ盛りだと帰還できない恐れのあるエリアです🥵


おや? まだ上が?


・・・


う~ん、違うなぁ。思ってたのと違う。そして暑い……😵‍💫


帰りは階段で降りることに。それにしても、途中の階ではすべて扉につっかえが入れてありました。かまぼこの板とか、ペットボトルとか。そういうことしちゃダメだと、あれほど。


地上まで戻ってきました。1階の奥では店の前で家族が遊んでいる。やさしいじかん。


ご丁寧に送り出されます


振り返って全景。50年前の建設当時は8階建てもけっこうな高層建築だったのかもしれないけど、いまでは周囲の圧迫が強く窮屈そうに見えるのがちょっと悲しい。


東中野アパートメンツをさらに先へ行くと、知る人ぞ知るミニシアターがあります。


地階へ下りる途中のチラシ置き場。とてもいい雰囲気。


途中で発見した看板。どうやらコインパーキングらしいんだけれど、どうしてホストのお兄ちゃんが写っているの? 意味わからん😝


近所のマンションのごみ置き場にあった貼り紙。不法投棄、ダメ、ゼッタイ! と同時に、写真の右奥にさっきのホスト看板が写りこんでて笑うわ🤣


JR東中野駅を右手に見つつ、さらに先へと進みます。


不法投棄なんてするやつがいる一方、こうやって地元の方がちゃんと美化運動に取り組んでいらっしゃるからこそ、町の景観が保たれるんだよね。ほんと、頭がさがります。


そうこうしているうちに、ひときわ目立つ看板が視界に入ってまいりました。ムーンロード。ここは60年近い歴史のある飲み屋街です。立石の呑んべ横丁が解体されたいま、こういう場所ってどんどん減っていくよなぁ。


いきなりRPGみたいになってます。どれが正規ルートだ?


美化運動中だぞ!😁


それにしても再開発の圧がハンパない。


この場所も決して安泰というわけではなく、解体、撤去がゆっくりと全体を侵食してきている。決して人目に晒されることのなかったこの壁も、隣りの相棒がいなくなったことで、いまは対面を余儀なくされている。


へえ、ウーバーってこんな昔からあったんだ。ステッカーは出前館だけど😆


価格も信じられないくらい庶民的。ちゃんと利益出るのかな。おれが心配することじゃないが。


なんとシャンソニエもあった。


常連さんに支えられているお店みたい


でも、ちょっと高いところから見渡すと、いやでも目に付くのは華やかな世界の舞台裏。空き地には草が生え放題で、この通りもかなりの歳なのがうかがえる。


ムーンロードを抜けてしばらくいくと、激渋なリサイクルショップを発見。


アハハ、悪いヤツがいるなぁ😆


そして最後の訪問地に到着。開口部が特徴的なレトロマンションです。


竣工は1972年というから、もう半世紀以上も前のこと。


外付けの螺旋階段が美しい。


蜘蛛型の面格子がカッコよすぎる。窓設置のエアコンも、これもう交換部品はないんじゃないか?


Wikipediaによると霧ヶ峰エアコンの生産開始は1967年らしい。マンションの竣工が1972年だから、このエアコンが後付けじゃないとしたら、霧ヶ峰の最初期モデルということだね。まだ稼働しているのが奇跡だ。


マンションの駐車場に差し込んでくる日差しは、もう初夏のそれ。そして抜ける風がなんとも心地よかった😉




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