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北社協スタンプラリーをゆく(東京)

いま東京都北区では、渋沢栄一の新1万円札採用を記念してスタンプラリーが開催されています。JR東日本、北区観光協会、北区社会福祉協議会(北社協)による共同開催です。

このあいだ田端駅のスタンプは押したのですが、どうせなら最後までいってやろうと。

仕事を半日で切り上げ、このビッグウェーブに乗ってやろうと。

そんなわけで、毎年ほぼ未消化のまま右から左へ消えていく有給休暇とかいう形ばかりの制度を歓迎されない雰囲気のなか強引に半日分だけ使用させていただいてスタンプラリーに充てるという大胆な行動に出てみました😆


北区内の7駅と2施設をめぐりスタンプを集めてくるというシステム。2施設は必須、駅は3つでOKとのことですが、どうせなら9か所全部集めてやろうじゃないの。キャラクター「アイちゃん」が全面推しされています


2024.03.29 金曜日の昼で仕事を終え、そのまま新宿駅西口のロータリーへ向かいました。ここはいま再開発が進められており、シンボルだった竹筒のような排気塔もいずれ撤去されてしまう運命。


完璧な迷彩カモフラージュも、都心部では目立ちすぎる。


ただいま午後1時40分。それではまいりましょう。スタンプラリースタート!


効率よく回るためには、ルート選定が重要です。まずは板橋駅へやってまいりました。


スタンプコーナーを探してウロウロすること5分。ようやく見つけたと思ったら、どうやら先客がいた様子。スタンプ押すのかと待っていたんですが、なぁんだ、乗換案内をみていただけか。おじちゃんが立ち去ったあと、そそくさとスタンプに近寄る。


板橋駅にはカモノハシのキャラクター「いたのはしくん」がいます。いったいどういう経緯でこのキャラクターが生まれたのか謎です。板橋。カモノハシ。ハシしか掛かってないし。


長机の上に角版がおいてありました。


このあいだ押した田端駅の左に追加します。ヨシ、まずひとつ。さあ、どんどんいきましょう。


しかし、あらためてみると、なかなかに強烈な個性だな。半魚人にも見える。ポスターにも登場してすっかり駅の顔、大活躍です。


お隣の十条駅でまた下車。これ、やってて思ったんですが、電車を降りてからスタンプ押してホームに戻ってくるまで、たいして時間かからないんだ。でも、電車は行っちゃうじゃない? ホームでぼーっと次の電車を待つ時間がもったいない。基本的にこの繰り返しなので、無駄が多いなぁ。


金曜の昼下がり、乗降客の数もまばらです。


改札を出ると、もう目の前にブツがありました。


遮断坊兄弟だったかな。では、遠慮なくいただきます。


いたのはしくんが駅ポスターで大躍進を遂げているなら、遮断坊兄弟もどこかに……と探したが見当たらず。左のポスターも、一瞬期待しましたが、どうやら違ったようです。


うららかな春の昼下がり、のんびりと次の電車が来るのを待つ。


お隣の赤羽駅でまた下車します。


赤羽は6路線が乗り入れる比較的大きめの駅なので、それなりに人も多い。


情報によると、スタンプ台はみどりの窓口にあるらしい。首尾よく窓口は見つけたけれど、なんだ、すごい行列。おもてを見回したところ、それらしいものは見当たらず。ということは、室内にあるのか。チケット購入で並ぶ客の間をすり抜け、キョロキョロとあたりを見回すと───


😨こ、これは(ゴクリ……)相当な羞恥プレイですよ。隣の未来ある学生さんがちらちらこちらに目をやっているのがわかる。このおっさんはいい年してなにやっているんだと。


みどりの窓口に用事があるフリをしながら、上のほうの電子掲示板に目をやるフェイクを挟みながら、ススーッとスタンプ台にすり寄る。視線が痛い。なんでこんな場所に設置するんだ、くそ。


それでもスタンプを入手し逃げるようにその場を去ると、路線を乗り換えてお次は東十条駅へ。


ここは人通りの少ない通路の脇に設置されていました。赤羽駅も見習ってほしいものです。


ここでもそつなくスタンプをGetする。


すると、ここにきて気温がどんどんと上昇してきました。朝がた寒かったのでコートにマフラーといういでたちだったんですが、外はすでに20度を軽く超えている。おれはというと、マスクもしているので額から汗がダラダラと流れている。で、手にはスタンプラリーの紙を握りしめているという、はたからみるとかなり言い訳できない状況です。


さて、旅も中盤に差し掛かってきました。尾久駅へ到着。


ここでも、スタンプ台の使い方を間違えている御仁がひとり。「荷物をのけてください、スタンプ押したいんで」と言い出す勇気もなく、少し離れたところから様子をうかがっていると、おっちゃんが移動していったので、そのまま自然を装いつつ流れの中でスタンプを。


右側のサンプル用紙によいこのみんながイタズラスタンプを押しているのはご愛敬。


さて、最後の王子駅へ行こうと思ったら、ここにきて車両故障により大幅遅延が発生。なんというタイミングの悪さ。しかも30分遅延とかウソでしょ?


午後3時をまわっています。正直、ものっすごく暑い。コート脱いでもいいんだけど、仕事帰りで荷物を持っており、手がふさがるが嫌だったので我慢することに🥵。


なんとか電車が動いて、ようやく最後の駅、王子へ到着。あとは王子駅でスタンプ、そのまま駅周辺にある2施設をめぐってフィナーレです。


ここが約束の地、Promised Landか。しぶさわくんも盛んにアピールしています。さて、スタンプどこかなっと。


スタンプの近く、人のいる率がけっこう高いな。コインロッカーを使うふりをしたらお姐さんが道を開けてくれたので、そのままこっそりとスタンプ台へ。


ヨシ、駅スタンプはこれで全部だ。あとは残りの2施設に向かってラストスパート。熱くてヘトヘトになりながらも、「がんばれ、あと少しだ」と自分を奮い立たせつつ前へ進みます。


ええと、まず北区観光協会でしぶさわくんスタンプ、最後に北社協でアイちゃんスタンプか。駅から10分以上歩き、ようやく到着した観光協会は地図アプリだとここが入口になっているけど……え、ほんと? でも位置的にはあっているし、とりあえず入ってみるか。


PR Stationのところに北区観光協会と書いてある。ああ、ここでよかったんだな。


でも、なんかシーンとしているんですけど。


しぶさわくんがいるから、間違ってはいないと思うんだが、スタンプ台とかそれらしいものが一切見当たらない。ええと、ここでいいんだよね。念のためもういちどスタンプ用紙を───


あ、ちがう! 飛鳥山おみやげ館だと? 地図で見ると、駅のまったく反対側! ここにきてのイージーミスはダメージがでかいわ。心が折れそうになりながらも、来た道を戻る。


駅ではゆっくりとした時間が流れていた。これだけが救いかもしれない。


この周辺は古い建物も多く、こんど時間を見つけて探索したくなる建築もあちこちに見られました。このボーリング場が入ったサンスクエアというビルも50年以上経つなかなかの物件です。


駅を抜け、凝った意匠の陸橋をわたり、


階段をひたすら上に登っていく。


飛鳥山公園に到着です。小さな子どもたちが遊んでいました。やさしいじかん。


枝垂桜もみごとです。


これはマンホールかな。いろんなイベントがあるんだね。


そして、おみやげ館の情報を発見。ブーム到来中だそうです。


あちこち歩かされて足が棒、もうこの時点で行者のような表情でスタンプを押すことしか念頭になかったのですが、いまにして思えばなにかおみやげを買っておけばよかったと後悔しています。


チクショー、無駄足を踏ませやがってー、と思いつつもありがたくスタンプは頂戴します。


よっしゃ、あとひとつ。目指すは最後の地「北社協」、おれたちの梁山泊。地図アプリで場所を調べると、さきほどまちがっておとずれた北区観光協会の方向。さすがにガックリきてタクシーをつかまえました。もうお金払ってでもいいから連れて行ってください。またあそこまで歩きたくない。そう思ったんですが、運転手さんいわく、ここは一方通行だから相当遠回りになるよ、と。


所要時間も歩いていくのとたいして変わらなかったので、お礼を言って車を降り、徒歩で現地へ向かうことに。この旅、最後まで苦行だなぁ。


ついたよ。よう、やく。


なかに入ると、スタンプ台の隣に段ボール箱が。


おぼん、ストロー、一輪挿し(お銚子?)よくわからん😅


では、最後のピースをはめますか。


コンプリート! いやー、無駄に疲れた。でもさ、主催者にしてみたらここまでやってくれる人がいるっていうのは、やっぱりうれしいんじゃないかね。


北社協に入ると、入口ではアイちゃんが出迎えてくれました。


職員の方にスタンプラリーの紙を見せると「お、ぜんぶ埋まってる!」と喜んでいただけました。好きなカンバッヂをひとつもらえるというので、右上の黄色い丸顔のやつを入手。


さらなる記念品もGet! ブラスチックバッグに入っていたのはペーパークラフト、カレンダー、そしてステッカー。「これもあげます」とハンドジェルまでくれました。


先ほど書いたように、この地区は古い建物が多い。廃墟じゃなくて現役で使われているというのがまたいいんだよね。


なにかしらの遺構も残っている。帰りしな、線路沿いを歩いていて見かけた巨大な柱。ここにはかつて鉄橋があったのかな。大きな道路や線路ってそうそう移動できないから、時代が変わってもかつての面影を一部残していたりするのよね。


自民統⬅犬 これもかつての時代の名残りだろうか。───若者のあいだで親の世代に対する反抗心がくすぶっていた時代。既存社会への反発、あふれてくる力のやり場を見つけられず、いつも何かにぶつかりながら、でも夢を語り続けていた、あの熱い時代の……。でもまずは、もうちょっと漢字のお勉強を😆