女子校生

中高一貫のお嬢様女子校に通ってました。

髪はもちろん染めちゃいけないし、髪を結ぶゴムは紺色か黒とかで。

ピアス開けたら停学、眉毛を一切剃ってはいけない、とにかく顔に何も手を加えてはいけない。ブラも派手な色をつけてはいけない。派手なブラが透けてたら死ぬほど怒られる。

髪を耳の位置より高く結んではいけない。なぜなら首元が見えるとはしたないから。

スカートは必ず膝が隠れる長さ。足が見えるとはしたないから。

「はしたない」は厳禁。不潔。悪。

「純潔」が正義。

靴下は指定の学校のロゴが入った長いものか、黒いタイツ。

私たちの朝はお祈りから始まる。

学校の中に教会があって、シスターが校内に常に何人もうろうろしていた。

「はしたない」ことを極端に嫌う「清潔」な学校。

だけど学校の男性教師は1人残らず卒業生と結婚している。

女学生が卒業すると同時にその子と結婚した男性教師もいた。爺さんだったから詳細は知らないけど、彼女（奥さん）が妊娠してたのかも。

1番酷い男性教師は、中学１年生から高校３年生まで、その学年の１番可愛い子と付き合ってた。つまり常に彼女が6人いるってこと。女子校の女子は先生がどんなルックスでも付き合ってしまう子が多い。超変な男の先生でも、可愛い子と付き合ってる。少なくとも私が知る限りでは、男性教師全員が生徒と付き合った経験があった。

でもその先生と付き合ってた私の学年の１番可愛い子は、精神が参ってしまって学校を中退してしまった。他の学年の女子のことは知らない。

しかもその先生もとっくの昔に卒業生と結婚してて、子供が5人いた。それで更に６人彼女がいるから、なんていうか、器用っちゃ器用なのかな？　

先生名乗る前に正しい大人のすることではないけど。

避難訓練の後、上履きに履き替えるのが面倒で外靴のまま廊下を歩いて教室に戻ってたことがあって（今思うと私も普通に履き替えれば良かったんだけどめんどかったw）、

その時ちょうどその男性教師にバッタリ会った。

私が外靴のまま歩いてるのがすぐ見つかって、そしたらそいつが

「ダメだって自分で分かってることを分かりながらするな」って怒鳴ってきた。

人間ってこんなに自分のこと棚にあげられるんだ！すげえ…って感心しました。天晴れです。

友達が後で「お前にだけは言われたくねーよ」って言ってて笑った。

大人が作った、何がはしたなくて、何が不潔で、何が清潔かわからない狭い狭いコミュニティの中で、肌を見せるな、着飾るな、女を見せるな、純潔であれ、純潔であれ、純潔であれ、常に口走ってるっていうカオス。

１番怖い生活指導の女の先生は、生徒のスカートの丈、眉毛、髪の色、髪を結ぶ位置、少しでも化粧をしていないか、を確認するのに夢中で、いっつも怒鳴ってて生徒を走って追いかけ回して叩いたり怒鳴ったりしてた。なんかその人も夢中でやってた。毎日すっごい楽しそうだった。

その人が授業中に、「私の娘が髪染めて、学校宛に元々色素が薄いってサインしてって頼んできたけど断った」とか言ってドヤってて、いや娘グレてますやんwwww ドヤる謎とはwwww ってなってちょっと可笑しかったけど、その人の若者への執着は度を超えていて、放課後、自主的に街をうろついて学生見つけたら他校であってもカバンの中身全部出させて全部チェックしたり、学業に必要ないものは没収するって得意げに言ってた。

時代が緩くてよかったね…としか言えないわ

私たちは彼らにとって何だったんだろうね？

私たちが少女だったのは確かだけど、周りにいたのはそういう大人たちだった。

搾取されてるかどうかも麻痺してわかんなくなるような場所でした。

でもこれは私が在籍してた頃の話。今はどうなってるか知らないし心底どうでもいい。

こうやってここで書いたり大人になって友達にネタとして話したり出来ちゃうっていう。

でも大人になって離れてから、おぞましいおかしな場所だったってことだけは理解してる。

そういう時代だったのかなあ。あんまり覚えてないけど、当時児ポとかもまだそんな厳しくなかった気がするし。今はそんなおかしなことなくなってるのか、まだ同じカオスが続いてるか想像もできない。

当たり前だけど、

何も知らなくて性に興味を持ち始めた少女を、そうやって恋愛ごっこしておもちゃにして遊んでた大人たちを心から軽蔑してる。

共学だった子から聞く、卒業式で好きな人とリボンとネクタイを交換したとかいうエピソードが都市伝説に聞こえます。

青春しゅわしゅわ倶楽部って感じでいいなあ

おわりー